マガジンのカバー画像

ビジネスエシックス

36
運営しているクリエイター

#ステイクホルダー

企業の社会的パフォーマンス

企業の社会的パフォーマンス

企業が社会的責任の原則に基づいて社会的即応性のプロセスに基づいて行動した結果を、企業の社会的パフォーマンス (Corporate Social Performance, CSP)と呼ぶ。

Wood (2010) はCSPを大きく三つに分けている。一つは人々や組織への効果である。すなわち、企業が社会からの期待に応えることによって、人々の生活や自らの組織に対してどのような影響を及ぼしたのか、という視

もっとみる
企業の社会的即応戦略とそのプロセス

企業の社会的即応戦略とそのプロセス

企業の社会的責任に関しては、主として規範的側面から従来議論されてきた。すなわち、企業はどのような存在であるべきなのか、企業は株主の利潤の最大化のみを考慮すればよいのか、といった点である。しかし、こうした議論は実際の企業の行動に対するインプリケーションが乏しかったといえる。すなわち、どのような時に企業は社会的責任を果たすような行動をとるのか、ということが明らかになっていないのである。こうした反省を受

もっとみる

ステイクホルダーの顕著さ

企業はその企業のステイクホルダーを特定し、ステイクホルダーに対する価値創造を行うことが求められている。しかし、既存研究ではあらゆるものが企業にとってのステイクホルダーになりうることが指摘されている。最も一般的なステイクホルダーは、株主、顧客、サプライヤー、従業員、そして地域コミュニティである。しかし、ステイクホルダーの定義である、「組織の決定、政策、および運営に影響を及ぼし、あるいは、組織からの影

もっとみる

ステイクホルダー・アプローチ

ステイクホルダーとは、組織の決定、政策、および運営に影響を及ぼし、あるいは、組織からの影響を受けることになる人々や集団として定義されている (Freeman 1984)。例えば、従業員、サプライヤー、顧客、株主、コミュニティなどが代表的なステイクホルダーとしてあげられる。そして、企業はこうしたステイクホルダーとの関係を構築しながら事業を行っている。

ステイクホルダーの定義において注目すべきことは

もっとみる