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恋人たち(2015)

2015.12.03 シネ・リーブル神戸 🌟🌟🌟🌟🌟(4.7)

【ストーリー】
主人公は3人の「恋人たち」。通り魔事件によって妻を失った男、そりが合わない姑と自分に関心を持たない夫と暮らす平凡な主婦、同性愛者で完璧主義のエリート弁護士。東京の都心部に張り巡らされた高速道路の下。アツシ(篠原篤)が橋梁のコンクリートに耳をぴたりとつけ、ハンマーでノックしている…(Filmarks)

【感想】

感情を揺さぶられるというのは、演者の演技だけではない。演技ではない、演者のありのままの姿に引き込まれているから。そして現実ではなく、スクリーンで観ているということに、ふとした瞬間に気づく。それが映画的な場面であったり、美女○だったり(登場シーンから笑わせてもらいましたよ、笑)

監督が篠原さんにひたすら泣いて・叫んでと演技指導されたと舞台挨拶でお聞きしましたが、生きた感情が確かにそこにはありました。アツシなのか、篠原さん自身なのか、もうわからない次元。成嶋さんの気だるさや、池田さんの人を寄せ付けない雰囲気、ドキュメンタリーとはまた違うリアリティー。アテ書きされたものだとしても。素人だからこその、生きた演技なのだと感じました。ベテラン俳優さんでは正直、ここまで不器用な姿に心動かされなかったかもしれません。内容に触れなくとも、演出がスゴかったことが伝わればいいかと。ラストがとても好きです。「それでも人は生きていく」というコピー通り。

今年観た『滝を見にいく』と『きみはいい子』が本作とリンクするとは…。前者は制作された過程が同じ(演技素人を監督がオーディションしてオリジナル脚本で撮る)後者は本作パンフのレビューを呉監督が書かれた繋がりだけのようでいて、描いているテーマが近い。好きなモノが似ているんだなぁ。。。

https://filmarks.com/movies/60703/reviews/11705433

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