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視聴結果:太陽を盗んだ男

まだ若くて女の子からモテていた頃、自分は日中は会社員、夕方からはパチンコ打ちという生活を送っていた。
パチンコは目標額(¥4000-で設定)を決めて目標に達すれば生活費に充て、更にそれ以上に勝てば、DVDソフトかスターウォーズのベーシックフィギュアを買うと決めていた。
ある日、大勝ちした際にいつものようにDVDを買いに行ったところ非常に目をひくパッケージのソフトがあった。
買おうか否か迷ったのだが、邦画のDVDは割引も効かず、ひとまずその日は買うのを保留して帰宅した。
邦画は全く分からないので、翌日パチンコ屋で知り合った自称:映画通の兄ィに映画の内容についてどんな映画なのか話を聞いたところ、「反原発の政治映画」でシビアな内容との事だった。
そんな真面目で小難しい映画をパチンコの勝ち金で買うなんて作品と製作者に失礼だと思い、結局「エイリアン」のスペシャルエディションを購入した。
その時に買うか否か迷った「反原発の政治映画」こそが沢田研二主演の「太陽を盗んだ男」だった。

あれから時が経ち、自分もハゲデブの中年オヤジになり、女子からキモがられるようになった。パチンコも辞めて20年近くが経過した。
そんな現在、サブスクで「太陽を盗んだ男」を発見した。
もうオッサンだし政治映画も面白く感じるかも…と思って視聴してみた。

ジュリーが東海村でプルトニウムを強奪!、派手なカーチェイス!、菅原文太との銃撃戦!
…これのどこが政治映画?
…あの兄ィ、「知ったかぶり」やがったな!
そもそも当時一番好きな映画は「ジュマンジ」って言ってたしな…。

何年も掛けて騙されていたという悔しさもあったものの、映画は往年のジュリーのカッコ良さもあり、文太さんとの対決もありでアクション満載の相当面白い映画だった。(ラストも良かったし)

そういえば、あの兄ィも自分が「太陽を盗んだ男」について内容を尋ねた後にパチンコ屋でパッタリ見掛けなくなった。
もしかすると罪の意識を感じたのかも知れない。
まぁ、普通に考えればあのパッケージで政治映画な訳ないわなぁ。

…なんか悪い事したかも。

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