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29日目 クラフトコーラからはじめよう

世の中にクラフトなんちゃらと名が付くものがあふれ出して久しい。私の幼少期のクラフト体験といえば「クラフト埴輪」だろう。いや、農村生まれなもので身の回りのものほとんどが「クラフト」だったのだが、庭先で掘り出した赤土を練って、まだ巻き炊き風呂だったので炭に放り込んで焼き上げた。マイ・クラフト埴輪のできあがり。

「クラフト弓矢」もあったと思う。竹を切ってきて火であぶって曲がりをつけ、川の葦を矢にした。だからと言って大人になった私がDIYな人に育つかというと全くその路線には縁が無い。どちらかと言えばDIY苦手派である。

今日は朝から息子の療育センターで作業療法と理学療法の二本立て。いつもより家を出るのが1時間早い。図形の回転などの認知力がずいぶん成長してきたようだ。自宅に戻り普通科改革事業の講師さんとカリキュラムデザインのふり返りをオンラインで。その後、合意形成の研修のために作ったスライドの編集をした後に、炭酸水を買いに行かないといけないことを思いだしスーパーへ。

話しはクラフトにもどって、コンビニに入ればクラフトコーヒー、クラフトビア、何でもクラフトである。最近、クラフト餃子フェスというのまで見つけてしまった。そして、DIY苦手派でクラフト初心者の私もとうとう手を出してしまった。コーラである。といってもスパイス販売店でセット売りしていたものを使うので簡易な配合。こだわりは全くない。どちらかと言えば息子がipadで時間を潰すくらいなら、一緒にコーラ作りでもしようと言うのが動機である。クラフトコーラを作るのに炭酸水を買っておいてねと息子に言われていたのだった。

水300ml、グローブ、グリーンカルダモン、シナモンスティック、スターアニス、ブラックペッパー、ココナッツシュガー、しょうが糖などなど。順番に鍋に入れて10分煮込む。もう最初っから部屋中がコーラくさい。最近スリランカに行った知人から仕入れたシナモンの木のマメ知識を得意げに息子に語っていると、息子が煮詰めるのを手伝いに寄ってきて左手で鍋を揺らし、右手は振り上げたまま「もう踊っちゃうよ」とご機嫌で音楽に身を合わせて始める。私もしゃもじを持ったまま腰を揺らして踊り出す。いかん。おかしなテンションだ。きっとコーラによからぬものでも入っていたに違いない。

粗熱をとり、容器に移して一昼夜寝かして炭酸水で割って飲む。明日はコーラくさい朝になりそうだ。

20231004

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