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もりぞー生活

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日々の雑記です。とりとめもなく書きます。 (2017年10月〜)
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#音楽

「あたらしい」を、紡いでいくということ

「もう話すことはなくなった」となったときにセットで思い出すことがある。小学校のときに「世界でこれだけの歌が、何百年もの間歌われていて、ヒットソングはまあ似ている曲も多いし、あと10年もしたらみんな『あたらしい曲なんてもうつくれません!』ってなってるんじゃないかなあ」なんておもっていたことだ。 あれから10年。ついぞ(そして幸いにも)そんなことはなく、新しい曲は次々と生まれ、そしてまた新しいバンドも次々と生まれている。 「話すこと」「書くこと」についてもそう。「すでに世界の

5年たったときには、「喜びをわかちあっていよう」。まるで音楽フェスのように

春が2階から落ちてきた。そう言ったのは作家の伊坂幸太郎。結局それがどんな意味だったかは忘れたが、そんなフレーズの新鮮さくらいに新鮮な春がきた。23歳になっても新鮮に思えるような春がくるなんて、小学生の頃にはまるで思ってもみなかったことだ。 そんなわけで、社会人になった。これまであった、高校や大学の入学などの節目以上に、大学生から社会人になることにはちょっとびっくりしてしまうくらいの新鮮さと、あの大きなオフィスで仕事をしている自分がこれからいることへの驚きがある。同じように街

#100  「andymori」と「AL」と100回

ついに100回、である。100回続いたということはなんともうれしいもので、ほんの少しの安心もある。 「続いている」といえば、解散したバンドandymoriというバンドは今、ALとして続いている。 いや、正確にはChampaignがAlexandrosとなって、名前だけ変えてそのまま続いているようなわけではない。メンバーはギターボーカルとベース以外は代わっているから、以前とは何もかもが同じというわけではない。 それでも、バンドの中心にいる小山田壮平の鳴らす音楽は今でもたし

#89  音に感動したときは、「のどがふるえる」みたいだ。

昔『ロッキングオン』という雑誌がめちゃくちゃ好きでのめりこむように読んでいたことを思い出す。 切実な歌が、言葉が、音が、思いが、時代が、メロディーが。そういったものが全てバンドには、そのバンドが鳴らす曲にはつまっている。なにより美しいのは、「ジャーン」と鳴らした音やボーカルの叫ぶ声が、一瞬にして聞く人の心をとらえてしまうということだ。 思えばArctic MonkeysのBrianstormを聴いたとき、THE BACK HORNの罠を友人のiPodで聴いたとき、車のスピ

#79 ライブ『CROSSING CARNIVAL』を観て。CHAI, yahyelがすごい。

今日はこちらへ。 (さっそくぶっちゃけてしまうとそれほど祝祭感があったかというとそうではないのだけれど)、ライブ自体は、CDJに負けない、とんでもよいラインナップだった。 「TOKYO HEALTH CLUB」で会場は一気にほぐれ、途中で抜けて別会場で見た、「HGRN」ともコラボの場面のあった「Young Juvenile Youth」はリフレインの気持ちよさと冬の空気感をまとった雰囲気で、また違った幕開けの空気となっていた。 その後の「あらかじめ決められた恋人たちへ」

#78 なんだか好きになるのは、その人なりの”想い”があるから。

やっぱり想いがあって好きなことをやっている人が好きなんだなあと。折りにふれて、音楽雑誌『ロッキンジャパン』を高校時代に読んで、「音楽から好きになる」以上に、「音楽や社会へについて語られた想い」からそのバンドのことが好きになることがあるんだなあと驚いたものだ。だからその人に隠された思いにひかれるし、応援したいなあと思う。それはきっと、昔から変わらない稀有なものの一つなのかもしれない。

もりぞー日記 #71 バンド「D.A.N.」が生む、「”色のない”楽しさ」について。

今日は恵比寿リキッドルームで開催されたバンド「D.A.N.」のワンマンへ行った。今回はいつしかフジロックで観て以来だからライブを観るのは2回目となる。 D.A.Nは色のないバンドだ。「色がない」というと否定的なニュアンスに聞こえるかもしれないが、決してそうではない。 「色がない」とは言い換えれば、「現代的な調味料を一切使わないようなオーガニックさ」「和楽器隊のようにも見えてくる普遍性」のようなものだ。昨今は本当に着色料豊かなバンドやアーティストやインスタグラマーやブロガー

もりぞー日記 #70 ライブ「exPoP!!!!!」にて

今日はCINRA主催の「exPoP!!!!!」という渋谷O-nestで開催されたライブへ行ってきた。 イベントの出演者は、こちらのページにまとまっている。全部で5組だ。 少し遅れて入ってライブハウスから聞こえてきたリツキさんの歌は、なんだかおびえた猫のようなやさしさを持った臨場感があった。「弾き語りというのは、やはりこうしたひりひりからはじまるものだなあ」なんてことを思う。andymoriの小山田さんのような空気感がそこかしこにあって、よかった。 高井息吹さんは踊るよう

もりぞー日記 #63 『いつも小旅行』

いつから電車に乗ることが 小旅行となったのだろう 右耳の壊れた イヤホンをつけながら 窓から見える景色に 人がいないと 不安になるのは なぜだろう きっと部屋には いるというのに 二度と会えない 「またね」ばかりを繰り返す でも いくらか適当なのが 性分さ 名言なんてね 音楽なんてね 都合の悪いことに いくらか笑わされるのも 悪くはないね