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難しすぎる中学入試問題

いつもYouTubeの動画から問題をいただいております。
1996年,聖母学院中学の入試問題らしいです。1996年といえば今から26年前,まだ,日本の景気がよかった頃です。この頃は,どの中学校も(特に,レベルの低い中学ほど)景気のよい問題を入試に出題していました。
現在では,このように受験者のレベルに合わない問題を出題する中学校も激減しており,ほどほどのレベルの問題で入試問題が構成されるようになっています。
入試問題や模擬テストの問題の作成を依頼されたとき,特に指示がない限り,出題する問題の難易度はだいたい次のように想定しています。
 ・正答率80%前後の問題→35%
 ・正答率50%前後の問題→50%
 ・正答率20%前後の問題→15%
これで計算上,平均点は,
 80×0.35+50×0.5+20×0.15=56(点)
となり,理想の平均点となるのですが,同じ問題でも,正答率というのは受験する生徒のレベルによって変動するため,あくまでも受験生のレベルを知った上で,問題を作成する場合の話です。
この「受験生のレベルを知る」というのがいちばん難しいところで,私立中学の先生方は中高一貫でレベルの高い授業を行っているため,現実よりも高めに設定する(というか現実をご存じない)場合が多く,この問題のように正答率はおそらく0%に近いような問題を出題してしまいがちです。
問題の答えは,左下のアを右上のアに移動すると,
求める面積は,半径6cm,中心角45°のおうぎ形が2つと直角二等辺三角形イの面積の合計なので,
 (6×6×3.14÷8)×2+2×2÷2=28.26+2=30.26cm2
となります。

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