韓国ドラマ「D.P. 脱走兵追跡官」S1|感想

D.P. ー脱走兵追跡官ー

人気作だし見ておくか〜程度のノリで再生したら引き込まれ、一気見しました!
2022年の第58回百想芸術大賞(韓国のゴールデングローブ賞と言われる)で作品賞など3冠を達成したドラマです。


ネタバレなし

ずっとチョン・ヘインが逃げる話だと勘違いしてたのですが、彼は追う側なんですね。というか脱走兵を追いかけて連れ戻す仕事があるという事実にまず驚きます。しかも追う側も警察や職業軍人ではなくて、普通に兵役中の人間だったとは。。知らないことだらけでびっくりでした。


内容に関しては、軍隊内部の陰湿ないじめや上下関係の過酷さなどが描かれるため、見ていて気持ちのいいものではありません。
逃亡兵たちはそんな理不尽な軍生活に耐えかね、逃げ出すという最後のカードを切っているわけなので、彼らをそこまで思い詰めさせた元凶の場所に連れ戻すというのは見ていて複雑な気持ちになりました。。
デリケートな事なので内容に関してはこれくらいにしておいて、ここからは俳優陣の演技について話します!


チョン・ヘインは人気俳優ですが、主演作を見たのは私はなんだかんだ初めて。
彼は顔立ちが優しいですし、「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」の年下彼氏役が有名なので(見たことないけど)、誠実で癒し系のイメージがあります。それだけに、今回のダークな役柄は新鮮でした。
でも本当に人が変わったかのようにチョン・ヘインという人物が発する優しいオーラが全消しされていて、全然違和感がなかったです。ぎこちなさゼロ。そこにいるのは荒れた環境で育った青年そのものでした。
気だるげで無表情な中、目だけはギラギラしててとても良かったです。自分の境遇への怒り、母への軽蔑と怒り、見下してくる者たちへの怒り、そして踏みにじられてたまるかという反抗心を秘めた、まさに刺すような眼差しでした。すごいね〜チョン・ヘイン!

そしてク・ギョファン!彼の個性の爆発が最高でした!
この役で百想芸術大賞の男性新人賞を獲得し、一躍有名になったそうですが、そりゃそうですよねと言うしかない素晴らしい演技です。あれは彼にしかできないですね。
飄々としているけど一番あたたかくて、変人だけど一番まとも。いつもおちゃらけているのは、人の痛みをよく知っているから。。そんなハン・ホヨルという人間をありのままに演じていました。
暗い展開が続くなか、彼の存在が唯一の和みポイントで、チョン・ヘインとのバディ感に胸が熱くなります。
どうやら「ウヨンウ弁護士は天才肌」9話にク・ギョファンが出てくるらしく(私は5話あたりで脱落)、人気のエピソードらしいのでそこまで見てみようかなと思いました。

さて、一応この人にも言及しておきましょう......シン・スンホ。
「十八の瞬間」でもほんと胸糞悪い役柄でしたが、今回もほんと嫌なやつで......顔見るだけで拒絶反応が出そうになります笑笑
こういう、悪役をひたすら憎たらしく演じ切る俳優さんってなかなか希少な気がします。なんと言うか、途中でもはやコミカルになってくる悪役もかなりいると思うのですが、シン・スンホの悪役はただひたすらに最低最悪なんですよね。今回も最後まで虫唾が走るような演技を見せてくれました。笑
同じく悪役で名を馳せた「梨泰院クラス」のアン・ボヒョンは「ユミの細胞たち」でキュートな理系男子ぶりを見せ、一気に女性人気が高まった印象があります。シン・スンホの今後の役柄がどうなるか楽しみです。


「D.P.」は先日シーズン2が配信開始になりました。1の終わり方からして2に続く気満々という感じでしたが、2も重そうなのでしばらく様子見します。笑

とはいえ1シーズン50分程度×6話で、無駄がなく面白いので、おすすめです!

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