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幸福感を上げることが今本当に必要か?

日本は海外に比べて幸福感が低いということが昔からよく言われます。

しかし、若い人で見れば、むしろ幸福感が高いというデータも出てきています。

ご参考:「親ガチャ」という言葉が、現代の若者に刺さりまくった「本質的な理由」

しかし、その内容を見ると、今の生活を努力で向上させることができないという、一種の諦めのような心情があって、それを満足と言っているという側面もまたあるようです。

学問研究や行政の政策に関連して幸福感を数値化することも有益な側面があることも事実です。

ただ、人がどういうときに「幸福」と感じるかどうかというのは、主観的な要素の側面が強く、それを数値化すること自体に無理な側面もあることもまた事実です。

一番、大事なのは、どういう意図でその数値が出ているかということです。これは、厳密には1つ1つ検証していくことは不可能に近いかもしれません。

ただ、こういうことも意識して、幸福感をとらえるこが大事であることはいえると思います。

ここでただ幸福感という数値を上げることだけに躍起になれば、それは大元の幸福感にフォーカスする意味が失われてしまいます。

その意義というのは、経済成長重視の従来型の資本主義社会の矛盾を解消することにあると考えることができます。

経済成長もある意味では意味を成しているのかどうか、少なくとも現在においては疑問視されている面がありますが、幸福感も数字ばかりに囚われてしまっては、経済成長と同じように数字に独り歩きになりかねません。

今の日本は、大金がなくても便利な物をサービスを安価に得ることができる、ある意味で高品質低価格が進んでいる社会です。

そんな社会で生きていれば、今の生活に不自由せずに生きていけるという側面があることは事実です。

一方で何かのために努力しても報われないという社会では、その不自由なく生きていける心地よさ自体も徐々に失われていく可能性もあります。

経済成長であろうと幸福感であろうと数字で本来数値が難しいことをあえて数値化している点は同じです。

そういった数字を見るときに、その数字の意味を考えたり、高くなったからいいことだという前提を疑う姿勢もとても大事だと思います。


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