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脱力ってなんだ

力を抜くとは、どういうことだろう。

やる気なく、毎日をダラダラと過ごすことが、「力を抜く」ことなのか。
私の考える「力を抜く」とは、「頑張らない」とか「なまける」とは少し違う。
力を抜くとは、必要以上に気持ちを入れ込みすぎない。行動の妨げになるほど考え込まないこと。
体というのは、心と連動している。たとえば、いつもと同じ動作、同じ仕事でも、厳しい目上の人にチェックされていたり、好きな人がそばにいたり、大勢の前に立つと、うまくできなかった経験はないだろうか。
目上の人や好きな人の前ではイイカッコがしたい。「失敗したくない」という思いが強すぎると、無意識に体が緊張してしまい、動作が固くなって失敗してしまうのだ。 

「失敗できない場面」に弱い人は、その時取り組んでいる動作そのものよりも、「失敗できないぞ」と考えすぎ、自分でかけたプレッシャーに負けて失敗してしまう人。
プレッシャーに弱い人は、テレビゲームや他人との何気ないコミュニケーションですら、「ここは大事な場面だぞ」とか「変に思われてないか」など、自分の意識に縛られ、考えすぎてギクシャクした動きになってしまう。
相手が怒っていたり高圧的でなくても、勝手に自分がプレッシャーを感じ、それで緊張感を高めて勝手にミスや失言をして自爆してしまうので、端から見ると「あの人は何をやってもダメだね」などと、低い評価をされがち。自己評価も上がらないので自信を失い、また勝手に緊張感が高まって次の失敗をするという繰り返し。
心当たりはありませんか?

大事な場面だけじゃなく、いつもうまくいかないという人は、恋人や偉い人の前でなくても、常にいろんなことを考えすぎて緊張し、体に力が入りやすくなって、脱力がわからなくなっているんじゃないだろうか。

ついでに言うと、脱力が上手になると他人からモテる。異性はもちろん、同性からも人気が出る。なぜか。
力が入りすぎた状態だと、気持ちが目前の物事に集中しすぎてしまうため、周囲に気を配れなくなるから。

力んだ状態では他人を気遣い、相手の気持ちに寄り添った思考や行動ができなくなる。想像してみて欲しい、周りのことや目の前のあなたのことなどお構いなしに、必死に焦って自分本位の行動ばかり取っている人。そんな人、好きになるだろうか。

たまにはそういう必死な状態で集中して物事に取り組むこともあるだろう。締め切り前とか。でも、常に自分のことで手いっぱいで、相手に気持ちを割く余裕のない人が、他の人から好かれるのは難しい。

気持ちや態度の余裕は、他人を引きつける。お金持ちや見た目の良い人であっても、心が緊張しっぱなしの人、心に余裕がない人はだんだんと人が離れていく。お金があれば余裕が生まれるというけど、行動や言動に余裕のなさがにじみ出てしまうと、薄っぺらな金持ちと見透かされる。完璧主義で心に隙がなく、相手が入り込む余裕が無いタイプの人も避けられる。

決して美男美女でなくても人から好かれ、モテる人がいるけど、彼らはだいたい心に余裕があり、焦ったり怒りを振りまいたりせず、一緒にいる人がリラックスできるようなムードを持っている。学生が年上の先輩にひかれる時期があるのも、ある種の余裕や自信を感じて、それを魅力的に思うからだろう。いくら年上の人間でも、カリカリしていたり、追い詰められているような印象の人には年下も同世代も寄り付きたくない。脱力を身に着け、心に余裕が生まれると、他人から良いイメージを持ってもらえ、モテるのだ。

失敗しないこと、モテること、このふたつに共通するポイントは
「焦らない」「考えすぎない」「怖がり過ぎない」。
焦りや恐怖によって考えすぎると、心がこわばり、体の緊張が強くなってうまくいかなくなる。
心と体は繋がっている。いろんな脱力メソッドを実行しても、頭の中がカチコチではちっとも脱力できない。
次回は具体的な脱力法を書いてみるつもりなので、頭をちょびっと緩めて読んでみてください。



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