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夏休みの終わりに

※2020年度と2021度の2年間、メールマガジン『ごかいの部屋~不登校・ひきこもりから社会へ~』のバックナンバーから厳選した100本の掲載文(コラム)を転載してきましたが、昨年度からは『ごかいの部屋』掲載文にかぎらず過去に書いた文章を毎月1~2本、時系列に転載することによって私の自称 “体験的不登校・ひきこもり論” の進展をたどりながら理解と対応の参考にしていただけるよう進めています(執筆時から年数が経っていることで修正する場合があります)。

※2022年度からは「原則として2年前までの文章を転載する」という方針で更新しており『ごかいの部屋』掲載文にかぎらず30年余り前の文章から選んで時系列に転載を進めてきました。そこで今月は、今の時期に適した文章としてほぼ2年前のFacebook投稿を転載します(通常の更新日が運営している不登校・ひきこもり相談室「ヒューマン・スタジオ」の夏季休暇中だったため、2週間遅い更新で短文1本のみの転載としました)。

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夏休みが終わりますね。不登校状態にあるお子さんのプレッシャーはいかばかりでしょう。

この言葉(転載者注:シェア元投稿「とりあえず学校に連れてきてください!​」​)はまさに “不登校あるある” のひとつ。私も不登校時代、母が「学校にさえ来てくれれば指導できるんだから来させて」と言われたことがあるそうです。

でも、これっておかしくないですか?

なぜ本人や親ばかりに努力を強いるのでしょう。

本人が学校に行けなくなったのは「学校生活が幸せではなかったから」ですよね。

であるなら「そういう子が来やすい学校にする」という学校側の努力も必要なはず。

新型コロナ禍になる前からデパートは苦戦していました。その状況をデパート関係者はどう考えているか。「どうしたらひとりでも多くの人に来てもらえるか」つまり自分たちがどう努力するかを考えているはずです。

まさか「人々はもっとデパートに来るべきだ」と文句を言う関係者はいませんよね。

「学校はデパートとは違う」

たしかにそうです。しかしその違いは「親に学校に行かせる義務があるから」ではありません。「ひとりでも多くの子どもが教育を受けられるよう努力する義務が教育制度の側にあるからです。

いずれにしても学校には努力義務があるのです。

それでも努力する気がないなら、お子さんのことは親御さんに任せましょう。親御さんの対応しだいでお子さんは元気になっていくのですから。

初出:Facebook「丸山康彦(ヒュースタのまる)」(2021年8月24日)

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※不登校状態にあるお子さんの緊張が高まる夏休みの終わり。この時期にあらためて学校からかかるプレッシャーを軽減できるよう、敢えて学校の姿勢に物申した投稿です。これはかねてからの持論であり、X(旧ツイッター)では、同趣旨のツイートを2016年3月にしています。私も経験しているので難しいのは承知のうえで、本人と家族ができるだけ心安らかに2学期を迎えられるようお祈りしています。

※以前からお知らせしている連続講座「ヒュースタゼミナール」は、通し受講者が欠席した回の補講を実施しており、来たる29日(火)夜には第2回の補講を行います。そこでグループワークの効果を上げるため、この回だけを受講してくださる単発受講者を募集しています。また、第4回は「イベント実習」ということで、ふたつのイベントのどちらかでスタッフを務めることにより、イベント開催や不登校/ひきこもり関係団体の情報や経験者の声を知っていただけます。いずれかにご関心の方は下記リンク先公式ブログ記事をご一読いただき、末尾に記した方法でお申し込みまたはお問い合わせをお願いいたします。

※上記イベント実習の第1弾である不登校・ひきこもり等関係団体合同祭り「フリ・フリ・フェスタ」(フリフェス)が、来たる9月9日(土)に神奈川県立青少年センターで17回目の開催となります。毎年9月第2土曜日に神奈川県内の関係団体が一堂に会し、販売ブース(模擬店)や出し物、全体企画(シンポジウムや演奏など)で楽しむイベントです。私は「ヒューマン・スタジオ」「ひき桜」「湘南ユースファクトリー」の3団体合同チーム「ユースタ桜」の代表者として、販売ブース「ユースタさくらや」(=カバー写真)の店長や出し物としてのトークライブ「まるさんの ひき・ひき・ひっきー!」のパーソナリティーを務めます。ご関心の方は下記公式ブログ記事をご一読いただき、末尾にリンクした開催情報ページで詳細ご確認のうえ、ご都合よろしければぜひご来場ください。


不登校・ひきこもりに関する研修費に充て、相談支援のスキルアップと充実したメルマガ掲載文執筆に還元させていただきたく、よろしくお願い申し上げます。