秋の訪れ
ゆきすぎた夏が何度も振り返り季節に溶け込んでゆく。
しんとした季節の変わり目に淡く優しく秋が来た。
朝晩の涼風は饒舌で、野鳥の歌声にハミングする。
朝のテラスに今日はカモミールティーを置こう。
木々は紅葉も楽しく、リス達の動きもコミカルだ。
教会では祝典、幸福に包まれた鐘が鳴る。
昼にはいつもの店でバケットを買おう。
散歩がてら近くの喫茶店で珈琲を飲もう。
秋色が包み込む孤独。
秋色が包み込む優しさ。
秋色が沁み渡る恋心。
忘れかけてた慕情に秋は忍び込み、
記憶の扉を叩いてゆく。
秋の夕暮れに道端のコスモスが淡く揺れる。
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