イベント小話#02 大会ができるまでの話
こんにちは!
株式会社i cre8 Squad、eスポーツなんでも屋担当の大嶋です。
本日はeスポーツイベントを開くまでの準備はどんなことをやっているのか。
プレイヤーからはあまり見えないであろう、実際のところをお話します。
なお、本記事には私個人の主観が大いに含まれることをご了承ください。
はじめに
第1回の実施から色々ありまして、あっという間に第2回のBOUTHACKも過ぎ去ってしまいました。
ご参加並びに告知ご協力くださりました皆様、大変ありがたく存じます。本来この記事は第2回実施前に出るはずでした。お察しください。
さて、ここからが本題でございます。
実際にこの第2回の計画が、どのように進んできたのでしょうか?
構想・計画
なにがやりたいのか どこまでができそうなのか
第一はとにかくこれ。これに欠けるととんでもないイベントになります。
どういう趣旨でどんなイベントを行うのか。
どのタイトルを使用すれば適切かなども含めて、とにかく道筋を作る。
とは言えアイデアはいきなり降ってくるものなので、その都度軌道修正が必要で大変なものです。
思いついても、実現できるかどうかはまた別問題。
イメージした規模に見合う会場があるのか。
実現するために必要となるコストが見合うものか。
権利関係の問題は無いだろうか。
会場による制約はクリアできるだろうか。
参加者・企画者共に有意義な中身となるか。
イベントの到達点として先々の大きな目標もありますが、今回の場合は初回を振り返りつつ、さらに足していく要素や改善すべき点を固めました。
当然、完全な慈善事業でもないので、検討に検討を重ねて現実に即した結論を出す必要があるわけです。ちなみに今回は会場関連だけでも20万円弱かかっているらしいですよ。
当日イメージ(機材・環境)
実際に形作ろうとすると、早々に必要となるのが当日のシミュレーション。
何の機材が何台必要でどう配線するのかネットワークが必要か否か電源の配置は……あれ?そもそも会場はどの程度の広さが必要で机椅子机机机……………
ここでまず一回、頭がパンクします
デジタル特有の様々な落とし穴がある以上、雰囲気で「電源引いた!機材並べた!はい終わり!!!」とはいかず、あれやこれやと確認事項の多いこと多いこと。
最初は現場でトラブって頭抱えてナンボのようなものです。胃痛は勲章。
実施する内容やシーンで様々ですが、ある程度箇条書きすると、
会場の広さや配置
必要機材(モニター、ケーブル、コントローラー、映像・音響関連等…)
電源配置、口数計算
ネットワーク環境の必要性(環境の有無)
各配線の取り回し
機材運搬方法
ざっくりですが、必ず必要となるのはこんなところでしょうか。
現場のイメージに気を取られすぎ、運搬方法は結構忘れ去られてしまう。
( ◔౪◔)<この量どうやって運ぶねーん!
諸々進んで、後からこれになりがち。
いざ積んでみたら、思っていたより入らないなども割とよくあります。
eスポーツに必要なのは、ギラギラしたデバイスよりも2t・4tトラックだ。
当日イメージ(人員・オペレーション)
モノのイメージをある程度整えるのと同時に、当然ヒトの想定が必要。
先の規模感と内容に応じて人員選定を行ったり、各員の予定確認を行ったりとこれも大忙しです。
eスポーツの現場では、その場その場でイベントに応じた異なる機材・タイトルに合わせたオペレーションが発生します。
プレイヤーの皆様ならお気づきでしょうが、いきなり来てもらった一見さんにこれをやってもらうのは正直無理です。
想定されるケースを全部マニュアルに記し、それを現場で読み解き、テキストに沿って進めていたら日が暮れてしまいます。
そもそも誰も読まないガラケーの説明書みたいな打撃武器が誕生しますね。
そしてそれなりの頻度で、eスポーツ特有の技術的トラブルに遭遇します。
いくらか想定をしていても、現場では想定外の魔物が眠っているのです。
PC、ゲーム機、使用タイトル、ネットワーク、映像、音声、その他諸々…に対して、高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処できる経験値が必要となるわけですね。毎回胃が痛いです。
これを踏まえた人選が必要なわけでして、ここは四国ですから込み入った内容に対応できる人材というのは貴重なものです。
事前準備
権利関係のクリア
イベントの大枠が固まったら、真っ先に必要となるのが使用するゲームタイトルに応じた権利関係の確認です。
当然、ゲームソフトは各メーカー様の著作物ですから、勝手に公で使用するというのはできないわけでございます。
パターンはいくつか存在しますが、一番多いのはメーカー様に問い合わせてイベント毎に使用許諾を頂くケース。
そのためにイベントの概要書を作ったりする事務作業からスタートします。
告知物・SNS
権利関係の次は、イベントを広く知ってもらう必要があります。
eスポーツでは主に、Webと口コミのパワーで告知を進めるわけですが、ここで真っ先に必要になってくるのが告知フライヤー。
もちろんテキストでも発信は可能ですが、ビジュアルが伴わないとあまりピンとは来ませんよね?
当然フライヤーを作るのですが、これも後の工程を考えると爆速で仕上げる必要があります。よって内製でないと融通が効かない。
爆速で仕上げたあとメーカー様に監修していただき、それを終えてからSNSやチラシとして世に出せるわけです。
余談ですが、もしもこの記事をお読みの方にeスポーツ界隈を志す方がおられましたら、簡易であれ絶対にデザインスキル(Photoshop、Illustrator等)を磨いておくことをオススメいたします。
自分が作成できると便利なのはもちろん、創る側の心労を理解できるようになるので、人間関係が少しだけ円滑になります。
機材テスト・運用準備
現場で扱う機材・タイトルに応じて、オペレーションのテストも含めて接続のチェックや動作確認等の事前準備を行います。
先述の構成イメージを元に接続を行うわけですが、実際にモノを触ってテストする段階になって初めて、トラブルや不足物に気づくものです。
ちなみに、前回発生した外部出力台のラグ問題のように、仮想環境でのテストを行なっても気づけないトラブルなども当然あります。
元々はおじチェックが原因ですり抜けたものと考えられていましたが、実際持ち帰って検証してみると再現できず………eスポーツ難しくない?🤔
前回会場と仮想環境は若干機材が異なるので、もはやそれ由来としか考えることができなくなってしまいました。
余談ですが、スプリッター増やして接続経路を変更したり、GPUをオーバークロックしたりとやれることをやって、今回のレベルまでは改善できています。むしろこれ以上は堪忍してください。
また、インターネット配信を行う場合は配信用の素材を作成したり、映像機材と共に運用テストを行なったりと、作業量が爆発的に膨れ上がります。
イベント当日
なるようになるさ!!!
というのは半分冗談で、半分正解。
これまでの準備を元に、天に祈りつつ、機転を効かせながらやれることをやるだけです。
現場で臨機応変に対応できる幅には限度がありますが、備品や機材に余裕を持っておくと緊急時のリカバリー幅が広がりますし、何よりメンタル面での余裕が生まれますね。
おわりに
というのが、一連の流れでございます。
様々書き連ねましたが、色々な人の努力と協力の元に成り立っているということだけでも知っておいて頂ければ幸いです。
現場には皆様も知った顔のスタッフがいるかと思います。
時々で構いませんので、労ってあげてください。
今回も何名かより差し入れを頂きました。
店舗の頃からですが、いつも非常にありがたく頂戴しております。
さて、次回の計画も着実に進んでおります。
詳細は近日中に公開となりますので、エントリー・拡散、何卒よろしくお願いいたします!
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