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「あなたの心をRe:コンパイル」製作裏話 #5

スパゲッティーコード

アレンジは少しずつ重ねていって、自分のイメージに近い感じにすることができた。まあ歌詞がまだ完全ではない。さてどうしよう。私がかつて少しかじったプログラム言語をみな彼女がマスターしていたら面白かろうということで、「C」「Fortran」「COBOL」「Basic」を出してみた。たぶん彼女のことだ「機械語」もマスターしているだろう。

でも彼の心の複雑さには理解ができない。そういう風なのがいい。そういうのなんていったっけっかなぁ。そうだプログラムがあっちいったりこっちいったりして、きれいではないことをなんて言ったっけっかなぁ。そうだ「スパゲッティーコード」だ。自分が書いたプログラムもよくスパゲッティと言われた。うんいい感じ。これもマニアックだけれど入れてしまった。作者にしかわからない、こだわりの歌詞だ。

深く解析

歌詞の中で「あなたの心を深く解析し」というのが二回出てくる。1度目と2度目で違う意味を持たせているのだけれど分からないので解説。
1度目は2番の最後、まだ扉を開けようとして彼の心の奥に入っていく最中に出てくる。どうにか自分を好きにさせようとしているのだけれど、どういう風に自分を忍ばせればいいかを考えている。彼の心を改造しようとしている。
2度目は最後のところだ。間奏の後のメロディーで彼女は彼の心を改造できる寸前のところまで行った。あと扉を開ければ書き換え放題、改造し放題だったのをやめている。ここが彼女の優しいところで、自分の都合のいいように書き換えてしまったら、それはもう彼ではなくなるのではないかと自問する。書き換えた彼は彼なのか。そんな彼のことは好きなのか。彼は彼だから好きなのだ。と言って彼の最後の鍵まで開けておいて扉を開けなかった。やはり人には見せたくないこともあるだろう。彼のことを思い、そのままにして帰った。

話を戻そう。2度目の深く解析は、外から普通に女の子として彼を観察して彼に気に入られるように努力していくために解析、つまり観察したり、自分の魅力を上げることに頑張るに違いないということにしている。

みなさんもどうだろうか、人の心を書き換えてまで自分の思い通りにしたいと思うだろうか。私はちょっと違うなって思ったので、彼女がそうしたときは嬉しかった。よく踏みとどまったと褒めてあげたい。


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