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感情的知性を評価する3つの質問
【感情的知性を評価する方法】
デビッド・プリマー氏は、感情的知性(EQまたはEI)を評価するための質問は、ダニエル・ゴールマン氏が分類した4つの“感情的能力”を、すべて見抜けるものであることが必要だといいます。その3つの質問は次のとおり。
・感情的知性を評価する質問1:信頼の確立
・感情的知性を評価する質問2:自分の弱点
・感情的知性を評価する質問3:信念という概念
■感情的知性を評価する質問1:信頼の確立
「How do you establish trust?(あなたは、どのように信頼を確立しますか?)」
信頼を築くには、
・相手が何を表現しているのかを理解し
・相手が感じていることを感知し
・自己の行動を意識し
・状況に応じて行動を変えること
が必要です。プリマー氏はこの質問が、どの程度の配慮をこれらの要因に払っているか調べる機会をもたらす、といいます。
■感情的知性を評価する質問2:自分の弱点
「If you worked for your top competitor, how would you beat yourself?(あなたが、あなたにとって最高のライバルのために働くとしたら、あなたは、あなた自身を、どうやって打ち負かしますか?)」
つまり、自分を負かすなら、どんなウィークポイントを攻めるか? ということ。
高い感情的知性を持つ人々は、自分の弱点が何であるかを知っているといいます。自己認識の一部でもあるのだとか。また、別の視点から、世界や状況を想像するという能動的な認知プロセスは、感情的知性において重要とのこと。
ビジネスパーソンは、そうした弱点があらゆる場面において、どう影響を与えるか考える必要があります。個人単位のみではなく、組織単位でも重要なことだといえるでしょう。
もちろん自分の長所や誇りを理解していることも大切です。しかし、自分の弱点を理解しているということは、組織の弱点も見極めることができ、内部なら補い、外部なら攻められるということ。つまり、「会社に利益をもたらす能力がある」ともいえるわけです。
■ 感情的知性を評価する質問3:信念という概念
「Can you use a belief statement to explain the value of what we offer?(あなたは、私達が提供するものの価値を、信念ステートメントを用いて説明することができますか?」
昨今は、利益を得ることだけではなく、世の中のために何か役立つことをしたいという願望が大きいため、社会的な目的を持つ企業に人々が群がるといいます。
しかし、感情的知性を評価する場合は、目的ではなく、個人や企業の信念(それが正しいと堅く信じる心)という概念を、どのように捉えて咀嚼し、発信できるかが重要とのこと。なぜならば、それこそがビジネスほか、あらゆる物事の中心になっているからです。
これらの質問・評価は、相手に対してだけではなく、自身にも活用できます。
3つの質問で「どう答えていいのかわからない」と感じる部分が、自分自身に欠けている、あるいは確立していない部分だと気づけます。
そして、3つの質問を通じ、それらが感情的知性において重要だと把握することができるでしょう。それらを鍛錬したり、追及したり、考えを深めたりすることは、感情的知性の向上につながるはずです。
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