視聴結果:「麻雀放浪記」
「いや〜、映画ってホントに良いものですね。」ってのは今は亡き映画評論家の水野晴郎氏のお言葉。
偏ったジャンルしか観ない自分ではありますが、自分も全く同意であります!
只、何度も此処で主張いたしましたが、自分にとっては「ホントに良いものですね」と
感じられるのは殆どが100分前後の映画。
150分を超えると途中でダレて時には「苦痛」さえ感じてしまうのです。
そんな自分ですから、先日は阪元 裕吾監督作品を連続視聴したのですが、どれも100分前後という事で大変面白く観させて頂きました。
料理の鉄人の岸 朝子先生風に感想を述べれば「大変美味しゅうございました。」といったところ。
しかし、暴力に次ぐ暴力で頭をヤラれてしまうと社会生活に影響を及ぼしそうなので、ここで一旦自分の原点に戻ろうと決意。
で、これまで観た邦画の中で上位にランクする「麻雀放浪記」をセレクト。(当然上映時間は109分)
「SHOGUN」で真田 広之がエミー賞にノミネートされてるってのも頭の何処かにあったのかもしらんが。(先程の岸 朝子先生云々は鹿賀 丈史が関連してるかもしらん…)
…やっぱり、キャスティングが素晴らしい。
高品 格の出目徳、鹿賀 丈史のドサ健、名古屋 章の上州虎など、原作のイメージを遥かに超えるキャスティング。
コレ観た後に原作の「青春篇」を読んだら、イメージの中でこのキャストに勝手に自動変換されるようになってしまったぐらい。
あと自分的見所は「探偵ナイトスクープ」で一躍有名になった原作には無い「燕返し」のシーン。
天和爆弾みたいな動きの無いイカサマが占める中、映画ならではのダイナミックな「動」のイカサマを最後に挿入してきたのがニクらし過ぎる。
高校時代、ツレが真似してやった結果「多牌」で罰符を払わされたのも良い思い出。
最近は「賭けない麻雀」が主流らしく気づけばウン十年、卓を囲むことも無くなってしまったが、(4人集めるのがメンド臭いってのもあるが…)高い手を作ってポイントを競うスポーツやゲームのような麻雀を嗜む層に、意地をぶつけ合うヒリヒリしたこの麻雀映画がどのように
感じられるのか聞いてみたい気もする。
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