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MLBの魅力を語る #1-1Los Angeles Dodgers

Los Angeles Dodgersと聞いて何を思い浮かべるだろうか?
野茂英雄、石井一久、斎藤隆、黒田博樹、ダルビッシュ有、前田健太といった日本が誇る選手がいたチームという印象が強いはずだ。
選手だけではなく、有名なチームロゴがファッションにも取り入れられたり、ロサンゼルスという大都市にあるチームだけに他のどのチームよりも知名度があると言っても過言ではない。
なぜDodgersを最初に紹介するのか?
もちろん、私が生粋のドジャースファンだからだ。初めて小学生で行ったアメリカで、小学校2年生から始めた野球に夢中だった私は叔父にLas VegasからLos Angelesまで連れて行ってもらった。(当時はアメリカらしい景色の変わらない荒野を運転することがどれだけ大変か知らなかった…本当に感謝したい)
目的はドジャース対マリナーズのオープン戦でイチローを見ることだった。初めて見るイチローはオープン戦ということもありシーズン中のような素晴らしいプレーを披露することは無かったが、ライトを守るイチローに何度もイチローと叫び、日本人がここにいるぞと必死にアピールしたことは今でも覚えている。
試合を見た翌日、私がドジャースファンになるべき経験をさせてもらった。
それは、Dodger stadiumの見学ツアーだ。
ドジャースの歴史を知り、普段選手が使うダグアウトに座ったり、フィールドに足を踏み入れたりすることができた。こんな素晴らしい経験を当時の生意気な自分にさせてくれた両親・叔父には改めて感謝をしたい。
本題に入る前に話が長くなったが、私の初海外旅行と結びつくDodgersだからこそ他のチームより印象が違うのだ。
今のDodgersは強い! 否、ずっと強いと言う方が正しいだろう。
やはり、野球の魅力は選手の個性やプレーにある。そこで、Dodgersの魅力とも言える選手や監督の紹介をしていこう…
もちろん好きなチームであるからこそだが、他のチームよりも個性あふれる選手が多い気がする

30 Dave Roberts(Manager)

nickname: DOC(D.R.→DOC)
彼の国籍はアメリカだが、沖縄出身で母親は日本人である。つまり、MLB史上初の日本出身監督となった。現役時代は、チーム最多の盗塁記録を出すなど足を生かしたプレーが売りだった。2016年からDodgersの監督に就任し、WS(world series)制覇は未だ達成していないがナ・リーグ西地区では1位を5年連続で維持している。
あの有名なKershawも「彼の雰囲気は選手に伝わりやすい(infectious)」と述べるほど彼の写真でもわかる笑顔がチームの力になっているに違いない。自分も野球をやっていたから、監督さんが笑顔になるとホッとするのはよくわかる笑
これは自分の憶測だが、前田健太(2016〜2019)やダルビッシュ有(2017)が活躍できたのも日本のつながりがある監督との関係性が良かったからだろう。

22 Clayton Kershaw(P)

nickname: KERSH
Dodgersのエースといえば彼しかいない。
先日のNLWC(National League Wild Card)第二戦でも圧巻なピッチングでチームを勝利に導いた。監督としては彼に任せれば心配ないと言えるほどDodgersのWS制覇の鍵を握っているだろう。
ピッチャーといったら何が重要か?
日本では多彩な変化球を投げ、打たせて取るピッチャーが多い印象だ。しかし、野球の本場であるアメリカではfastballを放り、三振を狙いに行くピッチャーがチームには必要とされる。なぜなら、MLBのバッターはどんな球でもパワーとバランスだけでスタンドまで放りこめてしまうからだ。
彼は身長193cmという高身長から繰り出す4-seam fastball、そして切れ味の鋭いslider、さらには縦に大きく割れるcurveballでいくつもの三振を取ってきた。(自分がプロだったら、次にカーブを予測して当たってもあのカーブは打てる気がしない…)
2011年には最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振の三冠を獲得している。さらにフィールディング(守備)も素晴らしく、ゴールドグラブ賞を受賞したこともある。
日本人なら誰もが知る黒田博樹を尊敬し、黒田がドジャースにいた頃は毎日のようにキャッチボールをしていたそうだ。
彼のチャリティ活動にも熱心な姿から、彼が多くの人に愛される存在であることがわかる。

21 Walker Buehler(P)

nickname: BUETANE(he throws heat)
先日のNLWC(National League Wild Card)第一戦で先発した。先日の試合は、手のマメによる怪我からの復帰ということもあり心配はされていたが4IP(innings pitched)2R(run)8SO(strikeouts)と復帰戦としては良いピッチングを披露した。
彼は、2012年のドラフトで14巡目(全体436位)でPittsburgh Piratesから指名されるも契約をせずに大学進学を決めた。その3年後、2015年にドラフト1巡目(全体24位)でLos Angeles Dodgersから指名されプロ入りを果たした。この経歴から相当な努力をしたことがわかる。
最速100mph(161km/h)の4-seam fastballを武器に2-seam fastball, curveball, cut fastball, sliderを操る奪三振型の投手である。
昨年は、オールスターにも選出されている。
彼のInstagramのプロフィールにはチャリティ活動に関する情報が載っており、真面目で素晴らしい人物だと言うことがわかる。

7 Julio Urias(P)

nickname: EL CULICHI
メキシコ出身で、ドジャースのスカウトがYasiel Puigを視察しにメキシコに行った時、目に留まり契約が結ばれた。
先日のNLWC第一戦目では中継ぎとして登板し、3IPを3H(hit)5SOと完璧な仕事を果たした。
4-seam fastball, curveball, slider, changeupを投げ、彼が得意なのは牽制だ。そもそもランナーにとって左投手の一塁牽制は注意しなければいけないものだが、プロ野球・MLBのレベルになるとなかなか牽制でアウトを取ることは至難の技だ。しかし、彼は2016年6回も一塁ランナーをアウトにした記録を持っている。
小さい頃から左目の手術を行い、盲目ではないがほとんど見えていないと彼自身が述べている。
しかし、彼は「神の仕業であり、神は悪い左目を僕に与えたが最高の左腕をくれた」と語っており、
成功を収めるという人は自分のネガティブな部分をいかにポジティブに変えられるかといった人なのだろう。

85 Dustin May(P)

nickname: BIG RED
2016年のドラフトで3巡目(全体101位)でドジャースに指名されプロ入りした。
今年の開幕戦では、Kershawが先発予定であったが彼が故障者リストに入ってしまったため、代わりに開幕投手という重役を任された。その試合では、5IP1Rと好投を披露して勝利に貢献した。
2-seam fastballを主に、curveball, slider, sinkerを投げる。そして、彼の真骨頂であるsinkerを目にしたファンによると「誰も打てないだろう、今までで一番気持ち悪い変化をする」と絶賛の声が上がっている。彼の高身長を生かして、ダイナミックに足を上げる投球フォームはさすがメジャーリーグと言えるほど象徴的なメジャー級の投手だ。
彼のInstagramで2019年9月27日の投稿を見ると、ハロウィンのコスプレをしており、その完成度は高すぎるというか怖い。一度、見てほしい…笑 
https://www.instagram.com/d_maydabeast/

46 Tony Gonsolin(P)

nickname: GOOOOSE
2016年のドラフトで9巡目(全体281位)でドジャースから指名され、プロ入り。昨年メジャー契約を果たし、11試合(内先発6試合)を投げて4勝を飾った。今年は、46IP2.31ERA(earned run average)と確実に成長してきているピッチャーだ。昨年メジャーデビューしたということもあり、これからのDodgersを引っ張っていく存在と言っても過言ではないだろう。
彼は、4-seam fastballとsplitterを主に投げ、その他にslider, curveballを投げる。
彼のInstagramには可愛い猫と犬の投稿があがっており、上の写真のような勇ましい姿とは異なる彼の姿がうかがえる。
https://www.instagram.com/goooose15/

49 Blake Treinen(P)

nickname: TRAIN
今年、ドジャースに加入
成績的には、良いとは言えないが今後のドジャースWS制覇に向けて重要な役割を担うはず…
彼は、sinkerとsliderを主に、cutter, 4-seam fastballを投げる。
キリスト教を熱く信仰している。

48 Brusdar Graterol(P)

nickname: BAZOOKA
ベネズエラ出身
今年、前田健太とトレードでドジャースへツインズから移籍した。
23IP9Rといい成績を残した。その中でも、先日のNLWC第二戦でKershawが8回まで好投を披露した試合の抑えを任された。結果、1IP1Hと完璧な仕事を果たした。
sinker, sliderを主に、4-seam fastballを投げる。
sinkerは平均して90mph台後半(約150〜158km)と力のあるピッチャーである。
マエケンがいなくなると聞いた時は、残念だったがマエケンに劣らない素晴らしいピッチャーが入ったことはドジャースの更なる力に

52 Pedro Baez(P)

nickname: LA MULA
ドミニカ共和国出身
2007年、ドジャースと三塁手として契約する。2012年に三塁手から投手へ転向
2015年あたりからドジャースの重要なリリーフ陣として頭角を表し、52IP3.35ERAと好成績を収めている。その後の年も順調にいい成績を出している。今季は、17IP3.18ERAと微妙な成績だが、これからの活躍に期待
4-seam fastball, changeup, sliderを投げる。
野手として契約された選手が投手として活躍するというのはかなり珍しいと思う。逆のパターンはよくあるが…
もしかしたら、そういう選手が未だ多くのチームに眠っているかもしれない

17 Joe Kelly(P)

nickname: 909
2018年(WS後)にBoston RedsoxからDodgersへ移籍した。面白いことに、2018年のWSではレッドソックス対ドジャースが対決し、レッドソックスで優勝をしてから相手だったドジャースへ来ることになる。
2-seam fastball, changeup, curveball, sliderを投げる。身体能力が非常に高いのも彼の特徴
今年は10IP1.80ERAといい成績を収めている。
最近では、7月28日での対Houston Astrosが印象強いだろう。6回裏に登板し、わざと危険なボールを投げた後に相手を挑発する行為を取った。
レッドソックス時代も、ベイスターズにいるオースティンにデッドボールを当てて殴り合いになるなどJoe Kelly fight clubとファンの間で呼ばれていた
何故このようなことをしたのか?
いまさらここでとやかくいうことでもないので経緯だけ説明しておこう。
他球団の選手の反応はYouTubeで見られるので以下にURLを貼っておく。個人的には、イチローの言葉を選んで話していた会見が非常に興味深かった。
https://youtu.be/uv1cAWvw9oYhttps://youtu.be/ow1-_pAnqBU ⇐イチロー
昨年、アストロズの関係者だった人たちが2017年からアストロズがサイン盗み※していたことを明らかにした。
※アストロズによるサイン盗み: 相手チームのキャッチャーのサインをセンター後方のTVカメラで分析し、自分のチームに一球一球ゴミ箱を叩くなど音を出す形で伝える
何故この問題が他の球団から色々言われるようになったか、それは2017年にアストロズがWS制覇を果たしていたからだ。(2017年WS アストロズ対ドジャース)他のチームとしては、アストロズとの対戦でサインを盗まれていたから負けたと考えてもおかしくない。
でも、ジョー・ケリーは2018年からドジャースに来たから騒動とは関係ないのでは?と先日の騒動で考えた人は多いだろう。
しかし、アストロズのサイン盗みが発覚した後、他の球団でも調査が入り、ジョーのいたレッドソックスも行っていたことが発覚し、処分が下された。アストロズの選手たちが処分を食らってない(※選手以外の関係者は処分を受けた)のに、自分の元いたチームの監督が処分を受けたことに対する怒りを抱いていたという説がある。
また、ジョーが当てたアストロズのカルロス・コレアはサイン盗み騒動に関する取材で(証拠があったにもかかわらず)2018年からはしていないと発言し、ドジャースのベリンジャー他騒動に関して意見を述べた選手に対して侮辱的発言を述べていた。
このように熱いピッチャーではあるが、普段は三児のいいお父さんである。
本音を言うとこういう熱い選手が応援するチームにいると非常に楽しいのだが・・・

Until next time・・・

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