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運動大嫌いだったのに、趣味がランニングになった話(上)

2015年の6月くらいからランニングを始めた。
スポーツ嫌いで飽きやすい性格の僕が、ケガなどで休止期間をはさみつつも、現在まで続いている。
ランニングがとても楽しい。シューズは3足目だ。
僕は185cmの高身長で手足もかなり長いが、運動経験がほとんどない。子供のころから体を使うのが苦手で、球技全般大嫌い、スポーツは見るのも嫌い。中でもマラソンが一番嫌いだった。
体育の持久走、本当に本当に嫌いだった。部活動でお決まりのランニング、ハンバーガーに挟まってるピクルスくらい嫌だった。何が悲しくて、目的もなく運動場をグルグル走らねばならんのか。意味が分からない。ハムスターか。
僕は中学高校と帰宅部で過ごし、家に帰って夕方のアニメを見ながらパウンドケーキを焼くような学生時代を過ごした。
そんなスポーツ嫌いは20代終りまで続いたが、結婚して息子が生まれたころに少し様子が変わる。

幼い息子を連れて、トランポリンで遊ぶ機会があったのだ。
トランポリンと言っても競技用の5メートル四方くらいある本格的なやつで、それは愛知県春日井市にあるトランポリンカフェという、喫茶店×トランポリンの組み合わせを提供する摩訶不思議な施設なのだが、その話は割愛。
トランポリンを大人になって試す機会があった人はわかると思うのだが、トランポリンは全身の筋肉を使う。遊びで5分くらい飛び跳ねてると、もう息が上がっている。30分も遊ぶと、翌日は筋肉痛で動くのもやっとだった。
筋肉痛、すごくつらい。
でも、体育の授業や部活と違い、自分の意思で体を動かして遊ぶのは、楽しいと思った。

阻止臨界点

30代半ばになって、ピクルスをつまみにビールを飲むようになった頃、僕は太り始めた。
元々は痩せ型で、いくら食べても太らないタイプだが、中年に差し掛かって代謝は落ちるのに食欲が落ちないというパターンで、学生時代に72〜73キロだった体重は89kgまで増加した。
身長が185cmもあるからそれほどデブというほどではなかったが、お腹周りには脂肪がたっぷり含まれ、スニッカーズばりの確かな満足があった。
ユニクロで買うパンツのウエストサイズがどんどん上昇し、88cmがキツく感じた時、初めてやばいと思った。
でっぷりした中年になるのは嫌だ。できればシャツをスッキリ着こなしたいし、車に乗るときにお腹がつかえるような人生はごめんだ。
しかし、現実問題としてTシャツを着ると、へそ周りのシルエットがはっきりと浮き出てみっともないし、シートベルトを締めると腹の肉が乗っかっている。でっぷり中年ルートは目の前に来ているのだ。
「いまここで、この年齢で体重を落としておくかどうかで、中年以降にどんな体形になるか決まる。」
そんな気がした。
僕は自他ともに認める食道楽だ。美味しいものを食べに行くのが好きだし、自分で美味しいものを作って食べることも好きだ。
だから、食事制限をするダイエットだけは嫌だった。だったら体を動かして、カロリーを消費させて痩せよう。
そう考えて、筋トレを始めた。
自宅での筋トレは週1-2回を2年くらい続けた。
1年間で体重は4–5kg落ちた。
仕事以外で運動らしい運動をほとんどしていなかった人が、さぼりがちであったとしても適度に筋トレをしたのだから、ある程度は体重が落ちるのは当然だ。しかし、筋トレ2年目を迎えた以降は、同じようなペースで体重が落ちることはなく、82-3kg前後で体重は減らなくなった。ちょっとサボったり、食べ過ぎたりするとすぐに85kgくらいに増える。このあたりが自己流の限界なのか。
82kgを指し示す体重計を前にして、僕は再び岐路に立たされていた。
(長いので次回に続く)


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