試食コーナー

今は飛沫が飛ぶとか、接触を避けるとか、いろんな理由でやってないんだろうけど、スーパーの試食コーナーはテンションがあがる。

ただ、試食コーナーにテンション上がってるとは思われたくない。
矯正視力1.5の眼力で遠くの方に試食コーナーを見つけても、ちょっとその辺ウロウロしながら

「あ、なになに?試食?せっかくやし一口もらおうかしら」

と偶然を装って突撃する。

食べたくせに買わない場合がほとんどなので、一口もらった後の、試食コーナーのお姉さんの、
「良かったら買ってくださいねー」
の瞳が気まずかったりするけども。

特に、ホットプレートとかで、その場で焼いたウインナーとかを試食させてもらえる試食コーナーは、ちょっとしたミニミニ屋台みたいでテンションぶち上げだ。

頑張ってお姉さんが焼いて、爪楊枝をさしてくれて。

でも、、、もしも、、もしも、あの試食コーナーのお姉さんが、、自信満々に試食コーナーを展開してるあのお姉さんが、、

もしも、店側の許可を得ずに、勝手にやってるとしたらと考えたら、一気に怖くなる。

あまりにも堂々としているから、スーパーの店員さんも全然気付かないけど、実は誰も呼んで無かったとしたら、、、だいぶ怖い。

ゲリラライブならぬ、ゲリラ試食だ。

ゲリラ試食お姉さんは、只者ではない。
現代版くのいちである。

でも、実際にゲリラ試食って可能なんだろうか。

スーパーの店員さんの目を盗んで、ホットプレートを設置して、細かく切ったウィンナーを一気に焼き上げて、お客さんに配る、、、なかなかのミッションである。

もしゲリラ試食をしているとしたら、何人かのグループでゲリラ試食集団みたいなのが構成されているんじゃないだろうか。

試食コーナー自体にはお姉さんが一人だけだけど、店の至る所に、客のふりをした仲間が配置されていて、店員さんがゲリラ試食コーナーに近付いたら、仲間の一人が

「すいません、おろしにんにくってどこにあります?」

とか言って、店員さんを遠ざけたりする。

なるべく店員さんを遠ざけるために、試食コーナー予定地からなるべく遠いところにある商品の場所を聞く。

それでも店員がゲリラ試食コーナーに近付きそうになったら、

ガラガラガラガシャーン!!

最後奥義
『缶詰雪崩』だ。

缶詰コーナーに積んである缶詰を大量に床にぶちまけて、店員を一気にそこに集める。

そんな風に仲間たちが店員さんの目を遠ざけてる間に、お姉さんはウィンナーを焼きまくり、ひたすらにお客さんに試食をさせる。

そして、全てのウィンナーが無くなったら、音も立てずに試食コーナーを撤去して、風のように去っていく。

それこそがゲリラ試食集団。

何のためにそんな事をするのかわからないけども。
意外と政治的なメッセージとかあったりして。

でもそんなゲリラ試食集団がいたら、ゲリラ試食Gメンとかもいるかも。

バックヤードで監視カメラの映像を見ながら

「はい、この人怪しいよ、ほら、見て見て!
ホットプレート出してる!
はい、そんで、ホットプレート出して、はい、ウィンナー焼くよ。
焼くよ焼くよ、、はい、焼いた!!」

みたいな事を言って、ゲリラ試食コーナーにダッシュしていく。

しかし、ゲリラ試食集団もプロなので、ホットプレートの台にはキャスターがついてて、試食コーナーごと凄いスピードで店の外に逃げたりもする。

それはまるでクランケを手術室に緊急搬送するかの如きスピードで。

ゲリラ試食集団とゲリラ試食Gメンの戦いはいつも手に汗握る展開になりそう。
密着映像とかあったら見てみたいな。

もしかしたら、今もどこかでゲリラ試食集団はウィンナーを焼いているかもしれない。

いつか食べたあの試食も、ひょっとして、、、。

#エッセイ #コラム #毎日note #随筆 #試食コーナー

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