見出し画像

物流2024年問題と食の変化の可能性

今年(2024年)から、トラックドライバーの働き方改革が始まります( https://jta.or.jp/logistics2024-lp/ )。今までの危険な長時間労働の労働慣行、およびそれにともなって生じてきたダンピングなどの問題( https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4722/ ) が改善されることが期待されます。

同時に、固定化してしまった物流業界の労働慣行が変わる可能性が労働力不足をきっかけに起こる可能性があります。デフレマインド、しかし強固な業界構造の中で苦しい中で縮小均衡せざるをえなかった状況を根底から壊してよくなってくれるのではないかと期待しています。場合によっては物流業界に限らず、より広範囲に変化が起こるかもしれません。

例えば、生鮮食料品は、都市部で入手する際は価格の二割から半分以上が物流コストと言われており、影響を受けるでしょう。ただでさえ、東京などの都市では、地価の上昇など、スーパーやレストランのコストが増えています。物流コストの上昇は、いままで値上げを我慢してきた事業者にとって、最後のひと押しになる可能性があります。健全な価格上昇が起こることは経済にとっていいことだと思いますが、それに伴って色々変化が起こるでしょう。

長期的には、都市部では生鮮食料品と取扱量と質が変化するのではないかと考えています。高齢者が増え、また自分では料理をしない人が増え、中食(出来合いの食品)が人気になっていて、年々拡大しています。生鮮食料品よりも加工食品の方が重量あたりの価値高いため、地方で調理してそれを都市部に持ってくるほうが合理的でしょう。

この状況では、食べ物にこだわりたいが、いつも高級レストランにいけない・いきたくない人は、食材に近い、ないしは物流に有利な地域に住む方が良いという時代が来つつあるのではないかと考えています。それによって、地方の食のレベルがさらに上がってほしい。

田舎には何もないから都会に行くという考え方から、田舎の良さと都会の良さを価値観によってバランスよく選択できるような時代になることを期待しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?