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一輪の白いコスモス(改訂版)

(比べなくていいよ・・・ 比べられないんだから。)



四姉妹の末っ子の私は いわゆる出来が悪かった


いつも比べられては 最後まで売れ残り 

隅に弾かれた 果物の様だった


そんな私・・・


同僚の彼に誘われて 

会社の近所から少し離れた公園を散歩した


いつも俯きがちな私だけど・・・

誠実な彼が本当は好きだった


そんな私・・・


その後の 彼からのプロポーズが 

・・・・信じられなかった


さらに俯き 彼の顔をまともに見れなかった・・・

手が震えた・・・


ただ 『はい』と 言いたいだけなのに・・・


それでも彼は・・・


そんな私の手を優しく取り 公園に咲く 

たくさんの コスモスを見せてくれた・・・


綺麗だった・・・


その中で彼は たくさんのピンク色の中から 

一輪だけ隅で咲く 白いコスモスを摘んで来てくれた


その白いコスモスは 

本当に特別だった・・・



「誰とも比べなくていいよ・・・比べられないんだから。」
 

彼はそう言って 続きに何かを言おうとしたが


気づいたら

私は 彼を強く抱きしめていた・・・


彼は少し驚きつつも その白いコスモスと一緒に

ただ 優しく 私を抱きしめた・・・。


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