自転車の鍵を失くして軽トラックに乗ったらハチャメチャに恥ずかしい思いをした話
大学生の頃、駅前の地下駐輪場に置いてある自転車の鍵を無くした。
おかげでゼミにちょっとだけ遅刻してしまった。これはなんとしてでも探し出さねばと決意した。
しかし、カバンの中や家の机の上など、普段鍵を置いてある場所を探しても、鍵は見つからなかったのだった…
自転車屋さんへ相談
どうしても鍵が見つからないので、自転車屋さんに相談してみよう! と言うことになった。
自転車屋さんに相談に行ってみたところ、可愛い女の店員さんが応対してくれた。
店員さんによれば、どうやら鍵を取り寄せることが可能らしい。
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製造番号がわからない
自転車を購入した時の書類を持参して、その店員さんに見せた。
しかし、鍵の取り寄せには「鍵の製造番号」なるものが必要らしい。
鍵本体に印字されてた数字のことだなと私はすぐに気が付いた。
しかし、今は鍵を失くしているので製造番号を知る術がない。
自転車を持ってこなければ
店員さんは鍵が見つからないのであれば、鍵を壊して新しいものとつけ替えることになりますよ、と教えてくれた。
店員さん 「自転車はどちらに?」
俺 「駅前の駐輪場です」
店員さん「軽トラックを無料で貸し出しておりますので、そちらで運んで頂くことになるかと思います。さっそく使われますか?」
>はい いいえ
気が付いたら目の前に選択肢が現れた。
なんでRPGの武器・防具屋の店員みたいなこと言ってくるの店員さん。
ただその日は他の用事もあったので、別の日に行くことにした。
作戦決行
そして迎えた作戦決行の日。
自転車屋さんで軽トラックを借りて、駅前の地下駐輪場に置いてある自転車を積みこむ予定だった。
自転車屋さんに行くとあの時の可愛い女の店員さんは居なかった。
代わりに物静かな男の店員さんが応対してくれた。
軽トラックを借りる
店員さんに今回の来意を告げると、軽トラックの借用書的なものを書かされた。
書きものが終わった後は店員さんに案内されて軽トラックへ。
荷台の使い方を説明してくれた。軽トラックの荷台って便利だなぁ
ドアを開け、エンジンをかけた店員さんは店の中へと戻って行った。
初めての軽トラック
私はこの時、生まれた初めて軽トラックに乗った。
軽トラックの運転感覚はいかにも昔の軽自動車って感じで、ハンドルは重いし、振動を和らげるものは少ないし、ウィンドウは手回し式。
でも軽トラックの乗り心地や後方の視界は独特で、なんとなく新しい経験ができた気がした。
ただカーブを曲がっているとフェアレディZにナチュラルに割り込まれた。軽トラックではスピードが出ないのだ。
自転車回収、と思いきや
駐車場に軽トラックを停め、地下駐輪場に向かう。
階段を降りて駐輪場を歩き、自分の自転車を見つけた。
ささってた
鍵ささってた
ずっと私が探し求めていた鍵がそこにあった。
店員さんに失くしたと説明していた鍵がそこにあった。
私の自転車にささっていたのだった…
前にゼミに遅刻した時は、鍵はかかっていた記憶がある。
あれはもしかすると、他の人の自転車と見間違えたのかもしれない。
なんにせよ、これで自転車は動くようになった。もうすることがなくなった。
仕方なく、自転車に鍵をかけて収納ラックに戻し、鍵を回収した。よかった鍵戻ってきた。
そして地下駐輪場を後にし、軽トラックを置いてある駐車場へ向かった。
からっぽの荷台
自転車屋さんの駐車場に軽トラックで入ると、さっき軽トラックまで案内してくれた店員さんが自転車に乗って駐車場を走っていた。
店員さんはからっぽの軽トラックの荷台を見て何を思ったのだろうか。
軽トラックを最初に停めてあった場所に駐車させ、店内に戻って店員さんに説明する。
恥ずかしいので、「駐輪場で鍵を見つけた」という表現を使った。まあ、間違っちゃいないでしょ。
軽トラックタダ乗りマンになった
今回は、解錠できなくなった自転車の鍵を壊すために、街を軽トラックで移動した。
しかし鍵は見つかった、というか自転車に刺さっていて、
結果からみれば、店の軽トラックをタダ乗りしただけで終わった。
ガソリン満タン返しを申し出たけど、「あ、別にいいですよ」と言われてしまった。
店員さんも拍子抜けした様子で応対してた。すみませんでした。
今回の反省、学んだこと
・鍵は自転車から抜き取ったかちゃんと確認すること
・鍵を失くしたらちゃんとスペアキーを使えるようにしておくこと
・万が一に備えて、「鍵の製造番号」を控えておくこと