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ウィーンのクリスマスマーケット―現地人流楽しみ方


前回、観光客に人気に市庁舎前広場とシェーンブルン宮殿のクリスマスマーケットをご紹介しましたが、今回はウィーン子に人気の他のクリスマスマーケットのご紹介と、現地人的マーケットの楽しみ方をご紹介します。

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グラーベン(Graben)の有名なイルミネーション。豪華さに目を奪われます。

この時期、クリスマスマーケット以外でもイルミネーションが美しいウィーン。シュテファン広場から王宮(Hofburg)までの道の豪華なライトアップもとてもロマンチックです。

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王宮への道、コールマルクト(Kohlmarkt)もまたイルミネーションで華やか

ウィーン子の一番のお気に入りのクリスマスマーケットは、シュピッテルベルク(Spittelberg)でしょう。この時期以外は閑静でボヘミアン的ムードの漂うこの地域、クリスマスシーズンは、手作りアクセサリや芸術的なインテリア、職人手作りの食器や蒸留酒など、普通のお店で買えない一味変わった素敵なプレゼントが手に入ります。
www.spittelberg.at/index.php?de_wm_weihnachtsmarkt

他のクリスマスマーケットが広場で開かれているのに比べ、シュピッテルベルクでは街角の細い路地に屋台が立ち並んでいるので、とても親密な雰囲気があります。私はここで毎年同じ店で、個性的なボトルに入った蜂蜜シュナップス(箱入りで11ユーロほど)を購入してプレゼントにするのを習慣にしています。

クリスマスらしい食べ物や飲み物を楽しみたければ、フライウング(Freyung)のマーケットがお勧めです。旧市街の中にあるので、アクセスもクリスマスマーケットの中では一番です。アルプス直送のハムやチーズの試食ができ、毎年ついつい買ってしまいます。ナッツやドライフルーツが沢山入った重いパン、クレッツェンブロート(Kletzenbrot)も日持ちがするので、クリスマスまでちょっとずつ楽しみます。
www.altwiener-markt.at/start.html

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フライウングのクリスマスマーケット。寒いのに人出は相当あります。

プレゼントを探したければ、お勧めはフライウングのお隣のアム・ホーフ(Am Hof)のマーケット。木や石の工芸品や手作りのガラスのアクセサリなど、オリジナルなプレゼントが見つかります。また、普段ここで立っている骨董品市からも出店があり、アンティークなネクタイピンやカフスリングなど、男性用アクセサリも豊富です。
www.kunsthandwerksmarkt.at/

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アム・ホーフのクリスマスマーケットにて。個性的な木工品が並びます。チーズなどを並べるおしゃれなまな板はいかが?

また、工芸品と言えば、カールス広場(Karlsplatz)の手作りクリスマスマーケットもお勧めです。昼間に訪れて、人が少ないうちに品物をゆっくり見ながら買い物をするのが吉♪こちらもアクセサリや木工品、革細工などの職人芸が魅力です。昼間は、真ん中の広場にヤギやロバなどの動物がいて、子供たちも楽しめるようになっています。
www.divinaart.at

若者に一番人気は美術館地区(MQ)でしょう。こちらは屋台はありませんが、中央の広場に建てられた独創的な建造物の中で変わったプンチュを楽しむことができます。こちらに来られたら、ぜひKoenigspuntsch(「王様のプンチュ」)を試してみてください。ラム酒に浸した角砂糖に火をつけてくれるので、見た目もインパクトがあり、味もキャラメルの香ばしさが広がります。
www.mqw.at/winter

同じく若者に人気なのは、旧AKH(Altes AKH、現ウィーン大学キャンパスの一部)の中庭にあるクリスマスマーケットでしょう。この辺りで働くビジネスマンや大学生が、仕事や講義の帰りに一杯飲んでいきます。閉店が他のマーケットより少し遅めなのが魅力。中央のパビリオンで飲む、ラム酒入りチョコレートの入ったプンチュ(Rumkugelpuntsch)が私のお気に入り。熱いプンチュにラム酒とチョコレートという組み合わせが絶妙で、体が一気に温まります。
www.weihnachtsdorf.at/dt/aakh/index.html

ちなみに、私のお気に入りプンチュのランキングは、1位が上記の旧AKHでしか飲めないRumkugelpuntsch、2位が前回ご紹介した市庁舎前広場のErdberrpunsch(イチゴ入りプンチュ。イチゴ果肉をスプーンですくって飲みます)、3位が同じく上記のMQのラム酒の燃えるKoenigspuntschです。ぜひ行かれた方は飲み比べしてみてくださいね。

(2011年12月執筆)

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