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2022年 第17節 アビスパ福岡vs清水エスパルス レビュー、アビスパ福岡側の採点・寸評

試合内容

中断期間を挟み、成熟度を高めようとしたアビスパ福岡。一方新指揮官を招聘し、一新を図った清水エスパルス。この試合で成果が現れたのはエスパルスだった。
選手全員が非常に高いモチベーションで試合に入ると、開始早々の7分にショートカウンターから西澤が先制点を奪う。アビスパもセットプレーやクロスから惜しいチャンスを作るが、現日本代表のGK権田からゴールを奪えない。エスパルスはリードしたあとも出足鋭く、41分にはチアゴ・サンタナが追加点。
後半開始から2人を入れ替え攻勢を強めたアビスパは、80分に山岸が決めて1点を返す。直後にも、山岸が惜しいシュートを放った。ところが85分。カウンターを受け、最後は途中出場のベンジャミン・コロリに決められ万事休す。
これが「解任ブースト」かと感じるエスパルスのはつらつとしたプレーが、上回った一戦となった。
アビスパはデザインされたセットプレーなど新たな形を見せたが、やはり先制点を取られると厳しい。

採点(及第点5.5)、寸評

GK 31 村上昌謙 5.5
急成長中の村上だったが、この試合では日本代表の権田に及ばず。失点は責められないが、キックの精度にもっとも差を感じた。自分たちの時間帯にゴールキックがあっさりとラインを割るのは避けたい。

DF 29 前嶋洋太 5.5 
クルークスとの連携に、ややスムーズさを欠いた。終盤に、おそらくクロスがシュートになったものだが紙一重のボールを上げ、スタンドを沸かせた。

DF  3 奈良竜樹 4.5
珍しくプレー精度を欠き、複数失点に関わった。奈良がサイドにつり出される形はできるだけ避けたい。

DF 33 ドウグラス・グローリ 5.0 (45分OUT)
早い時間帯にイエローカードをもらい、前半のみの出場に。奈良との、強度抜群のコンビが破られたことは痛恨。

DF 13 志知孝明 5.0 (74分OUT)
スタミナは豊富だが、2失点目の場面ではチアゴ・サンタナに付けず。クロスの精度も欠いた。

MF  6 前  寛之 5.0
球際であまり上回れず、エスパルスのカウンターを止められなかった。悔しさは大きかっただろうが、試合終了直後にチームメイトを励ますように寄っていく姿が印象的。

MF 40 中村 駿 5.0
懸命に走ったが、押し寄せるエスパルスの波を食い止められず。個人の問題だけではないが、カウンターへのリスクヘッジが不十分だった。

MF 14 ジョルディ・クルークス 5.0 (74分OUT)
得意の左足をケアされ、右足でクロスを供給するなどしたが効果的とはいえず。むしろ対面の山原の対応が光った。

MF 25 北島祐二 5.5 (78分OUT)
攻撃面では間違いなく良い働きをした1人。ただ2失点目の場面では、軽い守備でエスパルスの攻撃をスピードアップさせてしまった。

FW  9 フアンマ・デルガド 5.0 (45分OUT)
なかなか収められず、反転攻勢に繋げられなかった。余計なイエローカードで、自らの出場時間を短くした。

FW 11 山岸祐也 6.0 (62分OUT)
一時は1点差となる得点を挙げ、直後にも惜しいシュート。チームのエースといっていい働きだろう。ただ後ろを向いてボールを受けると、繋ごうという意識が強く出すぎてしまう。

途中出場

DF  5 宮 大樹 5.5 (45分IN)
後半開始から投入され、キックの精度の高さを見せた。

FW 17 ルキアン 5.5 (45分IN)
山岸の得点時に粘り、懸命にボールを繋いだ。ただしその他は、求められた働きをみせられず。相棒と呼ぶべき、パスの出し手がほしいが…。

MF 19 田邉草民 5.0 (60分IN)
ユーティリティさを持つ選手だが、最適なのはボランチもしくはSHか。前線に近い位置はさすがに厳しい。

MF 39 田中達也 5.5 (74分IN) 
サイドからクロスを供給したが、エスパルスが準備したなかではよほどの精度がないと難しい。クルークスとともに、場合に応じたプレーエリアの広さがほしい。

MF  7 金森健志 5.0 (74分IN)
積極性が空回り。サイドで1人で突破するのは、難易度が高い任務。

監督   長谷部茂利 5.0
出せる手は繰り出したが、結果にはつながらず。中断期間を経てこの結果は残念。今後の発奮材料としたい。


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