おくりもの
●おくりものが大発明になることに驚きました。
(Soさん:授業の評価4)
2月9日の道徳は「おくりもの」の授業でした。
まず,
「あなたがこれまでもらった<おくりもの>の中で,一番うれしかったもの」「あげて一番喜ばれたもの」を書いて発表してもらいました。
発表はクラスそれぞれ半分ずつ行ったので,ここでは全員分を載せます。
● もらってうれしかったプレゼント
――
おかね(お年玉)11 洋服2 食べ物 アクセサリー テニスのラケット バスケットボール バスケットゴール スパイク グローブ2
サッカーグッズ 楽器 かばん コンサートチケット CD/DVD
リュック 注射器のネックレス ストラップ スマホ・携帯2
PS4 ゲーム機 先輩からの手紙 旅行のおみやげとか誕プレとか,もらったときに自分のことを覚えていてくれたんだと思う 命
――
1位おかねは予想通り(^^;)。スマホ・携帯は意外と少なかったけれど,「プレゼント」ではなかったということでしょうか。「先輩からの手紙」にはジ~~ンときちゃいますね。「命」はすごい!!
そしてプレゼントは「心をモノであらわした」ものだと分かっている人がいたのはうれしいです。
● あげて喜ばれたプレゼント
―― 誕生日に友達にあげたプレゼント7 コップのセット おかね ウサギのストラップ 洋服 バッグ スパイク スノードーム
靴下 ペン ミニオンのキーホルダー フライパン3 お花
ホワイトデーのチョコ 空のペットボトル
折り紙で折った赤いカーネーションのブーケ(花束)みたいなやつ
敬老会で演奏した部活の曲 手紙 優しさ
――
友達や家族にあげたプレゼントが多いですね(それにしてもなぜフライパン?3人もいるのはなぜ?)。その人が何をあげたら一番喜ぶか,よく分かっているからぴったりのプレゼントを選べたのかもしれません。手づくり(演奏や手紙も含めて)のプレゼントがいくつかあがっていましたが,これもいいものです。ちなみに,ボクは奥さんから,これまでいくつものプレゼントをもらってきましたが,特に最初の3つが,とてもとってもとってもユニークだったので,一生忘れないでしょう。何かはヒ・ミ・ツ(^_-)。
● ゴム手袋のおくりもの
ボク
「ところで,ゴム手袋を贈ってとても喜ばれたという人がいます。
どんな人がどんな人へ贈ったのでしょうか」
子どもたち
・何それ? ・ゴム手袋? ・掃除会社の人!
次々と声が上がります。
難しいのでヒントを。
「○○→○○○。それぞれ漢字が入ります」
なんとSoさんがズバリ「医者から看護士」と正解!
その後,19世紀のアメリカで起きた実話を紹介しました。
今,世界中で使われている(うすい)ゴム手袋は,ある医師が,愛する看護士のために作らせた〈おくりもの〉から始まる発明だった(そして,二人は結婚)という心温まる内容です。
峰尾秀之作「おくりもの~手術用手ぶくろの発明」(『たのしい授業』1991年5月号より)
何人かの感想を紹介します。
●あたりまえのように使われているゴム手袋に,こんな話があったなんて,びっくりしました。 (Miさん:5)
●ちょっとの工夫で世界中の人に喜ばれたのは,すごいことだなと思った。 (Asさん:4)
●愛する人のための大発明。おくりものは多少値段がかかるけれど,良いものだなと感じました。 (Siさん:4)
●ゴム手袋をあげて喜ばれるっていうのは,今の時代じゃそうそうないから,すごいと思った。大したものじゃなくても,もらうとやっぱりうれしいんだなと思った。 (Kiさん:5)
●プレゼントは相手の様子をよく見ていればいいプレゼントをできるのかなと思った。僕にもそういう経験があった。「野球をしたいな~」と思っていたら,サンタがグローブをくれた。もっと周りの人を大切にしたいと思った。 (Hoさん:4)
●これから誰かにおくりものをもらったときは感謝の気持ちを持とうと思いました。 (Kiさん:5)
●相手のことを考えておくりものをすると喜ばれることがよく分かりました。 (Saさん:4)
●ほっこりする話。相手が何を求めているか,よく考えて贈ろうと思った!!
(Inさん:4)
●もらった人が喜ぶようなプレゼントを渡せたらいいなって思いました。
(Saさん:4)
●自分の行動で他の人に喜びを与えることができるということが伝わってきた。 (Tasさん:4)
●おくりものの話はとてもおもしろかったです。小さなおくりものでも,あげれば相手は喜ぶことが分かりました。母とかにも,あげる機会があればあげようと思いました。お花よりも最高のものをあげられたらなと思いました。 (Maさん:5)
●困っている人を助ける。その気持ちはとても大切だと思う。自分も今回学んだことを生かしたいなー。 (Koさん:5)
最後に授業への評価です。
5とても良かった:7名
4良かった:26名
3どちらともいえない:1名
この授業はボクから2組のみんなへの<おくりもの>です。
多くの人に「良かった」と思ってもらえてうれしいです。
な~んて,少しカッコつけすぎかな?
―― 以上です。
前回の「ラブレターの授業」とならぶ〈バレンタインデーシーズンの定番〉です。でも別にこのシーズンに限定する必要はないでしょう(笑)
峰尾さんの「おくりもの」は,とてもステキな話です。
『新総合読本2・知恵と工夫の物語』(仮説社)にも収録されているので
ぜひお読みください。
ちなみにボクは自分が本当に「いいお話だなぁ」と思うものについては,読んでおしまいを心がけています。ボクがあれこれつけたして,お話自体がもつすばらしさをそこねては申し訳ないと思うからです。お話の余韻が子どもの心の底に静かに沈んでいって,そこから生まれる泡(あぶく)が水面に顔をのぞかせるまで,じっくりと待つ。学校のセンセイ(オトナ)には,それくらいの余裕が必要じゃないでしょうか。