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孫と住んでいる-罪を憎んで人を憎まず

孫。
長男の長男。
一歳半。

孫のことは
「まごさん」

「まご氏」
と呼んでいる。
(まご、の部分には名前が入ります。笑)

孫は、めちゃくちゃかわいい。
日に日に成長する姿は、まぶしいぐらいで。
それを毎日見ていられる私は、本当に幸せだ。

で!も!
「孫は育てない」決意から。


私が預かった時以外は。
たとえその場にいたとしても。

おむつを換えたりしない。

着替えも手伝わない。

ごはんは作るけど食べさせたりしない。
(私が食べているモノを欲しがったら分けてはあげる)

泣いてるのをあやしには行かない。
(だけど、遊んで欲しいと寄ってきたら遊ぶ。)

子どもは、その親が育てるもの。
私は傍観者だ。

孫を育てる人間のフォローはするが、そこまで。

冷たいように感じるかもしれないが、これは私の「子育て」なのだ。


さて。
そんな孫は。
いま。

「自分でやりたい」期

食事中、お皿を動かされては怒り。
食べたいものを手づかみさせてもらえないと怒り。
食べ物を勝手に口に運ばれては怒り。

その。
皿を。

食べるモノの盛られた皿を。

怒りにまかせて…。

投げ飛ばす。笑

床に散らばる食べ物。
ぷんぷん怒る、孫の母。
しゅんとする、孫。

それが毎日、繰り返されている。

落とされた食べ物を、私は片付けない。
孫の母が怒りながら片付けている。

ただ。
皆が寝静まったあと。
私は、こっそり雑巾をかける。
だって自分の家は綺麗なほうがいいんだもん!笑


毎日飽きずに、怒りにまかせて、皿をぶん投げる孫。

そんな孫を見て思う。

きっと。
孫は。
自分の手に余る、やり場の無い怒りを抱え。

皿を投げ飛ばさずにはいられない衝動に駆られるのだろう。

食べ物の入った皿を投げ飛ばすのは。

母親を、困らせようとか。
母親を、痛い目にあわせようとか。

そんな気持ちは全く無くて。

どうにもこうにもおさまらない自身の気持ちの。
おさめどころを見つけられず。
結果。
皿を投げ飛ばす。

ただ、それだけのことだ。

孫には悪意はない。
自分をコントロールできないだけなのだ。


孫は。
少し前まで、気に入らないことがあると、母親を叩いていた。

「ひとさまに手を出すような子どもになって欲しくない」
と。
その度に怒る、孫の母親。

しかし。
怒りに対する怒りは。

争いを生むだけ。
憎しみを生むだけ。

気に入らないことがあって叩く孫。
それを怒る母親。
さらに怒りながら叩く孫。
さらに怒る母親。

エスカレートするばかり。

見ているこちらも、辛くなる。
しかし、助言を求められてもいないのに、勝手に口を出すのは…。

と思っていたところに。
「さくらさん、何かいい方法ない?」
と聞いてきた孫の母に対して、こんな提案をしてみた。

「子どもって、お母さんが大好きだから、今度たたかれたら、マジ泣きしてみたら?そうしたら、大好きなお母さんが泣いちゃった。自分が悪いことしたからかな?って、たたかなくなるかもよ?」

孫の母は、それを実践した。
そうして報告してくれた。

「マジ泣きしたら、そうっと様子を見に来たのね。だから、ついつい怒ったの。そうしたら、また、叩かれた!マジ泣きして損した!」

うーん。
惜しい!笑

ずっと泣き続ける演技力が欲しかった!笑

が。

その効果があったのか
なかったのか

いま、孫は、人を叩かない。

ま、皿は投げるけどね。笑


あ。
じゃあさ。

今度は。

孫が皿を投げたら。

みんなで泣く方向で!笑


食べ物の入った皿を投げるのは良くないことだ。

だがしかし。

だからといって。
孫が悪い子ってわけでは無いのだ。

孫は。
皿を投げると食べ物が散らかって母が困るってことを理解できていないのかもしれないし。
湧き上がった怒りの感情を、どうにもこうにも抑えきれないのかもしれないし。
ただ、皿を投げると、すかっとするのかもしれないし。

孫には孫の。
やむを得ない事情があるのだろう。
きっと。
そこには。

孫は、悪くない。
皿をぶん投げるのは…。
周囲が困る。

ただ、それだけのこと。


罪を憎んで。
人を憎まず。

って。
今の私だから思えるけど。
若い頃、子育て中には思えなかったなぁ。

と。
毎日ぷんぷん怒る孫の母を見ながら、懐かしく思い出す私なのである。