![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144473161/rectangle_large_type_2_cbec2a9a756667302a5445b7bf31549d.png?width=800)
私なりの「彼への依存から逃れる方法」-乗り越えたとかそんな綺麗な話じゃ無い⑥
続き。
彼に突然拒否されて、思うように動かない心と身体。
読んでくれているのかわからないアドレスにメールを送る日々。
我ながら狂ってる…。
それは自分でも、わかってる。
でも、何もせずにはいられないのだ。
「あんな男、もう追うな」と口々に友人が言ってくれる。
それでもなお。
私は彼を追わなければならないと感じていた。
きっと…。
きっと彼は、ひとりになって、泣いている。
だから抱き締めてあげないと…。
そんなふうに思っていた。
そんなことは私の妄想に過ぎないし、実際に泣いているのは私のほうだ…。
それも理解した上で、妄想を続けた。
そうしないと、自分の心が壊れてしまうのを、私はたぶん、わかっていた。
そんな中。
ふと。
ショートメッセージが届いていることに気がつく。
「登録されていない番号」にわけられていたので、すぐには気がつかなかったのだ。
なんだろう?
と、開封してみると。
それは、彼からのメッセージだった。
「怪我をして救急車で運ばれて入院した。さくらに酷いことをしたから、その罰だ。他は全部消したけど、この連絡先だけが残っていた。迷惑かと思ったけど、さくらに知らせたかった。」
血の気が引いた。
メッセージが届いたのは少し前。
いま、現時点で。
彼は。
生きているのだろうか。
震える手で彼のメッセージに返信する。
「大丈夫?大丈夫?しんちゃんは、私に酷いことなんてしてないよ!お願い、無事でいて!!!」
しばらくすると。
返信が来た。
生きていた…。
良かった…。
彼からの返信に、いちいち涙を流す私。
本当に狂ってる…。
でも、それを理解した上で私は復縁を迫った。
私「過去のことは全て忘れる。だから、もう一度、私と恋人になって欲しい」
彼「あの頃の気持ちに2人が戻れるなら、きっと大丈夫!僕たち、イチからやり直そう」
そうして。
私は。
入院中の彼とヨリを戻し恋人になった。
が。
それには目的があった。
ここまでの数日で私は気がついていた。
彼への依存から抜け出さなければ、私の人生の時間が、うまく進まない。
そして。
この依存から抜け出す方法は…。
彼とやり直すこと。
彼とやり直して。
少しずつ距離を置いて。
少しずつ心を離して。
依存から抜けて。
心の熱を冷まして。
自分が「別れた方がいい」と納得する日が来るまで、彼の近くにいること。
我ながら。
あまりにも遠回りで辻褄の合わないことのようにも感じたが…。
急がば回れという言葉もある。
まだまだ彼に依存していた、その頃の私には、他に取るべき手段が無かった。
つまりそれは。
「別れへの助走」のための復縁だった。
自分の心を壊さないように彼から離れるためには。
もう一度やり直すしかない。
その方法しか思い付かなかった。
だから。
復縁後の関係再構築に一縷の望みをかけた。
続く。