ママインタビュー#2 さちこママ
東京都中央区日本橋の一角にポッと灯が燈る、Hygge cafe。
店員さんとお客さんという垣根は限りなく低く、
家のリビングのようなほっとする場がそこにはあります。
カウンターに立つのは、「日替わりママ」。
ママの背景は十人十色。
どんな想いでママになったのか、どんな場にしていきたいのか。
1人ひとりのHyggeCafeへの想いをインタビューしていきます。
今回ご紹介するのは、さちこママ。
しばらく企業勤めをしていたものの、心機一転。
今は自分でワークショップをしたり、勉強会をしたり。
「お客さん同士が話しているところを見るととっても嬉しいんです」と笑顔で話す様子がとっても印象的でした。
次は自分のために
ーー さちこママはいろいろな活動をされている印象なのですが、今はどんなことをされているのでしょう?
これをしています、と自分でもなかなか言いにくいんですよね(笑)
今はいろんなことをしていますが、これをやってます、と一つに絞って言えるような状態ではないと思うし、そうなりたいとも思っていないのが本音です。
以前は企業勤めで、展示会に関わる仕事をしていました。
誰かのサポートをする、というのが私の役割で、誰かの役に立つことを、と思ってずっと働いていました。
でも、そうしているうちに段々と、自分のことがわからなくなっていって。
自分を見失う前にいっそ手放してしまおう、これからは自分を中心において、やりたいと思うことを選ぼうと、会社員をやめました。
そうして見えてきたやりたいことは、自分が良いと思うことを人に伝えることだったり、自分の経験を共有することだったり。
今は、自分でいろいろな勉強会やイベントを開催しています。
例えば、レゴブロックを使ったワークショップ、レゴ®シリアスプレイ®を開催したり、アーユルヴェーダのことを伝えるイベントを開催したり。
これからHyggeCafeでもできるといいなと思っています。
みんなが笑顔で食卓を囲む夢
ーー そんな思いのなかで、どうしてカフェのママになろうと思ったのですか?
みんなで一緒に食卓を囲むのが好きで、そんな場所をつくりたいと思ったからです。
私の夢ってなんだろうと考えたときに、おばあちゃんになっても、一緒に住む誰かと助け合って生活していく様子が浮かんだんですよね。
血は繋がっていない人たちだけど、一つ屋根の下に住んで、みんなが笑顔で食卓を囲む様子。
そんなことを考えていた数年後に、デンマークの全寮制の学校、フォルケホイスコーレに留学をして、そこで初めて家族じゃない誰かと一緒に住むことを体験しました。
みんなで食卓を囲んで楽しく食事をして、他愛もない話をして。
1人で部屋にいる時も、壁を挟んだ向こう側には誰かがいる安心感があって。
その経験を通して、一人でいるのがもったいないなとも思うようになったんです。
ふとしたときに家族のような人がいる安心感、心地よさ。
そんな場所をつくれたらな、とぼんやり思うようになりました。
ーー まさにHyggeCafeのような場ですね!
そうなんです!
最初はレシピ開発をすることから、このカフェに関わり始めたのですが、どんな人たちが来るんだろうと気になって、お店で過ごすこともありました。
そうしているうちに、このカフェはどうも普通とは違うなと思いました。
お客さんと店員さん、という関係性ではなくて、距離感がとても近くてフラットで。
ああ、私はこんなふうに、分け隔てなくみんなが話せるような場をつくりたかったんだ、と感じるようになったんです。
実際、HyggeCafeで、初対面であってもお客さん同士が楽しそうにおしゃべりしている様子を見ると、とても嬉しい気持ちになります。
自分の時間を過ごせる場
ーー 実際ママになってみて、これからどんなことをしていきたいですか?
最初にお話ししたようなイベントもやってみたいなとは思うのですが、それよりも日常使いできたり、どんな人でもいつでも気軽に立ち寄れる場所にしたいですね。
ついつい長居してしまうようなお料理や飲み物を提供できたら嬉しいですし、本を置いたり、読書Dayみたいなものをつくるのもいいかもしれないです。
ーー 海外でカフェに入った際に、おばあさんがコーヒー片手に編み物をしている光景をみたことがあります。
そんなふうにみんなのリビングルームのようになっていくイメージがHyggeCafeにはありますね。
そんな時間の過ごし方をしてもらえるのは理想的ですね!
ただ、真逆のことを言っているようなのですが、お客さん同士が繋がる場をつくりたいという想いと、一人でいられる場をつくりたいという想いがあります。
私自身、お客さん同士が繋がっていく様子が好きですし、自然にそうなっているような空間にしたいなと思っています。
でも、1人でゆっくり過ごしたい人もいますよね。
どちらにとっても居心地がよいような雰囲気も大事にしていきたいなと。
もしかすると、それは自分自身が欲しい場所なのかもしれないです。
誰かと話したいときに行ける場所でもあって、1人になってゆっくり休みたいと思ったときに行ける場所でもある、みたいな。
場の雰囲気を気にしてそれに合わせようとするんじゃなくて、自分の時間を過ごしに来てほしいと思います。
場が過ごし方を決めるのではなくて、お客さんに過ごし方を決めてもらえるような場所でありたいです。
だから、珈琲だけでもいいのかな、とか一杯で長居しちゃ悪いかな、とか思わずに来てほしいですね。
ーー ありがとうございます。最後に、HyggeCafeに興味を持った人にメッセージをお願いします!
ぜひ、いつでもくつろぎにきてください。
私自身、しばらく会社員をしながら目の前のことしか見えなくなって、自分自身を失いかけていたようなこともありました。
でも、それを手放してみてはじめて、自分と向き合うことができて、自分に出会いなおすことができたと感じています。
休みたいとか、話し相手がほしいとか、集中して何かに取り組みたいとか、人それぞれ必要なものもタイミングも違うものだと思います。
どんなときであれ、ふらっと立ち寄って自分の時間を過ごせる場所がHyggeCafeです。
みなさんのお越しをお待ちしています!
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