スパゲッティ、そして安部公房と、つんく♂

今日は金曜日、休みを取ってセルフ三連休とした。
依頼いただいている宣伝美術の作業など色々しようと思って、作業の時は毎回よく来るレストランカフェに来ている。
今日こそ、と思って初めてスパゲッティの麺をプラス200円で大盛りにした。
私は大盛り無料なら迷わず毎回大盛りを選ぶが、大盛りが有料の場合は、『普通盛りでも満腹感は意外と変わらない』ということを自分に言い聞かせ、なんとか欲望をせせこましく抑え込んでいる。
でも以前もここに来た時に、美味しすぎて大盛りを食べたいと思って、今日はオレはやるぜオレはやるぜと、動物のお医者さん状態になり大盛りを頼んだ。
意外と苦しくならないだろうかと心配していたけど、そんなことはなく、間にジュースを挟みながらも無事完食した。シンプルなトマトソースなのにまったく飽きが来ない。
ちなみに、私はこのカフェが大好きなのだが店長と思しき男性がなんとなく苦手で、(愛想は良い人で申し訳ないのだが、動物的な勘でなんだか苦手なのだ)なるべくいない日に行きたい、と思っている。
金曜日に行くのは確か初めてだったのだが、なんと今日も居た。
私の記憶の限りでは、火曜も、水曜も、土日も居たことがあるので、毎度、ちゃんと彼が休みを取っているのか心配になる。

行儀が悪いことを承知の上で、本を読みながらスパゲッティを貪る。
久しぶりに図書館に行けたので、金子薫『双子は驢馬に跨がって』や、さくらももこ『まんねん日記』などを借りた。
私はさくらももこのエッセイが大好きで、中学生の頃からよく読んでいるが、本当にこんなに読みやすくて面白いエッセイを書ける人物はいないといつも思う。その証拠に、スパゲッティを完食する間とその後10分くらいであっという間に読み終わってしまった。さくらももこから文体も大いに影響を受けているのだが、もうこの世にいないことは口惜しいし、当時訃報のニュースを観た時は、もう二度と新しい彼女の文章が読めないことがかなりショックだった。

図書館に行くまでの期間、読む本がなくなり、なぜか途中で止まっていた安部公房の『カンガルー・ノート』を読んでいた。3年くらい前、どうしても本が読みたくて、でも図書館が閉まっていたので近所の本屋の文庫コーナーに行ったのだが全く読みたいと思う本がなく、冗談抜きで1時間くらい立ち尽くして悩んだあげくに買ったのがこの本だったことを覚えている。私は映画版『砂の女』が大好きなので、間違いなく安部公房が好きじゃないわけがないのだが、更に昔に知り合いが安部公房の『友達』に出演するというので読んでみようと思って、『棒になった男』と一緒になっている文庫を買ったのだが、どうにも読み進められず、結局読み切らなかった思い出がある。
自分の作劇を思うと絶対に好きなはずなのに、なぜ読む気にならなかったのかは謎で、『カンガルー・ノート』も似たような感じで途中でなんだか嫌になってしまい、結局その後今のいままで本棚に眠っていた。
ふと思い出して久々に読んでみたら、「いや、面白いよ!」と思い、やはり時が経つと色々と変わってくることもあるよな、と思い、読み進めていた。
でも、図書館で本を借りてしまって、返却期限もあるからそっちを優先しなければならず、再び『カンガルー・ノート』はしばらく眠ることになりそうだ。なんだそりゃ。

公演延期をしてから1ヶ月(正しくは判断をしてからなので2ヶ月ほど)が経過し、波はありつつも、ゆっくりながら確実に快復している。周りの方々や、医療機関のおかげである。本当にありがとうございます。
この前友達と久々に会い、ご飯を食べた。その週かなり調子が悪く、あまり眠れていなかったのもあり、遅刻をしてしまった。本当に本当に申し訳なく、今でもごめんとずっと思っている。友達と話すのは楽しく、時間が足りないと強く思うのだが、私が遅刻した時間でどんなにか大事なことが話せただろうかと思う。
『はぎがTwitterにいると嬉しい』と言われたので、その友達のためにも、また少しずつ元気になって、以前のように近況をたくさん報告できるようになりたい、と思い、今日は晴れていて自転車を漕ぐのも大変気持ちが良かったので、かなりいい気持ちで、このようにエッセイを書こうという気持ちになった。私がこのようにエッセイを書いているのは非常に元気な証拠である。
友達とは、今度ちゃんとした寿司屋に行って『将太の寿司オフ会』を開催する予定である。ついに念願の芽ネギの寿司を食べることができそうだ。寿司屋で思わず柏手を叩いてしまうかもしれない。

最近はやっと観劇にも行けるようになり、改めて、快復を感じている。
もう少ししたら、久しぶりに食む派で稽古会もやろうと思っているので、続報をお待ちください。そして、ぜひぜひ参加してくださいね。どういう募集の仕方になるか、ちょっとまだ考え中なのですが。

2022年にかなり体調が悪くなった時も、そのあとかなり寛解して快復したことが嬉しいあまりに、反動で忙しくしすぎて仕事をやりすぎてしまい、体調不良が再発して今回のようになってしまったので、絶対に無理をせず、ゆっくりゆっくりよくなろうと思っている。
かかりつけ医の先生にも、「ゆっくりよくなっていく方がいいよ」と言われた。それと、診察の後かならず行く薬局の薬剤師さんが優しい人で好きなのだが、「身体の調子どうです?」と言われ、「だんだんよくなってきています」と言ったら、「もうすぐ春ですしね!」と言われた。そう。もうすぐ春なのだ。
今日自転車を漕いでいて、春だなア、と思った。春はいい。秋も好きだが春は本当に好きだ。私は春生まれなのだが、シビアな私が冬でなく春生まれなのを、今初めて意外に思ったかもしれない。
そして、今せっかく病院の話題を書いたから、しなきゃしなきゃと思っていた診察の予約の電話をします。3月のシフトが出てから連絡することになっていたのだ。今やりなさい!カフェを出て、外でしてきます。今がチャンス!



・(ときメモで時間が経った時の表現)

早速外に出て電話をかけたのだが、出ない。
よく考えたら、金曜日は休診日だったことを思い出した。
あ~もう、わたしのバカバカ!印象サイアクだよ~。(ときメモで選択肢を誤った時のセリフ)

話題を変えて、最近異様にモーニング娘。の『Help me!!』ばかり聴いている。
つんく♂ファン、およびハロオタなら皆口を揃えて言うけれど、最初は聴き流していても、だんだんクセになり何度も聴いてしまうスルメ曲がつんく♂曲には多い。
https://youtu.be/adKxssyO5iE?si=oX_2AmSIbjtdY-4B

『Help me!!』は曲の構成が素晴らしいのはもちろん、いつものようにつんく節も非常に効いているのだが、2番の歌詞、

『大阪 名古屋
札幌 博多
広島 仙台
日本に居るの?』

の歌詞でいつも爆笑してしまう。
この曲の素晴らしさを全面的に肯定した上で、一旦置いておいて爆笑してしまう。好きな人となかなか会えずにどこにいるのか分からないから地名を列挙しているのだが、最後の『日本に居るの?』で爆笑してしまう。
こんなに見つからないってそもそも日本にいるわけ!?という女の子特有の暴走したスケールの(本人だってありえないってわかっているけれどそれでも、な)叫びで素晴らしいリアルさなんだけど、その目線とはまた少しズレたところで、「日本にいるの?」の突飛さが面白すぎる。
ああ、うまく伝わらない。きっと伝わっているだろうけど伝えきれてない気がするよ。

私はさくらももこもだけど、つんく♂にも非常に言語感覚の影響を受けていると言える。というか、そうなりたい。直接影響を受けているのはさくらももこだけど、つんく♂はもっと憧れというか、スタンスに憧れるし影響をもっと受けたいと思っているかもしれない。
というか、私の稽古のやり方はかなりつんく♂のレコーディングの時のやり方に似ている。と勝手に思っている。
ファンの皆さんには、何を調子に!と引っ叩いていただきたい。
でも私は、『恋のダンスサイト』のレコーディング映像を観るたび、『つんくのレコーディングって演劇の稽古すぎる』と思うのだ。

もうこんなの、誰もが言及してるけど、『ザ☆ピ〜ス!』の『選挙の日って ウチじゃなぜか 投票行って外食するんだ』は本当に言い足りないくらいすごい。一生すごい。
本当につんくの歌詞は、ミクロとマクロの愛の視点というか、家族、友人への愛と、地球や自然への愛が同じ曲に完全に同居しているから本当に凄い。
そして、それがリアルな女の子像であるという解像度の高さも恐ろしい。健全に育った恋する女の子は、好きな人を想うのと同じくらい、地球温暖化に焦ったりもするのだ。あー。本当に凄いっ!!

ハロオタの友達と話してて、友達が『つんくの曲ってつんくの日記なのかもね』と言っていて、本当にそうかもと思った。
歌詞にフードコートが出てくるのも、つんくが家族とフードコート行って感動したかららしい。
『原色GAL 派手に行くべ!』の『ガ〜リックライスも派手よ』は本当に一生意味がわからないのだが、もしかして、フードコートに行ってペッパーランチを食べたのではないかと疑っている。フードコートにはペッパーランチがテナントに入りがちなので。
確かに私も、初めてペッパーランチを食べた時は感動したので。
(私は今だにペッパーランチに行く際、ペッパーランチで起きた悲しい事件を忘れないぞと心に留めている)

書いててたまらなくなってきたので、今度、つんく♂曲のたまらない部分をひたすら書き連ねるnoteを書こうと思います。言いたいことがありすぎる。
ひとまず、興奮のあまり、つんく♂氏を呼び捨て、および♂マークを飛ばしてしまう時があること、ご容赦ください。

ひとまず、こんな感じでした。
(全然関係ないけど、ノリさんが自伝を出したらしく、そのタイトルが『みなさんのおかげです』だったので、なんか凄いなと思った)
図書館で本に囲まれている時、『早く老後になって図書館にある本を全部読み尽くしたい』と思った。と同時に、素敵なまだ見ぬ本たちを見て、『ああ、私も何か表現がしたい!』と、いつもの元気な私が顔を出していた。

とはいえ、先述の通り、油断せず、ゆっくりゆっくりやっていこうと思います。
皆さんも、どうかね。
まずはいただいている仕事をひとつずつ丁寧に。
ひとまず稽古会の開催も練りつつ、お知らせしたらぜひいらしてくださいね。
それでは。


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