今から古着屋始めるってさすがに遅くない???

 はじめまして、オンライン古着屋を最近始めました、店主の児島と申します。秋が深まり、僕も含めお洋服が好きな方にとって最もうれしい頃合いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 お洋服が楽しくなる季節ということでショッピングにお出かけした方も多いかと思いますが、そんな中で

「アパレルブランドや古着屋、あまりにも多くないか???」

と思った方も多いのではないでしょうか。特に古着業界ではこの傾向は顕著で、新規参入のハードルの低さも手伝ってここ数年の古着ブームに乗っかった多くの店舗がオープンし、市場は過熱の一途をたどっています。もちろんこの古着ブーム、そして流れに乗って新店舗が増えている現状は一人のファンとしては喜ばしいことでしかありません。しかし、実際に開業するとなると話は別。古着業界の現状を整理すると

  1. 市場は過熱しきっており、いわゆる「市場成熟期~衰退期」

  2. 人気は高まり仕入れ値も高騰→売上あたりの利益が薄まる

  3. さらに店舗数増加による古着市場全体のコモディティ化→低価格競争

  4. 古着の数は有限→市場の限界が明確に存在している

事業参入のフィールド選びとしては明らかに間違っているように見えます。

お金を稼ぐだけならもっと他に確実性の高い方法はありますし、努力した分だけ天井なく稼げるタイプの職種でもありません。競合も大量です。一見あまりにも市場の状況が悪すぎるように見えますが、僕はこの状況を踏まえたうえで「事業として他社と差別化し、収益を見込める」と判断しました。今回は、未熟ではあるものの自分がそのように考えた経緯を見える形に残しておきます。参考になる点はないかもしれませんが、読み物としてはそれなりに面白いかと思います。

 まず、自分が「今からの参入でもこの市場で戦える」と考えるに至った、古着業界の現状について列挙しておきます。

  1. 古着市場は消費者のほとんどが10~20代に集約している

  2. 既存の古着屋のほぼ全てが「既に古着が好きな人」を顧客に設定している

  3. 「古着としての価値」にのみ注目しているショップが多い

  4. 新品衣料の価格の高騰、あるいは価格据え置きでのクオリティ低下

それぞれ、まぁそうだねという感じだと思うのですが、なぜこの情報から参入を決めたのか、ひとつづつ順を追って根拠付けをしていきます。

 まず一つ目、「古着市場は消費者のほとんどが10~20代に集約している」ですが、これは説明不要かなと思います。イメージしてもらえれば、今の古着ブームの真ん中にいるのは明らかに高校生~大学生ですよね。この話において重要なのは、若年層で市場が形成されていること自体ではなく、むしろ「それ以上の世代は顧客になりえないのか」ということです。

 この点は二つ目の観点と相互に作用しています。というのも古着屋の多くが「既存顧客へのサービス」に重きを置いており、ほとんど「新規顧客の創造」に力を入れていないため、一つ目で生まれた疑問は現状解消できていないのです。※ここでいう新規顧客とは「既に古着が好きな層」ではなく「古着に現状関心のないとされている層」を指します。古着屋の店舗数増加傾向は続いている一方で、新規顧客の掘り起こしが積極的に行われているとは思えません。(実際そんなことするより今ある市場で商売する方がリスクもないし安定してますからね。)しかしこのままこのペースで店舗数ばかりが増えていけば、限られた顧客のパイを奪い合いながら価格競争に疲弊し市場と心中するのみ。だからこそ、短期的には苦労するとわかっていても、長期的な生存戦略として新規顧客増加のための施策が重要なわけです。とはいっても難しい…新規顧客創造がビジネスで一番難しいってドラッカーさんも言ってたし、、

 こんな現状ですが、今古着業界は新規顧客創造の大きなチャンスに立ち会っています。それが四点目の「新品衣料の価格高騰」です。普段新品衣料を買っている方からすると大きな問題。ここで自分が着目した点は「新品衣料を買っている=古着に抵抗がある」ではない、という点です。実際古着が好きだとついそう考えてしまうのですが、普段何気なく新品衣料を買っている方からすればそこに特にこだわりはないのではないか、と考えてみるわけです。ここでの大きなポイントは、新品衣料の値上げの影響を受けるのは若年層だけではないということ。昨今の価格高騰は、こういった普段古着に触れて来ず既存の古着屋もマークしていなかった新たな顧客を引き込むトリガーになりうると当店は睨みました。このようなお客様と親密な関係性を築くことで、他店と違うポジショニングを取り、価格競争に巻き込まれることなく古着の価値を提供できるのではないかと考えています。そしてそれこそが当店の勝ち筋、そして実現したいことでもあります。

 このような考えから当店はレッドオーシャンに見えた古着市場にオアシスの気配を感じ参入に至ったわけですが、この考察は正直かなり楽観的です。考えなくてはいけないことは無数にありますが、具体的には

  1. 30代以上は市場となりうるのか(古着自体に抵抗感のある世代だったりする?)

  2. 個人規模でのプロモーションでどの程度想定する新規顧客に訴求することができるのか

  3. 古着に挑戦する際の顧客の心的ハードルをどのように解除するか

といった点が大きいかと思います。しかしこういった点は地道に方法を変えながら、動向をチェックしていくしかありません。ということでとにかく行動あるのみ。いっぱい考えても行動して実証しなければ意味がありません。

行動量こそ正義!!!頑張ります。

以上です。12月に大学の卒業旅行でヨーロッパ行きたいのでほんまに頑張ります。最後まで読んでいただいてありがとうございました!




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