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老け顔あるある聞きたいですか?

【1.ショッピングにて】

取引先の創業30周年パーティーに招待された。


ドレスコードを揃えに、二人で百貨店に。


ニ時間程、


『これはどうかな?』


『やっぱりワンピースかな?』


『バッグも新調しちゃおうかな?』


『ねえ、色はどっちがいいかな?』


久し振りのショッピングにはしゃいでいる。


洋服や装飾品を選ぶ時の、女の子の笑顔の輝きは、いつ観ても眩しい。


20代前半と思しき売り子が、サイズや色違いを用意し、一生懸命。


トイレに行きたいと言うので、『いっトイレ〜』と送り出して、無視をされ。


会計をしようとしたその時、いつものアレを言われるのだ。


『娘さんとお買い物なんて、素敵ですね!』


「ええ、まあ。」


どうやら、20代のマネキンにとって、老け顔の30代は、お父さんに見えるらしい。


【2.取引先訪問にて】

「今後とも、よろしくお願い致します。」


「ところで、座右社長の娘さんって、いつもとっても礼儀正しくて、お元気でいらっしゃいますね。親子で一緒にお仕事って、憧れます。」


30なかば独身の女性社長は畳みかける。


「親子喧嘩とかは無いんですか?私、実家暮らしなので、良く父と喧嘩するんです。」


恐らくあなたのお父さん、60代くらい?


さて、どうしたものかと思いあぐねていると、更に地雷を踏みに来た。


「娘さんって、お幾つなんですか?20代前半かな?」


「ええと。うちの娘は、小学6年生(当時)でして・・・」


は?このおっさん、何を寝ぼけたこと言うてんねん?と呟くあなたの心、顔に出てますよ。


「え?じゃあいつも事務所にいらっしゃる座右さんっていう女性は?」


「妻です。」


女性社長の顔が青ざめる。


「えええ!奥様お幾つなんですか?随分若い奥さんなんですね!」


笑顔のフォローが、更に傷を抉ってますよ。


「まあ、年は1つ下なので、あまり変わらないんですよ。」


「え?じゃあ、座右社長って?」


「あなたとあまり変わらなかったりしますよ☆」


とびきり笑顔でそう答え、帰りの車中で泣く私。


【3.スナックにて】

取引先の小島部長が、ニヤニヤしながら70代のママに話しかける。

またいつもの悪ノリですね。


「ママ!こちら座右社長。こう見えて53才。脂がノッてるよ〜」


「そうね!金融業だから、やっぱり貫禄があるわね。」


酒が飲めない私に20代の女の子が烏龍茶を持って来た。


「私のお父さん55才だから、年近いですね〜」


うん。55才の君のお父さんと俺、見かけが違和感ないんだね。


いいんだ。


ずっと、実年齢+10才の見た目で、生きてきたもん(グスン)


※ジョーカーもう一度観たい。

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