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繋がるのか、繋がらないのか…。乗り越えたとかそんな綺麗な話じゃ無い⑤

続き。

このまま、彼が私の前から消えてしまうのが耐えられなかった。
好きとか嫌いとか、そういう感情では無くて。

とにかく絶望しか無かった。

私は。
つい昨日までキスをしていた相手に突然拒絶されるような経験をしたことが無い。

パニックになった。

なんとか連絡を取らないと。
一方的に消えてしまうなんて…。

そんなの、受け入れられない。

どうして、話し合ってくれないのか。
どうやったら、彼ともう一度、話し合えるのか。


ラインは既読がつかないから、きっとブロックされているのだろう。

でも、このところのイザコザで、私の端末からは、ライン以外の彼の連絡先は消してしまったままだった。

「家にも職場にも来るな」と言われた。
それを無視して乗り込むことはできない。
それは…。
相手にとっては恐怖でしかないだろうから。

離婚調停中に元夫に乗り込まれ恐怖に震えた経験がある私は、同じ事をするのは絶対にダメだと思った。
彼の「家にも職場にも来るな」というメッセージは守るしか無い。

どうすればいいのだろう。

他の連絡手段を考えたとき、ふと思い出した。

パソコンに。
彼の携帯のメルアドが残っていたはず。

そうして。
彼にメッセージを送った。

「別れるなんて絶対に嫌だ。大好きだから戻ってきて欲しい。ちゃんと私の話を聞いて欲しい」

正直に言うと。
彼と恋人でいたいわけじゃないけれど。
なんとしてでも、もう一度会いたかった。

あんなに別れたかったけれど。
突然いなくなられるのは、辛い。

ちゃんと話をして。
わかり合って。
「じゃあね」って言いたいだけなのに。

どうしていつも彼は、私を突然、拒絶するのだろう。
私の望みは、そんなに無謀なことなのだろうか…。

綺麗に別れることなんて、できないのが当たり前なのだろうか…。

なんにしても。

このままで終わりにするなんて、できない。

なんとか。

なんとか、彼と連絡を取って。

もう一度、話し合いたかった。

続く