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マメルリハの25時間留守番開始

動物嫌いの私としょうがなく同居中のマメルリハ・シャルは留守番が嫌いだ、という話を過去に何度か書いた。

今回シャルは自宅でのお留守番最長記録をやむを得ず更新した。もちろんシャルはイヤなことだった。

連れて行けない寒さ

1月最後の週末、1泊2日かかる親戚の集まりにどうしても参加しなければならず、私と母はシャルの処遇に困った。当初は一緒に外出用ケージに入れて連れて行くつもりだったが、折悪しく天気予報は雪が降るかもしれないという冷凍庫みたいな気温の時だった。

赤道直下のエクアドル原産の寒さに弱いマメルリハ、日本生まれ日本育ちと言えど、深窓のシャルさまが移動中のそんな寒さに耐えられるはずがない。どこかに預けるにも、何かと都合が悪くうまくいかなかった。シャルに万が一のことがあったら、真の飼い主・弟が怖い。そんなわけで、出発当日朝まで悩み、シャルは自宅に置いて行くことになった。

※注意※
小鳥を一羽で長時間留守番させるのは、
不測の事態に対処できないので
決しておすすめしません。
今回の稲生家の場合、やむを得ない諸事情で
誰かに頼むこともできず
シャル一羽での留守番になりました。
可能であれば信頼できる方に
お願いしたかったです。

留守番させるにあたり

私たちが行って帰って来るまでの時間を計算したらちょうど25時間。午後に出発し翌日午後に戻るという予定だった。朝の水と餌替えの世話ができないが、暖かくして飲み水や餌があれば何とかなると判断した。ちょうど自宅のある地域は、寒いけれど停電の恐れのあるような荒れた天気になるわけではないと予報されていた。

そして暖房が自動で切れたり付いたりする設定をして、普段通りの室温にし、シャルが毎夜必ず飲んでいるビタミン剤入りの水も別に用意して、シャルに我慢してもらおうということになった。稲生家は基本的に母が在宅しているので、いままでニーズがなかった外出先からペットを見守る設備が初めてほしくなった。

シャル、留守番開始

出発当日の午前中、私たちは荷造りをしていること以外は普段の休日のように過ごしていた。人間たちが部屋着でいたので、シャルは置いて行かれるなどとはつゆ知らず、普段より早い時間の籠外活動(=放鳥)に喜び、私が洗濯物を干そうとしている時は、ちゃんと気を遣って鳥籠に帰ろうとすらした。それを見て鳥が嫌いなのに私の胸がちょっと痛んだ。

ところが籠外活動終了後、午後になって私たちが外出着になり、洗濯物を室内干しに変更、スーツケースとボストンバッグを玄関に移動、といつもと違う行動を始めた。シャルは「何事?!」と鳥籠から食い入るようにこちらを見てピッピッ言い出した。

しかも朝窓辺に置いてもらった鳥籠を、寝る時の暖房のそばに移動させられ、飲み水を替えられ、餌が追加され、ビタミン剤入りの水入れまで用意された。いよいよもって戸惑うシャル。

それでも察しの良いシャルは、私たちが出かける30分前には事態を何となく把握したようで、深く沈んだ目をしていた。この世の終わりのような絶望の色をにじませて。

人間の服装で状況判断できるシャルなので、もしかすると少し前に私がスーツケースで旅行に行った時は数日帰らず、ボストンバッグの時は少なくとも当日帰ってこないことを経験上知っている可能性がある。朝から夜まで置いて行かれる時よりも悲しい絶望の表情をしていたので、シャルは今回は私たちが数時間で戻らないことを悟ったようだった。

絶望しているシャルに私と母は、お詫びと帰宅時間をしっかり伝え、家を空けている間に停電が起きないことを祈りつつ、シャルのことは無関係に行きたくない親戚の集まりに出発した。

シャルの自宅での最長記録留守番の結果は次回。

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