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【40代 就活戦線異状なし】#8 涙の後には虹もでる?転職副産物、カモン!

チャオチャオ、Hum川(はむかわ)です。
現在43歳。最近まで転職活動していました。

職場の営業終了による、一斉解雇。
30代までとは全く違う、40代転職のリアルを堪能してまいりました。

まとめると、自分的パラダイムシフト。

「スキルを棚卸しする」という事務的作業さえ、自分を解体する痛みを伴うものでした。

サナギと同じです。ステップを進めるために、一度自分をどろどろに溶かさねばならないという、アレ。

下手すれば、後にも先にも行けない半液体生物のまま、閉じた哲学に捕らわれるのみ。

そうなるリスクを、私たちは無意識に察している様な気がします。だから、これまでの自分を捨てることが、こんなにも難しい。

私は迷路の果てに、なんとか脱皮することができました。

しかし蝶にはならず、別タイプの芋虫として転がり出てきた感じではあります。


今回の転職活動は、どこを切り取ってもナッツぎっしり確かな歯ごたえでした。

とはいえ。

noteではキツイ場面ばかりを書いてきましたが、実は良い事も沢山あったのですよ。

今回は、本シリーズ一旦〆の回。
ラストは転職活動の明るい副産物について、お伝えしたいと思います。

それでは本編行きますか!

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こう思える企業さんに会えた事自体、幸運。

旅行の計画なんかも、考えちゃったりして。

不採用続きだって、良い側面も。

企業研究で先方を調べ上げた結果、「行きたい」、「買いたい」、「会いたい」のストックが沢山できました。新任広報なみに、語れるようになっちゃう。

地元にあるユニークな企業さん、実は通勤で毎日社屋の前を通ってたりとかも!

もし就職決まらず無職になったら、思い切って長期旅行に…なんてエア計画を立ててました。

全国SUNABACOと、Xで励ましてくださった皆様の、地元めぐり!酒蔵さんがある地域も多くて最高。

まぁ津軽海峡すら、3回くらいしか渡った事ないんですけども。

(試されすぎる大地、北海道に住んでます)



紙物なのに、紙とお別れ。

キャリア管理の、土台誕生

履歴書、職務経歴書に加え、ポートフォリオ(印刷物実績)もデジタルに。

これまでポートフォリオは、物体としてのファイル型でした。作り替えは大変なので、必然、作品説明や内容は、汎用性の高いものになりがちです。

職務経歴書は応募先に合わせて作るのに、ポートフォリオは内容固定。

そこでSUNABACO受講の後、WordPressでデジタル化にチャレンジ。

これにより、応募先ごとに内容・見せ方のアレンジが効くだけでなく、日々の追加も手軽にできるようになりました。

「就活の時に作るもの」から、「随時更新をかけるもの」へ。キャリア管理が、日常になりそうです。



言うまでもなく、できて当たり前ってコトですかね!?

応募条件に書いてなかったでスよ!?

目的なく、成果にもこだわらず、数年間だら~っと続けていた英会話。

「なかなか上達しないけど、楽しければいいやー」と思っていたら、いきなり必須に!ゼロじゃないので、一旦命拾い。

だが…怖い!拾った命が、いつポロっと逝くか分かったもんじゃない。

英語学習を始めたきっかけは、1社目のホテル(現在は2社目、次3社目)。本部からの制作規定が、英語版しかなかったためです。

学生時代に勉強してこなかったので、簡単な翻訳すら自力では無理!

当時、社内で助けてくれる人はいましたが、自分で何もせず頼りっぱしは良くない。そこで通い始めたのが、英会話スクールでした。

そのスクールはしばし前に退会済み。真面目に勉強し直すタイミングが、来てしまったか…。



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好奇心は中年を殺さない


歩けば足元に亀裂が生じた、今回の転職活動。

辛うじて地面の崩落を防いだのは、脈絡なしの緩い知識群でした。

英語、民族の権利、食品表示、男性育休、ラムサール条約、サステナブル観光。などなど。

日常業務や生活の中で、何となく興味を持ち、あるいは多少の必要性を感じ、片手間に拾っていたモノたちです。

けれどそれが、志望動機に説得力を持たせたり、面接での応答に役立つ結果になりました。

「好奇心は猫を殺す」といいますが、中年にとっては活路になり得る。

たまに現場に近づきすぎて、悪意の泥火山に手を突っ込むような事態になっておりますけれども。

本職迷子である自分は、結果オーライだったようです。



星座のようと言えば、聞こえはいいが

「点と点がつながって線になった」
というほど、明確な軌跡は感じません。

感覚的には、星座です。

星同士は気が遠くなるほど離れており、無関係に存在している。そして、ある位置から見たときにのみ、その形を成す事ができる関係性。

それが、星座。

自分の場所が、絶対的にでも、相対的にでも変わってしまえば、
この輪郭は脆く断たれる。

積み重ねというような、大層なものではありません。

だから今見えている形も、もう間もなく崩れてゆく予感がしています。


導きの”星”を見つめて、方角を見失う

墨を流したような海原で、「その北極星はもう、北を指していないよ」と言われたら、どうしましょう。

命を預けた輝きへの信仰を捨て、新たな光を信じる事ができるでしょうか。


つい最近知ったのですが、北極星と呼ばれる星は、時代によって変化するそうですね。

その時最も極北に近い星が、肩書を受け継いでいくシステムだとか。

現在はこぐま座α星ですが、未来は別の星がその役を担います。

この話を聞いたとき、知識や技術、価値観への教訓と感じました。

ポラリスは単なる目印にすぎず、大事なのはあくまで方角。

「星」そのものだけを見ていたら、思わぬ場所へ向かってしまいかねない、という教えです。

この変化の早い時代に、目印だけを見つめていたら、どうなるのでしょうな。

自分の方角が逸れつつあると気づかぬまま、時代の幕間へ彷徨い果てていくのかも知れません。

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大手企業の早期・希望退職やレイオフを見ていると、また次の転職が強制的に訪れるのでは、などと考えてしまいます。

来年は44歳、その次は45歳。50歳までの体感時間は、これまでよりずっと短いでしょう。

その時、私は方角を誤らず進みつつ、自分が付けてきた痕に新たな星座を見出す事ができるでしょうか。

自信はありません。
今できるのは、時間がたっても消えない、強烈な痕をつけることのみ。


50代はほぼリファラル

少し前から、社内の空気がほぐれてきました。
40代、50代の同僚達の、良いニュースが広まり始めたからです。

明るい話題の中にも、自分の将来を考えるきっかけがありました。
50代の同僚達の進路です。


就職が決まった方々で、私がお話を伺った範囲では、ほぼリファラルでした。

転職組は、以前いた職場に出戻る方も少なくありません。

55歳を過ぎれば、役職定年。在籍当時管理職だった人を、一般職で呼び戻す。正直やりにくい。双方の心情は、想像するしかありません。

現在役職を持たない50代の方は、さらに苦労したと聞きます。現場では実質リーダーだったにも関わらず、名刺の1行あるなしで大きな差が出ているのです。

くだらなくても、会社員とはそういうもの。品質保証の1つなのですね。

若者へ伝えたい。管理職はコスパ悪いと言って忌避してもよい。けれど、この事実は知っておいて、損はないかと思います。

代わりに資格を取っておくなど、客観的に判断できる材料があると強いですよね。

私はない。だからすっごく苦労しました。これから頑張るわ。


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「Hum川は、組織人としては育たなかったなぁ」

上司がしみじみと言った。解雇が数日後に迫った夜、飲みに行った席でのことだった。

「組織人ね…。まぁ無理でしょう」
「ほら、そういう所だよ」

この上司とは、本気でやり合ってきた。進退をかけた時さえあった。
だから、今更遠慮も何もない。

「私はね、会議室のあの空気が嫌いなんですよ。同調したくない。腐る」

「そうはいっても、もう少し感情とか人間味はないのか、お前は。
まぁ俺は逆に、ちょっと怒鳴りすぎだけどさ」

「アナタがそうだから、私が冷静にならざるを得ないんですよ。私を部下扱いしたいなら、上司らしくしてもらわないと」

「だから、そういう所だって。Hum川の次の上司が気の毒だよ、本当に。」

はたからみれば、この上司にしてこの部下あり。
実によく似た者同士なのだと思う。

「俺らは次も、近い商売同士。今度は社外チームとして一緒にやろうな!」

「企画次第ですね。あとこっちがクライアント側になるので、そこんとこ宜しく」

「ほんと酷いよね、そういう所だよ」


この上司には、本当に苦労させられた。5時間はネガティブ思い出を語れる自信がある。

とはいえ。私を部下に持つ苦労もよく分かる。結局、お互い様だ。

この人と知り合って12年、うち、9年間を上司、部下として関わった。
一緒に働きたくて、前の職場を辞した日が懐かしい。

殴りごたえのある、良い上司だった。
全て終わってそう思う。

なんだかんだ、縁は続きそうだ。
冬になる前に、出汁巻き卵の旨い店を探しておいてやろう。

あと、さんざんビールに付き合ってきたので、たまには私の行きつけに付き合うように。

以上。
ありがとうございました。

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シリーズの最後までお読みいただき感謝、感謝です!

転職ものは、今後も何かと書いてみたいと思いますー。

【よろしければ、帰り際にスキ❤️を頂けると、次回への勇気がでます!】
ではまたー。

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「40代 就活戦線異状なし」シリーズは、
こちらのマガジンにまとまっていますー。


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