塾、小3春の衝撃


3回目の春期講習を受ける

私が勤めている塾=娘が通っている塾は、一般の塾と同じく「春期講習~1学期授業~夏期講習~2学期授業~冬期講習~3学期授業・・・」という形で授業が続きます。そして、それぞれの時期にテストが実施されます。特に講習会の時はその時期から初めて塾通いを始める人たちがいるので、講習会前に1回、講習会後に1回の試験があります。つまり年間9回の試験があることになります。

小学1年の頃は10人弱、小学2年の頃は15人くらいという風に少しずつですが人数が増える中で、我が子はおおよそ真ん中位をキープして2年生を終えました。

塾屋なもんで順位とか偏差値とかそういったものに若干悪い影響を受けている感じはしますが、小1・小2の頃は子どもとそういった具体的な話をしたことはなかったと思います。テストが終わって特に算数で間違っているところがあれば一緒に見直しをする程度でした。前にも書きましたが、いったんはそれくらいで十分だと思っていたからです。

普段の宿題などはちゃんとやってくれていたので問題はありませんでしたが、宿題とか復習とか、間違った問題の解きなおしとかをやらなかったり嫌がったりしたら(叱るまではいかなくとも)少しもめていたと思います。子どもには「テストの結果は気にしなくていいから、普段やることをしっかりやっていくことが大切だよ」と言い続けていました。

春期テストの結果

随分と前置きが長かったですが、ようやく小3春期のテスト結果です。
ここまで10人前後の人数でしたが、小3くらいからいよいよ塾に通う子供たちが増え始めます。当時の資料を引っ張り出してちゃんと確認しましたが、受験者数は約100名でした。

さぁひっぱりにひっぱりましたが、我が子、このテストでなんとなんと「1位」を取ってきやがったのですね。目玉が飛び出ました。

小3のスタートのところで塾に通う子どもの数が増えます。これまでは10~20~30と増えてきたところが一気に3ケタに増えます。とは言え、1・2年の頃の貯えがあるので、これまで通りの真ん中か、あわよくば少し上の順位になれたらすごいことだなぁ、なんて夢は見ていました。もちろん私の中だけで。妻にはそんなこと言いませんし、もちろん子どもにもいうわけがありません。やるべきことをコツコツやっていくことが大切、が信条ですから。

なんにせよ、テストの採点が終わった直後だったでしょうか、担任の先生・・・といっても同僚ですが・・・がわざわざ私のところに結果を教えに来てくれたのを今でも覚えています。

真ん中くらいかできればもうちょっと上くらいの学力を示してくれたらすごいことだ、という現実的な視点は持っていながら(実際1・2年はそれくらいでしたし)、とは言え、いずれもしかしてすごい結果を出したりすることがあったら感動するだろうなぁ・・・なんていう妄想をしたことはありました。もちろん。けれどもそれが現実のものになると一気に考えることが増えてしまいます。

長い戦いになる

1位をとった模試の結果はまだ公にはなっていません。同僚が私にこっそり教えてくれただけなので。家に帰って子どもが寝てから、妻にその話をしたと思います。

最初の妻の反応は無言。何度か説明をしてようやく事態を飲み込むことができた、というものでした。それは決して自分たちの娘のことを信じていなかったとかそういうものではありません。我々自身がそれほど高い学力を持っている人間ではない、そういう結果を出した経験がなかったので、妻の方は私以上にこんなことになることを想像すらしていなかったようです。

とは言えまだ小3です。勉強も少しずつ難しくなってはいますが、それでもまだまだです。だからこの先どうなるかわかりませんから、まずはこれ以上は一喜一憂しないようにしよう、これまで通り結果よりも過程を大切にしていこう、ということで一致しました。こういうところで2人で相談をする手順を踏んできたことは(最終的には認識がかっちりと合うことはないのですが)良かったと思います。

しかし、その後1学期テストは9位、夏期講習前は3位と、小1・小2の頃とは一段も二段も違う結果を出し続けるようになったのですね。これはいよいよ親も冷静ではいられなくなりました。我々のわからない、経験のない世界に行こうとしているのかもしれない。

続く夏期講習明けのテストで再び1位を取ってきたのです。さすがにこれは親が覚悟を決めるに十分な結果でした。わずか100人程度の母数のテストの中で、偏差値でいえば73という数字をたたき出した。つまり、相応に難易度の高いテストで皆が苦労した内容だったところでしっかりと正解を積み重ねた結果、ということになります。

妻とは作戦会議を重ねました。親が一方的に期待をして負荷をかけてしまうのはよろしくない。相手はまだ小3、そのことのすごさも、その先に見えるものも全くないわけです。ですから、原則は今まで通り「結果よりも過程重視」、これを変えないぞ、と。

しかし、我が子がもっと小さかった時に私が感じていた可能性が現実のものになるのだとしたら、だとしたらそれは親としてある程度、伸ばしてあげる必要もあるのではないか、というのが私の考え方でした。妻はあまり乗り気ではなかったので、子どもが嫌がらない範囲、負担にならない範囲で力を伸ばす取り組みはしてみよう、ということになった次第です。

勉強でもスポーツでも一緒ですが、追いかけられるより追いかける方が楽です。楽と言うと語弊があるかもしれませんが、1位とか2位とかとっているとプライドみたいなものが出来上がってしまうと思うんですね。でもそれが追い抜かれたときにそのプライドをうまく処理できる人ってなかなかいないと思うのです。だから、1位を取り続けることはできないにしても、ある程度それくらいの順位を取り続ける方が良いのは間違いがないのです。

けれども、まだ小3。
これから習う内容もどんどん難しくなる中で、ライバルたちもどんどん増えてくる(塾に通い始める)中で、そんな順位を維持するなんてそう簡単なことではない。けれどもそこを目指さなければならない、しかも子どものストレスにならない範囲で。

この条件を達成しながらこれからあと何年間、我が子のサポートをしていかなければならないのか、しかも親2人はそんな経験がないのに・・・です

小3がまだ半分しか終わっていないことを考えると小中高でまだ10年もあるのです。10年間子どももそうだけれども親2人も道の世界に取り組み続けなければならないなんて、想像するだけでもぞっとします。でも子どもがそのような結果を出した以上は、親としては支え続けなければならない。

まさに「長い戦いになる」です。

ここからいろいろなことが起こります。周りからは「勉強できていいね」なんて言っていただけます。まさにそうではあるのですが、そこには別の苦しみがあるので、そんな簡単なものではないのです。ここからその戦いもまとめていきたいと思います。

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