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囀る鳥は羽ばたかない 雨のシーンを振り返る①


囀るにおける雨の要素って、色んな方の感想や考察を読んでいて本当に面白いなと思うのですが、
私はomoinotakeのモラトリアムを聞いてから
もうこれだよ、、、!とひとり頷いている思いを
記録しておきます。雨シーンの内容が濃すぎて、まとまり切らないので①②に分けて。
※2024.2月に沼にはまった囀る初心者の感想文です


まず、囀る鳥は羽ばたかないの"囀る鳥"は矢代さんの事らしい。他の方の考察でヨネダ先生がおっしゃってたと見かけて、なるほどーと思っていました。
で、飛ぶ鳥は言葉を持たない、の"飛ぶ鳥"は百目鬼の事だろう。7巻以降本音は隠して、きっと4年間秘めた思いを抱いて、壮絶な日々を過ごしてきたのだろうと想像すると涙

2人は鳥、だから雨空は飛べない
その時だけ寄り添って雨宿りするように
2人の心を通わすことが出来るんだと感じました。
なんかロマンチックな事言ってますが、モラトリアムの歌詞はもっと切ない、、、

この空が鳴き止んでしまえば君は
帰るべき場所へ 飛び立ってしまうのだろう
君とこのまま 鳥籠の中で 永遠 閉じ込められて
飛べないままで 微睡みの中


はじめての雨は、妹の葵の登場シーン


ヤクザ事務所に入ってしまった百目鬼をやめさせたくて、雨の中待っている葵に矢代さんが傘を渡してあげる。(物語の中に出てくる傘をさすシーンもそれぞれに意味を考えてしまう)葵が 兄をやめさせて って言った時の矢代さんの 嫌だね は本心であって、ヤキモチが含まれてるのかなと思ったり。百目鬼へ向く気持ちが現れ始めたのかなと感じました。(もちろん最初からいい目だなって惹かれてますけど)
その後、事務所内での矢代と百目鬼のシーン。言わなきゃ首をきる、といわれた百目鬼は秘めておきたかった暗い過去(妹が実父から性的虐待を受けていた事、その実父を殴って刑務所に入った事など)を打ち明ける。窓の外はずっと雨。
百目鬼からは立ってるだけですごく綺麗で、こんなに綺麗な人がいる世界なら、頭は俺が今まで生きてきた中で会ったことも見たこともないような人ですから という、一見告白のような台詞が(無自覚)出る。 お互い序盤から惹かれてますよねー、今よりとっても本心を語っているようにみえる。
雨の中、心を通わせて。
その翌日?かな、また雨。自分の傘をさした葵が待っていて昨日の傘を矢代さんに返す。で、喫茶店へ。百目鬼への思いを涙ながらに語るけど、妹は前を向いて歩き始めているんですね。喫茶店のシーンは雨ではじまり、最後は雨が上がって光が差すような窓の描写。読み返していて、おぉ〜となりました。 

※漂えど沈まず〜にも2回雨のシーン

※4年前七原が竜崎の潜伏場所に出入りする時と、矢代さんと出会ったあった頃に倉庫から解放される時も雨

レクサスの後〜百目鬼アパート

3巻22話冒頭、気づかれたかもしれない〜こんなに誰かを求めることがあるんだろうかと抑えることのできない矢代さんへの独占欲を反省するかのように車の外に立っている百目鬼、そして降り出す雨。

そこから、百目鬼のアパートで初めて2人の身体が結ばれる時までずっと降り続く雨。

あなたという人にどうしようもなく惹かれてしまいましたと打ち明ける百目鬼に対し、矛盾する感情で攻撃するかのような言葉を吐きだし、シャワーを浴びにいく矢代。動揺からか着衣のままシャワーを浴びてびしょびしょになった姿は、まるで弱った鳥のよう。自分ではどうすることも出来ない胸の内を言葉にする、、、そんな矢代さんを前に百目鬼が涙をこぼし、優しく抱きしめてから2人はじめてのキス、、、

もう語らずとも24.25話はとっても苦しくも痺れる。
2人は心と身体と言葉を交わして、、、

この声を口にしてしまえば君を
濡らしてる雨は 降り止んでしまうのだろう
君とこのまま 鳥籠の中で 永遠 閉じ込められて
飛べないままで

矢代さんは百目鬼を置いてアパートをでていく、、
外は雨が上がっている。

これ、雨いつあがったんだろうと何度も見返すと百目鬼が俺が欲しいと言って下さいというところ、キッチン側の窓からは光が射しているように見える。矢代さんが百目鬼に"お前のそうゆうとこがホント腹立つ"というところでは明らかに光が射している。
途中雨が上がってる、ここではまだ2人は心を通わしきれていない、でも前に進む兆しを感じさせてるのかなとも思った。
矢代さんが義父からの性的虐待のフラッシュバックがあって、自分が自分でいられなくなる。だから百目鬼を受け入れられない、置いていく選択しかなかったのかという考えもあったけど、セックス中も身体では感じているけれど、頭は混乱しているし、これはなんだ、とか痛めつけてくれとか。百目鬼に身体の隅々まで愛撫されて、今まで纏っていた鎧は壊されたけど、好きな人と身体を合わせるということがどういう事か心から通じ合うのはまだこれからという事だったのかな。


②につづきます。

#囀る鳥は羽ばたかない
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