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あの頃とは正反対の感情で流れる涙

仕事を辞め、実家に帰省してもうだいぶ経つ。
地の底に落ちた私を両親は温かく迎えてくれ、これまで一緒にいなかった時間を埋めるように過ごしている。
私は高校生になってから仕事を辞めるまでの間、
実家ではない遠い所で生活をしていた。
私にとって「実家」は息苦しい場所だった。だから物理的に距離を置いていた。

仕事を辞め、何もしていない私。
ずっと家で猫と戯れて、食事が終わったら食器を洗って、シンクを掃除して、お茶を作る。それが終わると母が買ったゼルダの伝説を母と交代で進めている。ああでもない、こうでもないと文句を言いながらやっとガノンドロフ(ゲーム終盤)を撃つ所まで来た。

こうした家族らしいことを今までしてこなかった。
実家に長く滞在するということもなかった。
こんなに普通に過ごしていいのだろうか、と不安になったりもする。
私はこれまで必死に家族を遠ざけていたのに、なぜ毎回一緒にとどまってくれるのだろう。
こんなことをnoteに書いていると私の目の前はぼやけてきて前が見えなくなる。

そうえば子供の時もよく1人で布団の上で泣いていた。
今は正反対の感情で泣いているなんてあの頃の自分に言っても信じてもらえないだろうな。

大丈夫。
ちゃんと家族一緒に過ごせているよ。

後悔する前に一緒に過ごせて本当に良かった。

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