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【あややノート】第23回 子どもたちの素敵なところ

こんにちは。HUG for ALL代表のあややです。noteを書きながら、電車の中でふと窓の外を見ると、きれいに雪化粧された富士山と、青空にうっすらと残る月の姿が見えて、とても爽やかな気分になりました。

徐々に冷え込む日が増えてきて、これから冬になって、そうしたら春が来て。その春には、HUG for ALLで関わってきた一番上の年代の子どもたちが、施設を出て、一人で生活を始めます。そう思うと、なんだか例年以上に季節の変化が身に沁みます。

子どもたち一人一人、変わらないところもありつつ、それぞれがたくさんの成長をしていて、そんなことを思うとなんだか気持ちがじんわりします。今回は、HUG for ALLの活動に参加している子どもたちのことを、お話したいと思います。

もう7年の付き合いになる高校生の男の子。マイペースだけどすごく優しくて、思いやりに溢れているところは、7年間ずっと変わりません。

中学生の彼と一緒に「都道府県パズル」に取り組んだとき。私と彼で対戦形式でゲームをしていたのですが、あまりにもできずに四苦八苦している私を見て「あやや、わかんないの…?」と、手助けをしてくれたことがありました。

実力で圧倒的に劣る私に圧勝しようとするのではなく、フォローして一緒に楽しもうとしてくれた優しさが、彼の根っこの強さだなぁと思います。

でも一方で、自分自身のペースを大切にできるのも彼の強み。「はたちクエスト」で将来住みたい場所について話していたとき、友人たちと少し離れたところに住みたいと話していました。

「あんまり近くにいるとつかれちゃうから」というのがその理由。本当は自分のペースで過ごしたいけど、優しいからこそあまりそばにいると周りに気を遣ってしまう。だから物理的に距離をとろうというのは、すごくいい作戦だなと感じました。

このように「自分らしさとの付き合い方」を考えられるようになったのは、彼の大きな成長だなと思います。自分の性格や特性を踏まえて、自分が心地いい環境を作ることができるって、とっても大事なこと。「自分自身」を大切にするこのバランス感は、私も見習いたい!と思っています。

今高校生の女の子が中3のとき、受験対策の面接練習をしている中でのエピソードです。

彼女は部活をすごく頑張っていて、推薦入試の話が来るくらい成果を残していました。部活に参加するのはもちろん、それ以外に毎日走り込みもしていた彼女。「すごい、がんばっているんだね」というと、特に気負った様子もなく、この言葉が出てきました。

「女の子同士で連れ立ってトイレ行くのとか苦手」という独立心旺盛な彼女。さらに「成果を出すために、他の人よりも努力する」と、明確な意志を持って日々頑張る姿に、芯の強さを感じました。

高校生になった今でも、彼女は部活に全力投球。そして、将来についても考えて、進学準備も始めています。まっすぐで純粋なエネルギーを持つ彼女の強さが、これからどんな風に花開いていくのかが、とても楽しみです。

「まなびクエスト」の初年度は、なかなか学びに向き合うことができなくて、学びクエストの時間がほぼお絵かきタイムだった小学生の女の子。

高学年になって、「まなびクエスト」の時間の使い方が大きく変わったそうです。自分から「今日はこれをやる」と決めて、算数や国語の勉強に取り組むように。終了時間が過ぎても、「まだ理解できてない。わかるまでやりたい!」と、伝えてくれるほど、学びに前向きになってきました。

もともと自分の「やりたい」をはっきり言うことができる子だったのですが、最近は「楽しいからやりたい」というだけではなく、「自分の未来のためにこうしたい」という意志が見えてきたような気がします。

担当のクエストフレンドとの絆も強い彼女は、担当さんがお休みの日は「どうしたのかな?大丈夫?」と気にしてくれる優しい子でもあります。そんな彼女が学びにも前向きになっている様子は、私たちにとっても大きな喜びです。

さいごに

子どもたちの変化や成長を感じられること・それを仲間たちと喜び合えることは、私にとっての、HUG for ALLの活動で得られる大きな「幸せ」です。

HUG for ALLでのかかわりが一番長い子どもたちとは、出会って7年が過ぎました。私たちの構想では、小1~25歳までの20年間、HUG for ALLとして公式に寄り添っていく想定です。そして、そのあとの長い人生は、一個人としてつながり続けていきたいと願っています。

こんなに長い間、一人ひとりの子どもの成長に寄り添うことができる幸せを感じつつ、その「寄り添い方」をどうしていくかを、これから改めて考えていきたいと思います。

引き続き、HUG for ALLを応援いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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