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オーストリア/田舎で農家ゲストハウスに泊まってみる

初夏の気持ちのいい季節です。この時期、自然に囲まれるのがとても気持ちがいいので、ついついウィーンから2時間ほど離れた田舎にふらっと旅行に出かけてしまいます。今日は、そんなオーストリアの田舎の魅力の一つをご紹介します。

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田舎で車を走らせていると、村ごとに立っているメイポール。

田舎に遊びに行ったら、農家ゲストハウスに泊まるのが一番の醍醐味。清潔で、アットホームで、お値段もリーゾナブル。朝ごはんは地元の農家で取れた新鮮なハムやチーズ!おまけに、農家で飼っている動物とのふれあいタイムが癒されます。

オーストリアではこのような農家ゲストハウスの需要がかなり高く、ハイシーズンにはいっぱいになってしまうこともよくあるようです。ハイキングやサイクリングなどが大好きな国民性もあり、簡単に自然と触れ合える農家は大人気。動物がいるので子供たちも大喜びです。

お値段は、朝食付で一人25-35ユーロほど。子連れやペットの持ち込みもOKで、キッチン付きのアパートもあったりします。部屋数も一軒に付き3-5部屋ほどなので、アットホームで、サービスも行き届いています。

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農家ゲストハウス外観。ここは、中庭を囲んで4棟あり、一棟はゲストハウス。奥に家族生活用にもう一棟、残りの二棟は動物がいます。

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お部屋はこじんまりとしていますが、清潔で、木の家具は手作り。

農家ゲストハウスの朝ごはんは格別です。早起きしてでもゆっくりと朝食を楽しみたいところ。全てが新鮮な食材で、街にいたら食べられないものばかり!絞りたての牛乳や、自家製ヨーグルト。近くのハチ箱で取れた蜂蜜に、手作りジャム。ハムやベーコンも村で作ったもの。極めつけは、産みたて玉子で作ったとろとろの半熟ゆで卵!生食用の玉子がスーパーで売っていないオーストリアでは、新鮮な玉子は貴重です。

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新鮮な食材を使った朝ごはん。村で採れたスグリのジュースも。

ちょうどこの日の朝ごはんには、ヤギのチーズが出てきました。隣の家のヤギ農家のおじさんが分けてくれたらしいです。宿のおばさん曰く、乳牛農家は朝も早いし、定期的に搾乳するなどの手間がかかるので、まめな人が向いているそうです。隣のおじさんは時間にルーズで、乳牛農家としては失敗してしまったらしいんですが、次にヤギを飼ってみると、こちらは性に合っていたらしく、今では軌道に乗っているとのことです。

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ヤギの乳で作ったチーズ。思ったより癖がなく、味の深みがあるモツァレラといった風味でした。

農家に泊まるのに一番お勧めのシーズンは、なんと言っても5月6月。動物の出産シーズンなので、赤ちゃんの動物を見るチャンスです。

この間行ったヴァルドフィアテル(Waldviertel、ニーダーエーストライヒ州の森林地方)の農家では、ちょうど前の日に生まれたばかりの子牛を見せてもらいました。

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生まれた次の日の子牛。まだへその緒も付いてました。

この農家は牛の他にブタやウサギや猫を飼っていました。乳牛を専門に扱っている農家で、49頭ほどの乳牛が、一頭一日あたり20リットルも牛乳を出すそうです。有名な乳製品メーカーに卸しているとのことでした。

また、ブタを見に行ってみたら、なんと、2メートル以上の巨大なお母さんブタに、10匹の赤ちゃんブタが!

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お母さんブタ、お疲れ様です。。赤ちゃんブタは下の段にも隠れています。

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かわいいブタの赤ちゃん

オーストリアの田舎は、歴史のある小さい町やお城、遺跡など見所も多く、ハイキングやサイクリングなどのアクティビティも満載です。観光やスポーツがてら田舎にふらっと行って、目に付いた農家に宿泊してみてはいかが?

(2012年6月執筆)

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