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フランスに関わる、新しいバイト先での出会い

音楽の良し悪しが分かるようになるには、どうしたらいいのでしょうか?

新しいバイト先で一緒になった人に聞いたら、
「とにかくたくさん聞くことね。味覚と一緒で、いろんなものを摂取しないと分からないのよ」
と言われて、なるほどなぁと思いました。

フランス音楽に関わる2週間の短期バイトをしています。
上の方は数十年前にふらっとフランス語を習い始め、今はピアノも習っているのだとか。
「やりたいことをやればいい。明日生きてる保証なんてない。」
「人に惹かれるのに年齢って関係なくない?」
なんてサラッと言ってのける彼女からは、オーシャンの香りがします。

🏖️

「フランス」「音楽」という共通点だけで集まったバイト仲間は個性的です。

私は「フランス」「音楽」とは縁もゆかりもなく、ヨーロッパへの漠然とした興味だけでこの施設のカフェに潜り込み、掲示物を舐め回すように見ていたところ、バイト募集の紙を見つけました。
たまにこうやって偶然バイトを見つけ出す猛者がいるらしい。

そう。私は扉が開いてたらふらっと忍び込む、侵入猫なのです。

🐈

フランス音楽の受講生もなかなかに興味深い。
幼少期から音楽の英才教育を受けた人ばかり。
優雅で洗練されたオーラ、常に魅せるように整えられた髪型、それらとはちぐはぐな痛々しい指の傷、大きな楽器を背負う小さな身体、子どもよりも熱意に溢れる親。

とある受講生との会話。
「カフェのランチはどうでした?」
「クロワッサンを噛んだ時の『サクッ』っていう音が良かったです。」

あっ、音なんだ。彼が気になるのは音なんだ。住んでる場所を聞いたら、きっと聞いたこともないような別世界の住所が返ってくるんだろうな。
フランス音楽に触れながら仕事ができる、今のバイトが気に入っています。

🎻

写真は最初にカフェに忍び込んだ時に食べたクレームブリュレ。
フランス映画のアメリみたいにスプーンで表面をパリッと割ったら、猫の形になりました(工作はしてない)。やっぱり私は猫なのかもしれない。

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