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海外ドラマ「メンタリスト」S1〜7|感想

THE MENTALIST

ついに!Season1〜7(各23話、S7のみ13話)を完走しました〜!

1年以上かけてぼちぼち見てたんですが、何事にも終わりはくるんですね。
S7の最終話は感動あり寂しさあり希望ありの大団円で、ウルウルきてしまいました。長いこと楽しませてくれてありがとうだよ!

1話40分強だったので、計100時間以上見たということになります。長いですが、気合を入れて見る必要があるドラマではないので、気楽に見るのがオススメです。
基本的に1話完結で、頭を空っぽにして楽しめる内容が多いです。同時に、全編を貫くとある事件(主人公パトリック・ジェーンの悲しい過去に関係する事件)があって、それが小出しにされることで良いスパイスになってました。毎シーズン終盤にはドキドキする展開が待つなど、緩急が効いています。
キャラクターの個性も際立っていて、人間臭くってかわいい人だらけ。全員愛さずにはいられませんでした。

何かドラマ見たいけど、特に見たいものもないんだよな~という人に全力でおすすめします。



ネタバレ含む感想

メンタリストの何が良いって、ジェーンですよね。

人ん家の紅茶勝手に飲むし手癖悪いしすぐピッキングするしとにかく人を出し抜きまくるけど。この上なくチャーミングな人たらし。あの顔で笑われるとなんか気が抜けてしまう。
そしてふとした時に見せる寂しそうな表情、陰の部分にグッと心を掴まれます。S5の2話で娘の幻覚と交流するシーンは、胸にくるものがありました。。

特技が”観察と推測”なのも良い。観察して、推測して、とりあえずぶつけてみる。不思議と犯人がおびき出されて一件落着。
まるで"霊能力"に見えるけど、ジェーンはあくまで現実的な確率論で動いている。だから、決してジェーン自身も犯人が誰かを完璧に見抜いてるわけじゃないのが面白くて。綱渡り感があってハラハラします。
何がどうなってるの?と視聴者がきょとんとしている間に、操られたかのように犯人が転がり出てくる。勝手に出てくる。
綱渡り成功率100%。CBIもそりゃジェーンをクビにできないわけです。


そしてそして、メンタリストにはこの人たちが欠かせない!
CBI時代のリズボン、チョウ、リグズビー、ヴァンペルト。舞台がFBIに移ってからは、アボット、ワイリー、ヴェガ。

この脇役陣が最高なんよ。1人ずつ説明させてほしい。

まずはジェーンの唯一無二の相棒、リズボン。堂々と部下をまとめ上げ、体張って仕事するキャリアウーマン。ジェーンに散々迷惑かけられて振り回されるんだけど、リズボンは心根が優しくてね......ぶつくさ文句言いながらもジェーンのことを決して見捨てないんです。弟3人育ててきただけある。
最初は反目し合っていたジェーンとリズボンが、次第に最強のパートナーになって、そしてお互いの理解者になって、最後には夫婦になるんだよ。泣いちゃうね。
個人的に、二人にはあくまでビジネスパートナーでいてもらいたかった気持ちもなくはないんです。でもS6のジェーンの一世一代の告白と、S7の幸せな結末を見ていると、ああ夫婦になって良かったなと思わされました。ジェーンの孤独を理解できているのはリズボンだけだし、リズボンを生き生きとさせられるのはジェーンだけなんですな。でこぼこだけど、そのでこぼこ部分がカチッとハマるカップルだなと思います。
ジェーンの亡くなった奥さんへの愛をよく分かっているはずのリズボンが、結婚指輪にちょっとヤキモチ妬いてたところとか、趣深かったです。

次に信頼の胸板仕事人、チョウ。
無愛想で無口でマッチョ。でも実は抜けてるところがあったり、真顔でジョークを放ったりなど、かわいいところがあるキャラクターでした。元ギャングのせいなのか(?)義理堅く、確実に仕事こなすタイプで、ジェーンのことも軽くあしらえるある種の天才肌だと思います。FBIのアボットからも信頼されて、次期ボスに内定してましたね。チョウが率いるチームも見てみたかったです。

続いておしゃべり番長リグズビー。
この人はツッコミどころの多い人でした笑。チョウと対照的にとにかくしゃべるしゃべる。勤務時間とか関係ない。チョウと張り込み中によく恋愛相談してうざがられたり笑。
そういうおバカな感じとは裏腹に、問題の多い父親を反面教師にして捜査官になった経緯があり、秘めた情熱のあるキャラクターでした。

そのリグズビーの妻となる、期待の新人ヴァンペルト。
銃撃戦、お色気作戦、コンピューター解析などマルチな活躍ぶり。真面目な性格で、そのうえ素直で騙されやすい面があるので、ちょっと危なっかしい場面も多々ありました。
一度は恋愛よりキャリアを選び、極秘で付き合っていたリグズビーと破局します。その後のオロフリンとの下りはまさかの展開でしたね。(正直オロフリンの一件がレッドジョン事件のクライマックスだった気もします笑)
とにもかくにも、自分のスキルを貪欲に磨き、キャリアに妥協しない彼女はとても素敵でした。

そして舞台はFBIに。
レッドジョン事件に関してCBIを捜査し、のちにジェーンのボスとなるアボット。
彼もいい味出してましたね。どーんと構えた、ユーモラスな愛妻家です。
FBIではCBI時代と比べると事件のスケールが大きくなりますが、それを率いるボスとしての威厳があるキャラクターでした。融通が利くし、ジェーンを一番上手く泳がせられていた感じがします。

余談ですが、FBIでは潜入捜査など危険な捜査が増え、容疑者もどんどん難敵になっていくので、1話見るたびに気疲れしていました笑。CBIの頃の”THE・ジェーン・メソッド”感のあるコンパクトな捜査が懐かしかったです。FBIも楽しいけど!笑

さて、続いては若きコンピューターの奇才、ワイリー。
ちょっとオタクっぽくて愛らしかったですね。デスクワーク中心ながら大活躍。〇〇できる?と仕事を依頼されてNOと言ったことはない男です。実地でジェーンに振り回されずに済んだからなのか、彼はジェーンに懐いてる唯一の人だった気がします。たまごっちはまだやってるのかな。笑
悲しい形での失恋を経験しましたが、最後にはチョウが率いるチームに残ることを決断。健気さにじんわり心が温かくなりました。

最後にヴェガ。一番若くて、まだ青さの残るフレッシュなキャラクターでした。
ジェーンのやりたい放題に疑問を持ったり、自分に任せてもらえないことを不満に思ったりして、チョウにぶつかっていく姿が眩しかったです。その中でだんだん柔軟性も身につき、一皮むけてきていて、これからの活躍が楽しみでした。。涙
チームの仲間の殉職も、長く捜査官をしていれば一度は経験するのでしょうね。S7の終盤にシビアな現実を突きつけてくるメンタリストなのでした……


疑問の残るレッド・ジョン事件

とても楽しかったメンタリストですが、レッド・ジョン事件の帰結だけは納得がいっていません。
レッド・ジョン本人が姿を現したとき、誰だっけ!?と思いましたし。。ジェーンの復讐もちょっと荒っぽかったです。秘密結社だとかの話がふくらみすぎ、空中分解を起こした感がありました。
個人的には、レッド・ジョンを警察組織の闇に結びつけるのではなく、レッド・ジョンの”メンタリスト”の面をもっと深掘りしてほしかったです。このドラマ「メンタリスト」なんだからさ。
なぜ彼はあそこまで人を惹きつけることができたのか?なぜそんな人間になってしまったのか?なぜジェーンに執着していたのか......?知りたかったことはたくさんあります。
レッド・ジョンの解像度をもっと上げてくれていれば、すっきりできたのかなと思います。


とはいえ、レッド・ジョン事件は気にならなくなるくらいS6、7が面白かったので結果オーライです。笑


ねえジェーン、FBIに飽きたらセカンド(霊能者時代含めたらサード?)キャリアに、対人コミュニケーション講座の講師とかどうよ?
人気講座になりそう。受講したい。

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