ひと夏を過ごす、夏着物特集
少しずつ夏の訪れを感じる気候となってまいりました。
浴衣で過ごすのも趣がありますが、夏着物も気軽に着て頂けるものも多いことをご存知でしたか?
夏着物の種類や素材などでそれぞれのシーンに合わせて着用できます。
今回は夏着物でワンランク上の装いを楽しむヒントをご紹介いたします!
フォーマルのシーン ~絽の着物~
夏着物に適した種類のなかにも織り方や素材など…それぞれ特徴があります。
中でも、夏のフォーマルに適した夏着物は『絽(ろ)』の着物。 絽の着物は織りの構造上、柄染めに適しているとされています。
留袖や訪問着、色無地など…フォーマルシーンに適した夏着物として幅広く作られています。
一定の間隔で隙間を開けながら織られているのが特徴です!
白系や明るい色の帯や小物を使うことで、さらに涼しげに見えます!!
帯締めや帯揚げも夏着物に適したものを選ぶことも大切です。
ちょっとしたお出かけに合わせる時は、三分紐と帯留の組み合わせも◎
カジュアルな装いに~紗・麻~
フォーマルな夏着物に適した『絽の着物』に対して、「紗(しゃ)・麻(あさ)」の着物は行楽やランチなどのカジュアルなシーンにおすすめです!!
紗の着物は絽と比べて隙間が多く開いており、見た目は非常に透け感の強い生地です。
夏着物として用いるほか、単衣の時期に色柄のある長襦袢を合わせて透け感を楽しむこともできます。
また、麻の着物はその名の通り「麻の繊維」を使って作られた夏着物の一つです。
軽く、硬いことが特徴でさらっとした触り心地から汗をかいても肌に貼り付きにくく涼しく着られます。
絹と違い、自宅でのケアができることも麻の着物のメリットですね♪
夏着物でも、半幅帯を合わせて粋なコーディネートも素敵です!
カジュアルな場面にピッタリです。
ちょっと上級者な夏着物
これまで絽・紗・麻と夏着物のキホンとなる種類をご紹介いたしましたが、夏着物はこのほかにもたくさんあります…!!
日本の三大紬とされている「大島紬」にも夏に適した着物があります。
『夏大島』と呼ばれることが多く、大島紬特有の風合いもありながら夏に涼しく着ることができます!
「塩沢紬」と呼ばれる新潟の織物の中で、こちらは夏着物として着用できる着物です。
歴史としては浅いと言われていますが、撚りの強い糸を用いてサラっとした風合いが特徴です。
夏は浴衣も楽しみつつ、夏着物でちょっと特別な1日を過ごしてみてはいかがでしょうか?
今回は夏着物についてご紹介いたしました!
素材感や風合いも“夏だけ楽しめる”ものがあるだけで、着物の新しい楽しみを発見したような気持ちになりますね。
帯締め・帯揚げといった小物はもちろんのこと、着付小物も夏着物をより快適に着るための便利アイテムが増えています。
便利なアイテムも活用しながら、夏のひとときを特別な時間にしましょう♪
最後までお読みいただきありがとうございました✿
きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン