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飲んでなくないウォウウォウ(水)

今回の部員日記は、理工学部4年宇津木陽太が担当させていただきます。

2024年の半分が過ぎ、いよいよ夏本番がやってきます。外で練習するには忍耐力が求められる季節です。この季節の練習を乗り切ることで、達成感、そして大きな経験を得られますが、パフォーマンスを最大限発揮できる状態を持続させるために必要不可欠なのが、「適度な」水分補給です。

おそらく、「適度な」水分補給が大事なことを知らない人は少ないのではないか思われますが、「適度な」の程度がどのようなものかを把握している人は少ないのではないでしょうか。

結論から言うと、程度は人それぞれです。しかし、程度を知るためには知識が必要です。身体向上委員として、皆さんに水分補給に関する知識をご紹介したいと思います。

水分補給に関する情報を調べていると、『ジュニアおよび大学テニス選手のための暑熱と水分補給に関する考察』という論文を見つけました。暑熱環境下での水分・塩分補給の重要性、適切な水分量、摂取のタイミングについての筆者の考察が記されています。

気温の高い環境では、「脱水症状」「筋肉のけいれん」がプレーヤーの身に起こります。この2つを防ぐために、適切な水分・塩分補給が必要なのです。


〇脱水症状

ふだん人間の体のなかでは、体温が一定に保たれています。心拍数の増加による体温の上昇や、発汗による体温の低下などを引き起こすことによって、体温の調節が実現しています。

暑熱環境下での運動は、「深部体温の上昇」を引き起こします。もちろん我々は発汗によって体温の低下を図りますが、ここで問題が生じます。水分の補給量が足りていないと、多量の発汗により脱水症状を引き起こす可能性が高まるのです。深部体温の上昇を放置すると、心臓血管系に障害が起こり、疲労をもたらします。

体温の上昇 → 多量の発汗 →
        脱水症状 → 疲労の蓄積・増大

これが、脱水症状によるパフォーマンス低下の仕組みです。

この水分補給の量についてですが、多ければ多いほど良いという訳ではありません。一般的に、1時間に胃が吸収できる最大水分量は1.2 Lです。したがって、1時間に1.2 Lを超える水分補給を行うと、腹部に不快感を覚えてしまい、これもパフォーマンスの低下につながってしまうのです。


〇筋肉のけいれん

筋肉のけいれんは、「元々の筋肉疲労」「水分・塩分の損失」によって引き起こされます。そのなかでも、練習中の塩分の損失に関しては、1時間で5~12gにもなるといいます。この損失を補填するための塩分補給ができないと、筋肉のけいれんが引き起こされて、十分な運動ができなくなります。

塩分の補給は、運動中はもちろんのこと、運動の1時間ほど前にもスポーツドリンクに塩分(食塩など)を加えて摂取することで効果を発揮します。

以上が、私が読んだ論文のおおまかなまとめです。

https://www.nsca-japan.or.jp/journal/19_4_26-32all.pdf

身体向上委員として水分補給に関する新たな取り組みも行います。乞うご期待!

みなさんも夏場の過ごし方に気を付けて、思いっきり練習に取り組みましょう!

長く拙い文章ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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