会社の仕事

背景

たぶん10年位前から自分の仕事、いわゆる大儀的な事をずっと考えていました。端的に言うと自分の生きる理由や生きる道の事です。28年前に自分はロボット工学者になろうと決めました。13年前に臨床工学技士としてキャリアを積んでいこうと病院に就職しました。4年前にただがむしゃらに頑張っていた臨床工学技士を憎しみと共に辞めました。2年前に放送大学大学院を修了しました。5年かけました。

問題

私は科学技術と共に苦しんでいる人々を救う事が自分の仕事だとかんがえるようになりました。私はロボットと共に世界を救うと決めました。その活動の一つが現在、携わっている就労移行支援事業です。私は、手始めに就労移行支援事業を自動化するつもりです。

方法

就労移行支援事業は国の仕事の一つで、数年前までハローワークのみで行われていた仕事だと思います。数年前から民間が多く参入できるようになりました。私の所属している事業所は特に発達障がい者にターゲットを絞り、最先端技術の一つAIを学んで社会に貢献できる人材を育てよう。という訳です。これは会社の仕事ですが、私は別に深い問題を見ています。

手段

私の大儀を端的に言うとヒューマノイドロボットの研究開発です。私はヒューマノイドロボットの研究開発を通し、世界中の全国民が最低限の文化的生活を送りながら、持続可能な社会を形成する事(以後、「世界を救う」と表記)です。どこかで聞いた文面だと思います。日本国憲法の前文と国連の持続可能な開発目標です。私はメンターから日本国憲法の前文の意味を改めて教えて頂き、その後、様々なワークショップに参加しました。その時はミレニアム開発目標と言われていたと思います。

問題2

工学者というより人間は手段を目的にしてしまう事が多々あります。上の例では手段がヒューマノイドロボットを作る事で目的が世界を救う事です。目的がヒューマノイドロボットを作る事にしてしまうと結果ターミネーターやマトリックスの世界を作ってしまうことになるかもしれません。手段を目的にするときは注意が必要です。でなければ形骸化して連邦軍になってしまいます。連邦軍は半分冗談ですが現実社会では形骸化しているものだらけの様に感じます。

問題3

形骸化した結果、淘汰されているのは、いわゆる正直者です。頑固者とも言われるかもしれません。正直者がバカを見る社会ではいけません。では正直者は誰で、どんな人が正直者でないかというと、問いが間違っています。全員が正直者で全員が正直者ではありません。正直者かどうかは状況に依ります。マンガで良く言われる、勇敢と無謀の違いだと思います。勇敢であるべきで無謀であってはいけません。正直者であるべきですがバカを見てはいけません。つまり、全員が救われるべきです。

問題4

全員が救われるためにどうするかというと、エコシステムを作る事だと思います。物が無限に存在できる世界であれば近代工業化社会で行われたように大量生産大量消費大量廃棄も良い戦略の様に思えます。ただ、有限のこの世界では、近代工業化社会を進めてきた結果、様々な問題も発生しました。その一つが日本における過労死や世界第一位の自殺者、OECD先進諸国最低の労働生産性だと考えます。この問題を明確にし、エコシステム(循環系)を作れると、先にあげた3つの問題は解決出来ると考えます。そのための科学技術であり、第3次産業革命は起こったと考えても良いはずです。

背景2

世界が有限であることが分かり、国連はSGDs(持続的開発目標)を掲げました。これを端的に言うとエコシステムを作るという事だと思います。現在はインターネットによって世界中で情報が共有される社会です。これにより、情報は多くの人々に共有され、素人のプロ化の様なものが起こっています。YouTubeでは素人でも面白ければ多くのお金を稼ぐことができます。日本では素人の作家がインターネットを通じて作品を多くの人に伝える事で、ライトノベル化、アニメ化し、有名になるという現象も起こっています。これはパーソナライゼーションの一つであり、個人単位でエコシステムを作る環境が整いつつあると考えています。昔は限られた偉人超人がエコシステムを作り、それに多くの人が頼る構造でした。これからは個人がエコシステムを作り、気の合う人々でエコシステムを大きくし、エコな世界を作っていくものと考えます。

方法2

個人でエコシステムを作るには、個人の文脈を知る必要があると思います。と同時にその個人を受け入れる社会が必要だと考えます。端的に言うと自己分析とベーシックインカムです。どっちも古い概念かもしれませんが、それが出来ているかが問題です。そして、それを出来るようにするために科学技術が必要です。更に、現在この問題に取り組めるには圧倒的な時間が必要であり、それだけの時間は社会から排除されている人かよっぽど裕福な人に限られます。

方法3

私が現在取り組んでいる事業は、社会から排除されている人々に生きる意味を知ってもらい、その環境を創造していく仲間を作る事だと考えています。これは馴れ合いではありません。個人のギフトを最大限に発揮する事で生じるコミュニケーションです。これは意見の対立ではありません。エコな世界を作るためのダイアログです。それを支えるのは人文科学を含めた科学技術です。それにより研究開発されるのはエコシステムです。この事業ではそのための個人を開発します。それは会社の仕事です。そして私はヒューマノイドロボットを研究開発します。それは、個人のギフトを最大限に発揮するためのパートナー的存在であります。それは私の仕事です。

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