「働きやすさ」と「働きがい」

今回の課題図書はこの3冊
● グロービスMBA組織と人材マネジメント
● 組織戦略の考え方
● 人材マネジメント入門

「外的要因によって企業の戦略は変わり、その戦略に合わせて組織が変わる」これは日ごろから社長の池田さんが言っていることで、そういった話が今回の課題図書の中には書かれていました。(ざっくりと言いすぎかもしれないですが、そんな感じだと思います)

その中で人材マネジメントについて多く触れられていています。最適な戦略や組織構造だけでは不十分であり、そこで活動するのは「人」。
だから、「人」のマネジメントが揃ってこそ企業は前に進むことができる。

今回は、そんな人材マネジメントの中から、だれもが仕事について考える際きっと意識するであろう「働きやすさ」「働きがい」について書きます。

「働きやすさ」「働きがい」の定義

「働きやすさ」と「働きがい」。この2つなんとなく使い分けていたと思うので、あらためて自分なりに定義(を整理)すると次のようになると思います。

【働きやすさ】
ハーズバーグさんの言葉で表現すると衛生要因。
会社の方針、管理方法、労働環境、作業条件(金銭・時間・身分)など。

これがないと減点対象となるような事柄。

マズローの欲求5段階説でいう、生活整理欲求と安全確保欲求、認知評価欲求。
なので、ここが満たされないと負の感情を抱きやすく企業や組織に対し反発する気持ちが生まれやすいのではと思う。労働組合などで抗議対象になるのもこの辺のことに対してが多いんじゃないかと。


【働きがい】
ハーズバーグさんの言葉で表現すると動機づけ。
仕事の達成感、責任範囲の拡大、能力向上や自己成長、チャレンジングな仕事。

これがあることで、加点対象となるような事柄。

マズローの欲求5段階説でいう、自己尊厳欲求、自己実現欲求。
これがないからといって必ず全員がすぐに反旗を翻すまではいかないと思うが、組織が成長するためには絶対に必要な要素。

企業に対しプラスの感情につながり、帰属意識、会社の成長に対し貢献したいという気持ちや、自分の成長・能力向上したいと思う、いいことづくめの要素。

きれいに割り切れない部分もあるとは思うのですが、定義するとこんな感じかなと思います。

なぜ重要になってくるのか

「働きやすさ」「働きがい」といった観点がこれからより重要になってくる理由として次のことがあると思っています。

・働き方の多様化
・外部労働市場の活性化(転職が当たり前の世界)
 ⇒「働きやすさ」「働きがい」ともに満たす企業でないと選んでもらえない
・世間の目が厳しくなってきていること(コンプライアンス/ 〇〇ハラスメント、ダメ絶対)
・物質的に満たされ、企業に対しても情緒的な価値を求めるようになってきた?!
⇒「働きがい」って大事という気持ち。
・世の中ソーシャル化して個人個人が発信力を持ち、なんでも評価される時代
⇒嘘やごまかしがきかない時代。

先日炎上した、阪急電鉄の広告も「働きやすさ」と「働きがい」のどちらか一方を取るならどっちをとりますか?の質問になっていて、その内容が、見る人の目線に合ってなく、上から語られているように感じられ(マウント取られた!?と感じた)、反発を招いたんだと思います。

誰だってマウント取られるのは嫌だし、人間なら「働きやすさ」「働きがい」どちらも満たされたいと思っているはずなので、その欲求を刺激され感情的に反応したんだろうなと思いました。

「人」同士のやりとりだから、giveし合えるようになりたい

ここまで企業努力が必要!視点で書いてしまいましたが、冒頭にも書いたようにこれらのことには、企業と個人のやり取りではなく、「人」と「人」のやり取りの総和が企業の価値を生み出すんだと思います。
企業側に努力を求めるだけでなく、働く個人ひとりひとりも企業に近づいていく気持ちも必要。くれくれ(take)ではなくお互いにgiveできる関係を意識しないといけないなと思いました。


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