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ユダヤ人とマクドナルドの話の巻

ユダヤ人と聞いて何をイメージしますか?

まずは何といっても「お金持ち」というイメージはありますね。見た目で言うと立派な髭のイメージもあります。

歴史の中でみると、お金持ちのイメージと共に迫害のイメージもありますね。アウシュビッツ、ホロコーストなどというキーワードも出てくるかもしれません。アンネフランクのアンネの日記などは中学くらいのときに私も読みました。

ユダヤ人はお金を儲けるのがうまいと言われます。世界のお金持ちにもユダヤ人はとても多いですよね。最近よく聞く、陰謀論でもお馴染みのロスチャイルド家もユダヤ人です。

なんか、ロスチャイルド家のあまりにも実生活とは別世界すぎる話に、ロスチャイルドというキーワード自体が一つの陰謀論アイテムのようになってしまってますよね。まあ、いいんですが。

ユダヤ人の定義ですが、ユダヤ教を信仰する人、いわゆるユダヤ教の信者のこと。狭義ではイスラエル民族のことをいうこともあるそうです。なんとなく中東をイメージするのはこのイスラエルのイメージからかもしれません。

上記の、ユダヤ人の定義は、よく聞きますね。私も池上彰さんの本でそのように読んだことがあります。

しかし、ネットでもう少し調べてみると、実際はもう少し複雑なようです。イスラエル、ユダヤ専門の「ミルトス」という出版社のサイトをみると、最も一般的だと言われているユダヤ人の定義は、ユダヤ人の母親から生まれた人、またはユダヤ教に改宗を認められた人だということです。

父親がユダヤ人でも母親がユダヤ人でなければユダヤ人とは認められないそうです。その理由は、子どもの父親は母親以外はわからないから、ということです。父親がユダヤ人でも、子どもがその父親の子どもかどうかは母親しかわからない、ということなんですね。

なるほど、と納得してしまいそうになりますが、よく考えたら、微妙に複雑な気持ちになりますね。

ユダヤ系の有名人としては、ビルゲイツ、ラリー・エリソン、マイケル・ブルームバーグ、マーク・ザッカーバーグ、スティーブン・スピルバーグ、アインシュタイン、ジョージ・ソロス、ウディ・アレン、ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン、などなど、大富豪、科学者、俳優など様々な分野で活躍している人ばかりで、またあげればきりがないくらいいますね。有名人の中にはユダヤ教の信者であることを公言していない人もいますが、前述の”ユダヤ人の母親から生まれた人”というユダヤ人の定義からすると、こういった人たちもユダヤ人ということになりますね。

まあ、ユダヤ人の中にも、信仰心には差があるようで、信心深い人もいる一方で、ユダヤ人でありながら無神論者を自認する人もいるようです。

ユダヤ人に優秀な人が多いのはもう有名な話で、例えばノーベル賞受賞者の実に20%がユダヤ人ともいわれています。これは、ユダヤ人の人口が世界の人口の0.2%ほどということからすると、いかにユダヤ人にノーベル賞を獲得している人が多いかがわかります。つまりまあ、優秀っていわれてるわけです。

またお金持ちが多いことでも有名ですよね。ユダヤ人がお金、金融に強いっていうのは、キリスト教が利子を認めていないのに対しユダヤ教では、ユダヤ人以外からは利子をとってもいいということで、金融業を担ってきたという歴史があるからといわれています。

キリスト教では、お金を貸して利子で儲けるというのは、よくないこととされていたといいますが、たしかイスラム教でもそうですよね。

とまあ、このように有名人の中にユダヤ人はとても多いです。有名ということが必ずしも裕福とは結び付きませんが、いわゆるお金持ち、富豪と呼ばれている人は多いですね。

今まで、というか普段あまり意識することもありませんが、以前から知っているような有名人が実はユダヤ人だった、ということもありますね。ウッディ・アレンとかダスティン・ホフマンなんかは、へえって感じでしたが、最近知ったのではボブディランもユダヤ人らしいですね。少し前にノーベル賞を受賞したのは記憶に新しいですが、彼もそうだったんですね。

なんだかとりとめのない感じになってしまいましたが、なぜユダヤ人ユダヤ人といっているかというと、最近、銀座のユダヤ人と呼ばれた藤田田(”でん”と読むみたいです)さんの本を読んだからなんですね。

日本マクドナルドを設立したということで、日本中にハンバーガー旋風を巻き起こしたということなんですが、マクドナルドって今でもすごく人気がありますし、どこに行っても一駅に1店舗はあるといっても過言ではないくらいお店自体もよく見かけますよね。


で、この日本マクドナルドを、米国マクドナルド社と50:50で共同出資で設立したのがこの藤田田さんなんですが、そのビジネスにおいて常に意識しているのがユダヤ人の考え、思考だといってるんですね。

この本は1972年刊行ということなんですが、途中までそんなに昔に書かれた本だと気が付かなかったんですね。今でも十分に通用しますし、むしろ今だからこそ参考になることも多いと思える内容だったんですよね。

その藤田田さんがビジネスで常に中心においているのがユダヤ人の考え方でそれを「ユダヤの商法」としてまとめた本なんですが、これがとても面白い。

ユダヤ人のビジネスに対する考え方やそのルールを自身のエピソードとともに語られているんですが、いろいろある中で一番印象に残ったのは「ユダヤ商法に、商品は二つしかない。女と口である」という言葉です。

ユダヤ4000年の公理ということで、公理だから証明は不要ということですが、なんとなく納得は出来ますね。ちなみに口というのは食べ物のことです。

お金を稼ぐなら女の人を狙え、ということですね。逆に男にお金を使わせるのは女の人の10倍難しいということです。男はお金を持たない、というよりもそもそもお金を使う権限を持っていない、というのです。

宝石、指輪やネックレスなどアクセサリーなどの女性用品で儲けろ、といってるんですね。

もう一つは口に入れるもの、食べ物です。食べ物を扱う商売は儲かる。それは食べ物が口から入って消化、消費されるので、すぐに新たな商品が必要になる、ということで儲かる、ということです。いわゆる飲食店のことですね。

まあ、何の肉を使っているかわからないとかいろいろ言われていますが、なんだかんだ言ってマクドナルドのハンバーガーも日本全国に浸透してますからね。食べませんけど。


商売するなら女と口を狙え、ということをユダヤ商人が言っているということです。しかもそれが公理。公理は公理だから証明するまでもない。

なんか納得してしまいます。

そんな感じで、ユダヤ人との関りから学び取ったことをユダヤ商法として提示している内容の本なんですが、その実績と確信から自信に満ちた語り口が妙に心地よく説得力があるんですよね。

なんせ1972年刊行ということなので、ある種の差別表現的なもの含まれていた箇所があった印象なんですが、そういうのや時代感のあるエピソード(例えば、反共産党の立場ながら友人の共産党議員の当選祝賀会であいさつした話など)など昭和40年代の空気感があっても、今でも通用してしまう普遍性を感じてしまいます。お金儲けについては参考になるという人もいるかもしれません。


※)読んだ後で気が付いたんですが、この本そもそも82万7000部のベストセラーだったということで、そのベストセラーを2019年に復刊したものだったんですね。
ところでマクドナルドの肉は色々なうわさがありますが、公式サイトではオーストラリア、ニュージーランドなどの牛肉となっています。マクドナルドに入社した人の話としていろんなくず肉にたんぱく質やつなぎを混ぜて薬を加えて作った、などの話(噂)もあります。信憑性でいえばただの噂よりも公式サイトとなるわけですが、もっともらしい噂もあるので、ちょっと気持ち悪いと思うこともあります。ま、食べてないので関係ないですが。スキ/フォローありがとうございます。励みになります。

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