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ベガス編2

ところで、地球の歩き方やら、そうゆうガイドブックを一切持ってない僕。

見所も観光名所も便利な情報もよく分かってなく、

コンセプトは「行き当たりばったり」。



ラスベガスはずっと雨。

今泊まっているゲストハウスもなんか微妙だし、いっちょちゃうとこ探してると、「Cat Hostel」というのが安くであった。

移動。次はどんなとこかな〜

さまざまなゲストハウスを回ってると、これも楽しみの一つになってくるのである。

マップ通りに行くと、絶対夜危ないでしょこれ。

て感じの道を案内される。

ガラスの破片はそこら中に散らばってるわ、穴だらけのボロボロの家が並んでたり、怖い雰囲気だった。

大丈夫かこれほんまにあるんか

と思った矢先、Cat Hostelの看板が見えた。


ただこのマップの行き方ではどうも入れそうにない。

向こう側に見える大通りに入り口があるようだ。

そうじゃないと困る。こんな危なっかしいところに入り口があってはなにがあるかわからん。

大通りに行くまでも結構手間取ったが、なんとか大通りに。

なるほど、こっちは全然安全だ。人もいっぱい歩いてる。

一つ通りが違うだけでこんなに雰囲気が変わるものなんだと、なんか勉強になった。

さて、チェックイン。

フロントの子が丁寧に説明してくれる。丁寧に。

英語が全てわかるわけではない。

僕はホントに英語が苦手だ。わからないのに適当に相槌を打つ技術は誰にも負けない気がする。

向こうにもバレてるようだ。あ、こいつわかってないな。的な。

説明の最後に、

「上にある説明を読んで。」と言われ、いつものように

「うんうん、ありがとう!」みたいに相槌を打ってると、

「うえにあるせつめいをよんでください」と念を押されて言われた僕は流石に理解をし、上?

と疑問に思ったが見てみると僕の真上天井付近に、ある説明がきが額に入って吊るされている。

読むと、どうやら、


私達はあなたがここで簡単な仕事をして、寝床を与えることもできる。

お金はかからない。宿費を浮かせて、お金を貯めることを勧める。


的なことが書いてあった。

やるやん、Cat Hostel

てかんじで、困ったらその策もありやなと思った。

日本では同じようにゲストハウスのクリーニングのバイトをやっていたので、極力やりたくないが。(ベッドメイクは飽き飽き笑)

さて、ひとまず自分のベッドに向かおう。

チェックインを終えたフロントからキッチンを抜けて、ロビーを横目にドアを開けると再び外に出て、さらにその真前の柵の扉を開けると、街に出れる。左にはもう一つナンバー式のドアがある。ここを開けると、庭的なスペースがあり、このスペースを囲むようにして部屋に入る扉がある。

すごくいいかんじだった。

部屋から出るといきなり外庭で、みんなのたまり場になる構造。

机も椅子もあるし、天気がいい日はここで飯を食うのも酒を飲むのも気持ちいい。


実際、ここで僕はお酒をもらって一緒に飲んだ。

黒人のグループが溜まってて、その中の身長2mを超えるであろうハンチングの一人が、


「よお。日本人か?」

と声をかけてくれた。

ジミヘンのTシャツを着てたので、

「歌ってみろよ」と言われ、

とりあえずpurple hazeをギター弾きながら歌うと、

「あのな、歌はソウルなんだよ。こめろ、ソウルを込めて歌え。」

的なダメ出しを受け、

「まあ座れよbro。ビールは好きか?」

と言われたので

「あ、はいそりゃもう。。好きっすね。。」

「よし、待ってろ、買ってきてやる。」

と、ビールを買いに行ってくれたのでした。


その間、他の人とも喋っていた。

その中のもう一人これまたハンチングをかぶっためちゃくちゃおしゃべり大好きな黒人がいて、高速球で喋ってくる。

話を聞いてるとどうやら楽器はキーボードを弾くらしく、コンポーザーらしい。

「機材さえあれば、どこでもスタジオさ。そうだろbro」

と、テキサスから来たという彼は言っていた。

機材さえあればね。


でかめのバドワイザーを持って戻って来た2mに礼を言い、ビールで乾杯。

自己紹介をしても名前を覚えられない自分を今になって申し訳なく思うが、僕が握手しようとすると、

「おっと。握手はやめとこう、かわりにこうだbro」

と、拳を出してくれる。

僕も拳を作り、ガツンとやるとなんか、しっくりきた。


よく喋る黒人が

「ようbro,おまえはfremont streetで演奏すべきだ。」

そん時はなんのことかわからなかったが、

一番有名、てかラスベガスでここ以外どこ行くの?てゆう。みんなが抱いてるラスベガスのイメージそのままの場所だということを、そのあと知ることになるのだった。


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