Hundreds Colorsです。
キーワードは「何かが重なり合う場所」をどこで作り出したらよいか?
「トレーニング」を演出することについて振り返った。
当日の講師である以前に、トレーニング・プログラムの設計者として
どちらを先に考えるのが良いのか?
作りたい組織は:
ー人物像から考えた方がいいのか、
ー機能別に分かれた部分の集まった状態から考えた方がいいのか?
その時、トレーニング会場はどのような力を持っているのか?
研修自体の効果は10%!?!
人材育成に関わる方であれば、あまりにも有名すぎる70:20:10の法則がある。
アメリカにロミンガー社という企業がある。
この法則はリーダーシップを発揮している人たちに「何が役立ったか?」について調査し、「70%が経験、20%が薫陶、10%が研修」という回答があったのだ。
最初見たときは、理性では「やっぱりそうだよね!」と思いつつ、感情では「マジかー!ショック!」が混じっていた。
研修やトレーニングが業績に与えるインパクトは10%程度なのだ。
この10%をどのように捉えるだろうか?
研修やトレーニングが持つ10%は
価値が小さい数値?
価値が大きい数値?
もし、研修を近い将来に自らが推進者および実行者になることを考える時、「自走」がキーワードになる。
その時、トレーナーに丸投げして単発でいろんなプログラムをやると、一見種類が多くて良さそうに見えるが、体系化されにくいことになる。その結果、いつまでたっても継続的に人材育成ができないことになる。
現在と未来が重なり合う場所が「研修」「トレーニング」ではないか?
私はトレーニングとか研修という「場」は「現在と未来が重なり合う非日常空間」だと思っている。
最近、能楽師の安田登氏のお話を拝聴して、「あわひ(あわい と読む)」の概念を知った。
二つの世界を行き来できる多義性=「あわい」
無理やりな結びつけかもしれないが、「あわひ」のような空間を人材育成や組織開発の文脈で考えると、「当日のトレーニング会場」だと思った。
仕掛けはいくつかあるが、研修講師をする時に事前に計算しているのが、「講師が話す時間」である。いかに、講師が話す時間を短くして、参加者同士が対話したり、参加者自身と向き合う時間を多くするかに気を使う。
何故ならば、濃密な10%の時間にすることが、その後の現場での実行につながると考えているからだ。
【考えたこと】人事部門の価値は、実はものすごく高いのだ!
社長以外にどこの部署でも自然と入り込めて「ねぇねぇ、話を聞かせて!」というコミュニケーションができるのは誰か?
たぶん、人事領域の人たちくらいだ。
では、ロミンガー社の調査にあるように「10%」の濃密な時間を作り出すために、トレーニング会場がオープンになるまでにできることは何があるか?
最近、うまくいったのは:
ー経営者にトレーニングの意味づけと期待する役割について手書き署名入りの手紙を書いてもらう
さらに、
ー講師からのビデオレターを贈る。
すると、トレーンング会場の鍵が開く前から、参加者のほぼ全員が絶好調になっていてくれるみたいだ。
トレーニングが終わる頃には、「っで、明日からどうすんの?」という質問に対して行動計画を作ってもらう。
現場のマネジャーさんたちにトレーニング会場でも現場での立ち話でも、いつもお伝えしているのが、「期待は大きく持って、ハードルは低くしませんか?」ということ。
トレーニングのお仕事は、社長だけでなく、現場のマネジャーのBusiness Partnerとしてさらに喜ばれるものにしていきたい。
これって、結構な知識労働だと思っている。
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