人生のセーブポイント

人生は一発勝負。

やり直しができないから、怖いし、面白い。

でも、もしゲームみたいに要所要所でセーブできるとしたら、どうだったんだろう。

セーブできる回数が3回とか決まってたら、使うタイミングを迷って、なんだかんだで、死ぬまで3回残してしまいそうな気がする。

もし、人生をセーブ出来る世界だとしても、セーブの回数とかも、個人差があって、一回しかできない人もいれば、無限にできる人もいたりするのかな。

例えば、自分が1回しかセーブ出来ない状態で、友達とご飯食べに行って、

「カキフライ定食かチキン南蛮定食かどっちにしよかなー」

と悩んでたら、友達に

「うーん、とりあえずカキフライ頼んで、セーブしたら?」

とか言われたら、

「簡単にセーブとか言うなや!お前は無限にできるかもしれんけど、俺一回やぞ!絶対今ちゃうやろ!無限セーブ野郎が!」

とキレてしまうかもしれない。

ただ、その友達は
「カキフライ頼んでセーブしたら?」
と言う前に、セーブしてるから、僕がキレた瞬間に、すぐ、セーブする前まで戻りそう。

ちなみに、セーブする前に戻るのは、ゲームと同じ、死んだ時だ。

だから、無限セーブできる人はすぐ舌を噛みちぎる。
フリスクを食べるような感覚で舌を噛みちぎる。

この場合、僕がキレた瞬間に友達はいきなり舌を噛みちぎって死ぬことになる。

定食屋で。

そんなんされたら、カキフライ食べる食欲絶対なくなる。
最悪だ。

あと、普通に友達が一人死んで悲しいし。

無限セーブ可能友人は扱いが難しいので、セーブ可能回数が近い人と仲良くなっていったりするかもしれない。

また、セーブできるとしたら、逆にセーブしないことがカッコいい、みたいな価値観になるかもしれない。

特にヤンキーとかはそうだ。

「俺、今から他校乗り込むけど、セーブせんとくわ」

とか、セーブしないことで気合を入れたりはしそう。

逆にセーブしたら舐められてしまう。

暴走族とかは、「無セーブ上等」と書いた特攻服を着てバイクに乗っている。
絶対セーブした方がいいのに。

でも、どんなに強いやつと喧嘩する時もセーブしない喧嘩番長みたいなヤンキーが、好きな人とデートする前だけセーブしてたら、凄いかわいい。

あと、ヤンキーたちは成人式で集合した時に全員でセーブしそう。

もちろんヤンキー仲間の間でもセーブ回数は決まってるので、

「いや、俺一回しかできんからもうちょっと後に残しときたいんやけど」

と言っても、もっと強いやつに、

「お前気合入れろや!今セーブ使えや!」

で、無理やりセーブさせられてしまう。

でも、後から考えたら成人式は一番いいタイミングかもしれない。
その直後に暴れて逮捕されるかもしれないし。

ただ、その時に、一番強いやつが、

「俺セーブ残ってないわ」

と言い出して、

「え?あんなに気合入って、どの喧嘩でもセーブせずに突っ込んでたお前が!?」

と周りがザワザワしたら

「いや、実は学生ん時にエリコとデートする前にめちゃくちゃ使っててん、、、」

とカミングアウトし、和やかムードになったりして。

とか、セーブについて考えてみたけど、もし無限セーブできるなら、この記事を投稿する前にセーブしときたい。

#エッセイ #コラム #随筆 #セーブ #人生

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