人はどのように自分のニーズを満たすのか。

人がモノやサービスを購入したり消費したりするときには、ニーズが発生します。ニーズとはなにかが不足している状態を指していて、ウォンツはその不足を埋めるものです。

例えば、「お腹がすいた」はニーズ。ニーズはどの人も同じかたちをしています。一方でウォンツのかたちはひとそれぞれ。ラーメンが食べたい人もいれば、肉が食べたいひともいて、時間がないからコンビニの弁当がいい人もいます。ウォンツは十人十色。

マーケティングはそのウォンツとして想起してもらうため、人の知覚の奪い合いとだと思います。
そんな、ウォンツを求めるときの思考や行動特性などを紐解こうという消費者行動論はマーケティングをするうえでも絶必な学問だと思いました。


なぜ人は非合理的な生き物なのか

「人は非合理的な生き物である」ということも良く聞きますが、このことも消費者行動論の中で説明がなされています。
人の情報処理の量やスピードには制限があり合理的に判断できる部分は限られている。(限定合理性)
そのため、よくよく考えたら合理的でない判断もしてしまう生き物だといわれます。自分自身を振り返ってもニーズを満たす際、毎回大量な情報すべてに目を通し、1つ1つ細かく判断することはしないと思います。

特に、今、世の中には情報であふれているし、ライフスタイルの多様化などにより一人ひとりの時間の重要性が増している(時間コストが増大している)のでなおさらだと思います。


ニーズを満たそうとする人の仕組み

では、人はどういうニーズの充足のために自分の限られた情報処理能力を使うかというと、大きく2つに影響されます。
1つは、情報とコンタクトポイント。どのような情報に、どういう経路で触れるか、です。

2つ目は、触れた情報をどのように処理するか、です。本書では、多様な情報整理をする枠組みである「MAO」という考え方で整理をされています。「MAO」は下記3つの頭文字を取っています。

①動機づけ(Motivation)
②能力=専門知識(Ability)
③処理機会(Oppotunity)

中でも想定することが難しい外部環境要因である③処理機会を除いた①と②を中心に論じています。

①の「動機付け」が商品やサービスに対し、高関与か、低関与か区別する考えで、②がその商材に対する知識がどれくらいあるかを区別しています。

そこから、「高関与で知識が多い」「高関与で知識少ない」「低関与で知識多い」「低関与で知識がすくない」の大きく4つに分類し、それぞれの思考や行動特性を見出しマーケティング活動への活用を示しています。

消費者行動論は、アプローチが消費者の思考や行動に対して なので、自分や家族の普段の購買行動に置き換えながら考えることができ「確かに!」や「だからそう判断するのね」など知るほどにもっと知りたくなる分野だなと思いました。

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