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遺言ブログ #6 幸せ者です。

引退しても意外と暇じゃないんだな。

引退した11月から僕が思っていることです。部活中心の生活を4年間も送っていたので、てっきり引退したら何をすればいいのか分からず路頭に迷うかと思いましたが、そんなことありませんでしたね。
後輩たち、引退ライフは心配無用です。

皆さんこんにちは。
東北大学サッカー部のnoteを担当していることでおなじみの青山礼です。ついに遺言ブログを書くことになってしまいましたね。振り返ってみれば、入部してからたったの4回しかブログは書いてません。1個上の先輩たちの人数が多くなかなか順番が回ってこなかったからでしょうか。
ふと読み返してみましたが、恥ずかしかったです。本当に読まないでください。(読まないで)


さて、本題へ。

全体ミーティングの時にした引退スピーチで後輩の皆さんが覚えていることと言えばナルトのことくらいだと思うので、今回ばかり真面目に書きたいと思います。最初で最後の真面目な文章なのでご容赦ください。

今回は『遺言』ということで、自分のサッカー人生を振り返りながら、今思うことでも書こうと思います。
(文調が変わりますがお気になさらず)

小学校〈昭和戸祭SC〉

"基本"を学んだ3年間。

無力な自分が嫌だった。
イギリスから日本に帰ってきて初めて所属したサッカーチーム。入団当初はリフティングが20回しかできない小物だったが、そんな自分が嫌だったから上手くなろうと努力を続けた結果、小学6年生の時にはチームのストライカーとして大きく成長。最後の大会には栃木県で3位、優秀選手にも選ばれた。ちゃんとした成功体験はこれが初めてだったかもしれない。

人として大切なことをたくさん学んだ。
『努力なくして勝利はない。仲間は宝だ。』
アツい…。チームメイトに対してどういう言葉をかけるか、どう向き合うか。今となっては当然のようにできることだが、こうなったのもコーチの教えがあったからこそだと思う。人として大事な部分を養えた。

よしみさんを始め、当時サッカーの面倒を見てくださった皆さんには感謝しかないです。ありがとうございました。

中学校〈ウイングスSC〉

自分のサッカー人生で最も辛かった3年間。

レベルが格段に上がった。
自分の代は粒揃いだった。中学生とは思えない怪力アフロFW、圧倒的なディフェンス力でボールを奪い取る馬みたいなボランチ、手足が長すぎるデカCB、無尽蔵の運動量を誇るチビボランチ。
特徴的な選手が多い中、自分の武器は何なのかと悩んだ時期は長かった。それでもコーチとコミュニケーションを取りながら試行錯誤し、武器を磨こうと頑張った。その結果、それなりに成長することができた。試合に出る時期もあれば、三ツ矢サイダーを飲んでしまって試合に出してもらえない時期もあった。最終的にレギュラーに定着することはできなかったが、個人的に成長することができた3年間だった。

並じゃない経験値を積んだ。
何と言ってもブラジル遠征。サンパウロやコリンチャンスなど、ブラジルの名だたるクラブチームと試合をさせてもらえた。正直同年代とは思えない人たちばかりだった。けど、14歳でそういう人たちと試合ができたというのはまたとない経験だし、間違いなく一生の財産になる。
それだけじゃない。色んな強いチームと試合をさせてもらえた。FC東京、三菱養和、千里丘…。強豪とやるたびに自分の実力のなさを痛感して落ち込んだことは今でも記憶に鮮明に残っている。でもその悔しい気持ちが頑張る原動力となった。

いずれの環境も、チーム運営をしてくださったコーチやスタッフのお力添えのお蔭です。何より自分らの代を見てくれた周藤さんには感謝しています。地獄のパワランやヘビーな叱咤激励があったからこそ、今の自分があります。中学生ながらこういう経験をさせていただきありがとうございました。

高校〈宇都宮高校〉

楽しくやった3年間。

毎日サッカーが楽しかった。
監督があまり干渉しないチームだったから、自分らの好きなようにサッカーをしていた。これが良いか悪いかは人それぞれの捉え方次第だと思うが、間違いなく楽しかった。それぞれの強みを活かしながら、のびのびとサッカーをやっていた気がする。
ピッチ外でも楽しかった。練習終わりに部室で遊び呆ける毎日。テニスグラウンドで騒ぎすぎて通報され、木刀を持った先生10人に囲まれるなんてこともあった。

同期とめちゃくちゃ仲が良かった。
"阿吽の呼吸"というのはピッチ内で一緒にプレーするだけで生まれるものじゃないんだなと学んだ。ピッチ外でバカなことをすれば生まれるわけでもないが、チームメイトとどれだけコミュニケーションを取り、仲良くやっていくかがとりわけ大切だと感じた。
ラントレを一切しない、戦術もそこまで突き詰めない、個人の能力が突出していたわけでもない自分らがあそこまで勝てたのは仲の良さがほとんどだと思う。

熱血指導派の顧問だったら自分らはどうなっていたんだろうと思うこともありますが、温かく見守ってくださった小田林先生には感謝しています。なかなかあそこまでのびのびやって許してくださる人はいないと思います。でも、そうしてくださったからこそ濃い3年間を送ることできました。
ありがとうございました。

大学〈東北大学〉

新しい角度でサッカーを楽しめた4年間。

先輩・後輩とサッカーを楽しめた。
基本的に小中高では同期と一緒にプレーすることが多かったけど、大学ではむしろ同期とプレーすることは少なく、先輩や後輩と一緒にサッカーをすることが多かった。ポジションに囚われずピッチを自由自在に走り回る先輩、大量失点した時にディフェンスを"カラーコーン"と呼ぶ後輩。今までになく多種多様な人たちとサッカーができてとても楽しかった。

プレー以外の方法で貢献できた。
今まで、"サッカーを楽しむ"とは、練習や試合を楽しむことを意味していた。しかし、自分らが入部した前年に、直人さんによって班制度が作られた。学生主体のチームならではの仕組みで、プレー以外の面でサッカーを楽しみ、部に貢献する場所ができた。自分の場合、広報班に入っているので、noteやリフティング動画、学内イベントなどを通じてサッカー部の活動を広めることで、部に貢献できた。こうした広報班の活動は、自分の4年間の大学生活を語るうえでは欠かせないものである。

先輩や後輩の皆さんがサッカー部をよりよい組織にしようと様々な工夫を施してくれたおかげで、僕がここで過ごした4年間は非常に充実したものになりました。ありがとうございました。
それに個人的ではありますが、広報班で一緒に活動した皆さんにも感謝しています。今、自分が主体的に活動できているのはその風土を作ってくださった先輩方のお蔭ですし、それを引き継ごうとしてくれている後輩の皆さんのお蔭です。ありがとうございました。


ふぅ。
17年にも及ぶ自分のサッカー人生を軽く振り返りましたが、その中で学んだことを2点だけ書き残しておきたいと思います。

-自分の強みにこだわりすぎない-
"長所を伸ばせ"派閥の小泉くんと"短所を克服しろ"派閥の田中くんとは少し異なる角度です。振り返ってみて思ったことですが、年代ごとに僕の強みが変わってました。小学校では得点力、中学校では攻撃力、高校では安定感、大学ではチャンスメイク力。その時の強みは周囲の選手、環境、自分自身の身体能力などに依存すると思います。高校まで通じてた力が大学では通じなくなったなんてことはよくあると思います。それが単なる実力不足の一言で片付く場合もあると思いますが、周囲の選手との相性などの外部要素に起因する場合もあると思います。何が言いたいかというと、誰しも必ず通用する強みは1つはあります。それを見つけることが大切だと思うんです。
皆さん、見つけましょ。

ーピッチ外こそ大事ー
特に高校の頃強く感じましたが、小中高大のどの年代を見ても、ピッチ外でチームメイトと仲良かったです。僕は仲が良ければ良いほど、喜びや悲しみといった感情やプレー中の意図などを共有することができ、チームとしての質を高めることができると思います。普通に考えてプロでもない人たちがピッチ外で仲悪いにも拘らず、試合になって良い感じになるなんてないと思います。
練習や試合をしてない時間の方が圧倒的に長いです。その時間をどう過ごすかによって、チームとしての質が決まると思うので、その時間を大事にしてほしいです。

この2つはサッカー以外のことにも通じる考えだと思います。
大学院に進学する人や就職する人、転職する人など、今後色々な人生を歩むかと思いますが、その際これらが頭の片隅に入ってたら幸いです。

謝辞

これまでチームメイトになった人たちへ
僕のサッカー人生がここまで充実していたのは間違いなく君たちのお蔭です。皆さんのような良い人たちに出会えてなかったら、ここまでサッカーを続けることはなかったでしょう。大学を卒業してしまったらなかなか会えなくなると思いますが、今後ともよろしくお願いしますね。遊びましょ。
ありがとうございました。

母へ
とっつぁんが海外赴任になって二人暮らしの期間が長かったと思いますが、毎日弁当を作ってくれたりサッカーの送迎をしてくれたり、献身的にサポートしていただき本当にありがとうございました。年齢を重ねるごとにその大変さやありがたさが分かります。何かとぶつかることもあって多大なるご迷惑をおかけしたかと思います。申し訳ございません…。
これからは親孝行します。

とっつぁんへ
はっきりものを言う性格だと思いますが、個人的にその生き様を尊敬してます。初めて言ったかもしれないですね。受験期で母と揉めている時でも思ってることをはっきり言ってくれたおかげで今の自分があると思います。それ以外にも色々ありますが、図に乗ると大変なのでこの辺にしておきます。とにかく、精神的経済的に支えてくださりありがとうございました。
あ、あと親孝行します。

最後に。
後輩の皆さん、来年も楽なシーズンにはならないと思いますが、陰ながら応援してます。ちゃんと現地で応援します。
ついでに院進する同期にも会ってやりたいと思います。

では、皆さん、お元気で。
Ciao!

経済学部 経営学科 4年 青山 礼

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